保健福祉の現場から

感じるままに

訪問看護事業所

2012年06月29日 | Weblog
昨日、管内某市の訪問看護事業所運営協議会に参加した。利用者件数はそれほどでもないが、在宅死亡が大幅に伸びている。①介護保険事業計画での施設サービス抑制、②病院の在院日数の短縮化、③団塊世代の高齢化、④がん患者数の増加など、今後、訪問看護事業の需要が伸びる要素が非常に多いのであるが、経営は依然として赤字だという。平成24年度診療報酬改定資料(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000021ei1-att/2r98520000021ele.pdf)p84の「訪問看護療養費の早朝・夜間・深夜加算の新設」、p69の「外泊日、退院当日の訪問看護の評価」、p72の「退院直後の特別訪問看護指示に基づく訪問看護の評価」など、手厚くなっているが、早急な黒字化は厳しいようである。その問題の一つは人員にあるらしい。十分ではない職員数で24時間対応しなければならず、辞めていく職員も少なくないらしい。そういえば、先日の「在宅医療の実施状況及び医療と介護の連携状況調査」(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000002djkw-att/2r9852000002djvq.pdf)でも、24時間対応に負担を感じている結果であった。さて、会議では、①近隣の訪問看護事業所同士の連携(いわゆる看看連携)、②グループホームや施設への訪問看護の推進、③非常勤職員の待遇改善、④住民への普及啓発などが話題になった。潜在的な需要は感じておられるようであるが、現場の難しさを感じたところである。やはり、一つの事業所だけではなく、新たな医療計画での厚労省通知(http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/iryou_keikaku/dl/tsuuchi_iryou_taisei1.pdf)p138~の「在宅医療の体制構築に係る指針」を踏まえ、地域全体で協議すべきなのかもしれない。そして、創意工夫し、積極的に取り組み、黒字経営の訪問看護事業所のノウハウを普及する必要性を感じたところである。
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