【食卓から世界を知る】池上彰のニュースそうだったのか!?食卓から世界を知ろうSP!2022年5月7日放送分©池上彰©テレビ朝日
*おいしそうなステーキ。ハンバーグ。豚カツ。天ぷら。おそば。海鮮丼。GWで(放送当時)おいしいものを食べたと思いますが、「おいしい」以外で何か感想はありますか?
要は食事の食卓を知ることで世界の食糧事情がみえてきます。〝ゴールデンウィーク特別企画 池上流グルメで新発見!!SP〟
*芸能人の食事は? ←ー→(詳細)→意外と質素。去年と比べて価格が二倍(玉ねぎ)去年4月237円→今年4月502円(農水省データ)
(玉ねぎ(北海道68%)の成長がダメだった。(猛暑で)(降雨不足))→バナナが少し高くなっている訳。→原油輸入価格(1キロリットル)去年3月4万1525円→今年3月6万6887円(財務省データ)
輸入費だけでなく、〝甘くするガス〟(バナナを黄色く熟すために石油を大量につかうから)(害虫などの問題でバナナは黄色いまま輸入してはいけない(食糧法に抵触する))(青いまま輸入)→日本でエチレンガス(石油からとれる)をかけて黄色にする(甘くする)。
*砂糖1kg→去年3月198円→今年3月209円(総務省出典)。(原因)バイオ燃料→石油の代わりにバイオエタノール(トウモロコシ・サトウキビなどをアルコールに)
*プロテイン(たんぱく質を補う)→ある国の影響で値上がり!?→(プロテインの原料はホエイ(牛乳のチーズ発酵のときの乳液・ヨーグルトの上の液体))ホエイはたんぱく質豊富。世界的に不足。(中国で豚のエサに(爆買い))
*牛肉(輸入牛肉*食品ロース(100g))去年4月281円→今年4月322円(農水省データ)→原因(中国に買い負けしているから)昔は中国人は牛肉より豚肉を多く食べていた。しかし、経済的に豊かになり、2008年頃から牛肉を食べるように。「牛肉おいしー!」と爆買い。日本式の焼肉もブーム。中国も日本もオーストラリアやアメリカから肉を買っているが。中国は牛一頭買い。日本は部位ごとに買っている。中国の方が手間がかからない。
*キウイ(キウイの生産量(2020年)1位中国 2位ニュージーランド(FAO出典))→中国で国内健康ブーム。キウイの爆買いも。(NZ産のも)
*納豆も中国人が好きになり爆買い(中国人向けの納豆輸出量5年で5倍アップ)(訪日中国人が広めた)(中国のお金持ちが健康食として爆買い)
*海鮮丼は中国のおかげで(値下げ(安くなった)→ウニ。日本の漁獲量は平年並み。しかし、値段は二分の一へ値下げ。)
原因→中国の新型コロナの「影響」で。買えなくなり(輸出の最大のお客さん)値段下がった。
*パスタ→小麦(小麦粉1kg)(去年4月266円→今年4月302円)ロシア・ウクライナ問題?いやそれはまだそれほど影響はない。日本は輸入小麦を政府がまとめて買い付けて、製粉業者に売り渡す。(日本はロシアからもウクライナからも小麦は買っていない)(小麦の売り渡し価格。年二回改訂)
(小麦の輸出国(2020年)1位ロシア 5位ウクライナ)→日本はアメリカ(約44%)カナダ(約35%)オーストラリア(約21%)約513万トン買っている。ロシアやウクライナからは買っていない。しかし、今後、ロシアやウクライナの小麦が不足すれば値段に影響は出る。(アメリカやカナダは猛暑と豪雨で小麦が不作であった。高温多湿で不作。17.3%値上がりした。12月頃にはさらに値上がりするのは確実だ)
*米粉(値段は小麦より高い)→(米を砕いて粉状にする(せんべい・お団子など)→最近、そば、スパゲッティ、ラーメンに使われだした)
*魚介類など海鮮ぶつ→ロシアからイクラ不足(買えないため)→サーモン(ノルウェー産)→不足はロシア上空を飛べなくなり、輸送費が上がり三割値上がりした。→(サーモン(生食用に加工)鮭(過熱が必要・寄生虫などのため))北極海が世界一の漁獲量(当然、ほとんどロシア漁港)
ロシアの許可が必要。鮭とかは国際法上、戻る川の国産となると決まっている。ロシア・旧ソ連は交渉上手。日ロさけ・ます漁業交渉で、ロシアは交渉上手ぶりを発揮し、今は、経済制裁下だからロシアから鮭が買えない。イクラも買えない。
戦争が終われば元に戻る?? いいえ。戦争の終わり方にもよる。休戦でも経済制裁の緩和はあり得るが……。日本の食料自給率は?国産?外国産?
とにかく、食料安全保障という考え方がある。そこで問題になるのが「カロリーベース(食糧から得られるエネルギーを基準に換算(一日一人当たり))」か?「生産量ベース(日本で消費される食料の全体を基準に換算(年間))」か? ということである。
日本ではカロリーベースではまだまだの自給率も、生産量ベースならかなり自給率は高くなる。
*世界の自給率は、カナダ(カ)266%(生)123%*オーストラリア(カ)200%(生)128%*アメリカ(カ)132%(生)93%*フランス(カ)125%(生)83%*ドイツ(カ)86%(生)62%*イギリス(カ)65%(生)64%*イタリア(カ)60%(生)87%*スイス(カ)51%(生)50%*日本(カ)37%(生)67%
*日本の自給率(品目ごと)
牛肉95%→36%(飼料(エサ)自給率を反映した自給率・9%) 豚肉100%→50%(6%) 鶏肉97%→66%(8%) 魚介類100%→55% タマゴ90%→90%(17%) (1966年→2020年)(農水省データ)
下がった原因(食生活の変化・農家の人材不足・高齢化・エサも外国産に)
農水省の自給率目標(2030年までの目標)
カロリーベース37%→45% 生産量ベース67%→75%