保健福祉の現場から

感じるままに

発症6日にはアビガン治療を開始

2020年04月19日 | Weblog
4.20デイリー「復帰のクドカン 初期に高熱でアビガン投与「段々熱下がった」…最初は背中の痛み、熱乱高下」(https://www.daily.co.jp/gossip/2020/04/20/0013284489.shtml)。<以下引用>
<新型コロナウイルスに感染し、療養していた俳優、脚本家の宮藤官九郎が20日、レギュラー出演しているTBSラジオ「ACTION」に電話で出演した。宮藤は7日に退院。自宅での経過観察を続けていた。「大変な病気でしたね」と振り返り、「僕の不注意でした。申し訳ありませんでした」と謝罪した。同番組は3月30日から欠席し、今月13日はメッセージを寄せていたが、肉声が流れるのは感染公表後初。宮藤は3月31日に感染を公表。入院して治療を受けていたが、4月7日に退院していた。この日で自宅での経過観察の2週間が終わったという。入院中は、治療薬の有力候補として注目を集める国産の新型インフルエンザ薬「アビガン」を投与されたことなど、発症から治療の経緯を生々しく伝えた。最初の自覚症状は「風邪とも腸炎とも違った」といい、背中が痛く、「熱が上がったり下がったり」を繰り返したという。電話してから病院に行ったところ、病院での検温では熱が下がっており、「腎盂炎」と診断されたが、どうも違うということになり、別の病院で保健所に連絡してくれ、2日後にPCR検査ができたという。「入院した日に熱がすげえ上がった」ため、「アビガンを飲みました」と説明。医師によると、初期に投与できたことがよかった、といい「そこから6日ぐらいでだんだん熱が下がった」と闘いを振り返った。「味覚も普通にあった。(この病気に)ルールはないんですね」としみじみ語った。また、「謝らなくていい、と言われてるんですけど、それでも家族とか周りとかに迷惑をかけた」と話し、「僕の不注意でした。申し訳ありませんでした」と謝罪もしていた。>

4.19産経新聞「治験や増産進む「アビガン」 早期投与で効果期待」(https://www.sankei.com/life/news/200419/lif2004190050-n1.html)。

4.18NHK「学会で治療薬の状況報告 「アビガン」などで改善例も」(https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200418/k10012394661000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_014)の「アビガンを投与された300人のうち、軽症と中等症の患者ではおよそ9割、人工呼吸器が必要な重症患者では6割で2週間後に症状の改善が見られた」は大きい。本庶佑先生(http://www2.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/)の4.6新型コロナに対する緊急提言(http://www2.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/20200406_COVID-19.pdf)p1「治療法として外国で有効性が示されているものを実地導入する 野戦病院での戦いであることを自覚 a) 急性期抗ウィルス剤(アビガン等) b) 重症肺炎時の炎症反応の暴走時にはトシリズマブ等」、同緊急提言2(http://www2.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/20200416_COVID-19V2.pdf)p2「大切なのは免疫不全による重症化を防ぎ死者を出さない治療法の早期確立 アクテムラ(トリシズマブ)の効果検定等 急性期にはPD-1抗体治療の可能性もある」とある。4.1日本医事新報「アビガンより有効な抗ウイルス薬は「幻想」―開発者・白木氏が緊急寄稿第3弾」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14363)とあり、「当院における COVID-19 診療 11 例の経験 -ファビピラビル投与を行った肺炎例を中心に- 」(http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_casereport_200415_1.pdf)のような症例報告が続くような気がする。白木公康「COVID-19治療候補薬アビガンの特徴」(日本医事新報No.5005 2020.3.28 p25-31)の「COVID-19に殺されないためには、ハイリスクの年齢であったり基礎疾患を有しているのであれば、労作性呼吸困難(息切れや呼吸回数の増加)により肺合併症を早期に発見して、胸部CTで肺病変があれば、発症6日にはアビガン治療を開始していただきたい。呼吸機能に予備能のない方を除けば、患者のADLを保ち、人工呼吸器装着者は減り、医療崩壊に至る可能性がなくなることが期待できると考えている」とあり、ポイントは「発症6日にはアビガン治療を開始」に間に合うかどうか、かもしれない。4.7厚労省「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応について(その3)」(https://www.mhlw.go.jp/content/000619851.pdf)で引用される日本環境感染学会「医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド第2 版改訂版 (ver.2.1)」(http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/COVID-19_taioguide2.1.pdf)p3「発熱や呼吸器症状はあっても肺炎の存在が証明されないケースでは、感染リスク(海外渡航歴や感染確定例との濃厚接触)が無ければ積極的に検査すべき対象とは⾔えません。しかし、1週間以上発熱や呼吸器症状が続き、各種の治療にもかかわらず増悪する傾向があり、他の病原体の関与が否定的な場合は、検査対象にすべきであると考えます。」、また、4.2日本感染症学会(http://www.kansensho.or.jp/)の「新型コロナウイルス感染症に対する臨床対応の考え方―医療現場の混乱を回避し、重症例を救命するためにー」(http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_rinsho_200402.pdf)p1「PCR 検査の原則適応は、「入院治療の必要な肺炎患者で、ウイルス性肺炎を強く疑う症例」とする。軽症例には基本的にPCR検査を推奨しない。時間の経過とともに重症化傾向がみられた場合にはPCR法の実施も考慮する。」とあり、厚労省と日本環境感染学会(http://www.kankyokansen.org/)・日本感染症学会(http://www.kansensho.or.jp/)は検査対象範囲を狭小化したい意向である。4.2日本耳鼻咽喉科学会「嗅覚・味覚障害と新型コロナウイルス感染について―耳鼻咽喉科からのお知らせとお願い―」(http://www.jibika.or.jp/citizens/covid19/mikaku.html)でも「急に「におい」や「あじ」の異常を感じるようになった場合には、万が一、新型コロナウイルス感染症であったときに周囲の人に感染を拡大する可能性がありますので、2週間は出来るだけ不要不急の外出を控えてください。その間、医療機関への受診は控え、体温を毎日測定し、手洗いをこまめにしてください。人と接する際にはマスクをつけて対話をしてください。嗅覚・味覚障害の治療は急ぐ必要はありません。自然に治ることも多いのでしばらく様子を見てください。特効薬はありませんが、2週間経っても他の症状なく嗅覚や味覚が改善しない場合は耳鼻咽喉科外来を受診してください。」とある。厚労省と専門学会は「発症6日にはアビガン治療を開始」ができないようにしていると感じる方が少なくないかもしれない。山中伸弥先生(https://www.covid19-yamanaka.com/)の新型コロナウイルス情報発信「5つの提言」(https://www.covid19-yamanaka.com/cont6/main.html)で「これまでわが国は、無症状や軽症の感染者の急増による医療崩壊を恐れ、PCR検査を限定的にしか行ってきませんでした。しかし、提言2(感染者の症状に応じた受入れ体制の整備)が実行されれば、その心配は回避できます。また、このままでは医療関係者への2次感染が急増し、医療崩壊がかえって加速されます。自分が感染していることに気づかないと、家族や他の人への2次感染のリスクが高まります。また感染者数を過小評価すると、厳格な対策への協力を得ることが難しくなります。」、また、本庶佑先生(http://www2.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/)の新型コロナに対する緊急提言(http://www2.mfour.med.kyoto-u.ac.jp/20200406_COVID-19.pdf)p7「PCR検査数を一気に10倍以上増加させる」とある。新型コロナウイルス感染症対策専門家会議(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/taisaku_honbu.html)の構成員(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/novel_coronavirus/senmonkakaigi/konkyo.pdf)のPCR検査対象の見解は変わっていないのであろうか。4.8中外製薬「アクテムラ、新型コロナウイルス肺炎を対象とした国内第III相臨床試験の実施について」(https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20200408170000_969.html)とあり、アビガン・アクテムラに期待したい。4.2「新型コロナウイルス感染症に対する厚生労働科学研究班等への協力依頼について(その2)」(https://www.mhlw.go.jp/content/000618587.pdf)が出ているが、かなり以前から関節リウマチで使用されている「アクテムラ」(http://www.twmu.ac.jp/IOR/diagnosis/ra/medication/biologics/actemra.html)の治験促進は図れないものであろうか。果たして、故志村けんさんは発症6日までにアビガンは投与されたのであろうか。「アクテムラ」(http://www.twmu.ac.jp/IOR/diagnosis/ra/medication/biologics/actemra.html)(https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20200408170000_969.html)が投与されていれば、と感じる方もいるかもしれない。そういえば、4.19FRIDAY「「アビガン」は新型コロナに本当に効くのか?開発者に聞いた」(https://friday.kodansha.co.jp/article/107639)では「COVID-19は高齢者の重症化が問題視されているのですから、妊娠によるリスクを考慮しなくてもいい高齢者の服用が推奨されてもいいはずです。それなのに、なぜ多くの医療機関で使われないのか、不思議です」とある。日本感染症学会の症例報告(http://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=31#case_reports)が注目される。
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