回覧板

ひとり考え続けていることを公開しています。また、文学的な作品もあります。

 [ツイッター詩95] (2月詩)

2020年02月07日 | ツイッター詩
 [ツイッター詩95] (2月詩)


(・・・)
尋ねられて
すばやく答えられる
ことも多くなった
(が)
尋ねられ
問いそのものを抱え込んで
一歩も進めない
こともある
(な)
何者にもなるつもりはないけど
科挙みたいに
途方もない
時間さえあれば
問いに少しは答えられる
のかもしれない
(も)
もしもしと
夜中に訪ねて来るものがある
振り切るように
黙って さっと手を払うと
暗闇に人の気配がする
(た)
たったひと言の
支えがないばっかりに
闇夜を落ちていく
人の声がする
(ふ)
負の札ばかりに
ふふふ
力なく寂しく笑っている
(う)
渦巻く心
うずくまる心よ
さっと立ってゆけよ
ひとつひとつ
闇くずを拾いながら
(・・・)
この世界に
偶然のように生い立ち
どんなにマイナス札ばかりに見えても
どんな荒れ地でも
日を浴びて
草木は育ち枯れてゆくよ

詩『言葉の街から』 対話シリーズ 128-130

2020年02月07日 | 詩『言葉の街から』
詩『言葉の街から』 対話シリーズ



128
例えば〈はな〉という音に
出会った時
わたしの内にさざ波の立つ



129
すんなりと〈花〉をキャッチ
アンド・スロー
みたいに走り出せないな



130
〈花〉にも手垢かが付いていて
〈はぁなぁ〉と
口ずさんでも溶け出してくる