長尾景虎 上杉奇兵隊記「草莽崛起」<彼を知り己を知れば百戦して殆うからず>

政治経済教育から文化マスメディアまでインテリジェンティズム日記

スピーチの基礎『大勢の前でのスピーチ』飴をなめる+自己暗示リ・プログラム

2015年10月31日 17時58分47秒 | 日記






大勢の観衆の前でのスピーチって緊張しますよね。


そこで緊張を解消するにはまず飴を舐める、


そして人前=緊張、といった自分の脳にプログラミングされたシステムを


リ・プログラムすること。


つまり、自己暗示で緊張状態を脱するのです。


誰でも出来るスピーチのまずは第一歩。皆さん頑張りましょう!臥竜




緑川鷲羽そして始まりの2015年あるいは2016年へ!臥竜

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諸葛孔明 蒼天の臥竜天才軍師諸葛亮孔明<三国志外伝>ブログ連載小説4

2015年10月31日 07時46分55秒 | 日記







         4 周揄






             
  名将として名高い呉の周揄将軍が馬で城にもどってきた。
 周揄将軍は孔明と同じ年くらいで、痩せていて、彫りの深い顔たちのハンサムな男だった。しかも、頭脳明晰である。だが、諸葛孔明のような天才の足元にも及ばない。
 が、そんな周揄でも、呉の人々は支持していて、将軍が帰参したと知ると、皆が喜んだ。かれは呉の英雄であった。
 周揄はひさしぶりに妻に会い、うれしさのあまり琴を弾いた。かれの妻は二喬といい、才媛で美貌の女性だった。
「……あなた……いつもと違う様子」妻は周揄にいった。
 周揄は「魏を恐れて人々は保身に走っている。なんともなげかわしい」と嘆いた。
「わたしにはあなたがいます。愛してますわ、あなた」
「私もだ」周揄は琴を弾く手をとめ、笑顔を見せた。「そなたを愛しておるぞ」
 それからふたりは酒を呑みあった。
「孔明さまにはあわれないのですか?」妻は尋ねた。
「いや。会わぬ。孔明は弁術だけの男………何かたくらみがあるのやも知れぬ」
 周揄は孔明にライバル心を抱いていた。諸葛孔明など……この周揄の敵ではないわ!
  櫓粛の策に、周揄は反対した。
「魏は百万……主君・孫権殿の軍は数万人、和睦が最善であろう」
 周揄はいった。櫓粛は周揄に失望した。
「なにが名将か? 周揄は匹夫の勇じゃ」櫓粛はひとりで激怒した。孔明はわらった。
  翌日、孔明と周揄は会見した。
 孔明は羽扇を揺らしながら、
「戦わずして魏を追い返せばよい」といった。
 周揄は唖然とした。「どうやって?」
「魏の曹操は色情の男、遊郭もつくった。女に目がない。天下の美女を集めている」
 周揄は息をのんだ。その拍子に喉仏が上下した。
 孔明は続けた。「美女を集め、快楽にひたっている。呉にせまったのも美女をあさるためである。呉に喬氏に大喬、小喬の美人姉妹がおると聞き、呉に迫ってきたのです」
 周揄の血管に怒りの波が駆けめぐった。なんとうことだ!
 孔明は続けた。「和睦のために二喬を差し出してはいかがか?」
 たえきれなくなって櫓粛はおどおどいった。
「その二喬とは周揄さまの奥方です」
 孔明ははっとした演技をした。孔明は知っていた。すべて計算ずくのことであったのである。周揄は怒りで顔を真っ赤にし、「曹操め!」と怒鳴った。
 ……よくもわが妻をてごめにしようとしたな!

  周揄は鎧を着た。決意は固まった。魏と対決するのだ。かれは呉に号令を発した。周揄は完全に反曹操となった。
 呉の君主・孫権も決意を固めた。魏と対決するのだ!
 孔明は周揄にいった。
「剣印が必要です」
 周揄は不思議な顔をした。「剣印……?」
「呉公には不安があります」
「先生の策では?」
 孔明は不敵に微笑んだ。「曹操の軍は百万といえど、ほとんどが投降兵です。魏をやぶるには五万の兵で十分です」
 孔明は続けた。「孫権殿、周揄将軍に剣印を」


  周揄は夜、ひとりになってから恐ろしくなった。孔明に対して敵愾心をもった。
「孔明は恐ろしい男だ。………呉公の考えをよんでおった。のさばらせておけば……大変な災いとなる…」



第二部 赤壁の戦い







         5 皮肉の策






   劉備は長江(揚子江)のほとりで、関羽、張飛とともに話していた。
 関羽は「軍師殿は本当に呉公・孫権を説得できるでしょうか?」と疑問をもった。
「軍師孔明殿なら必ず…」劉備は遠くを見るような目でいった。
 張飛は「孔明と兄じゃは水魚の交わり……その水で、呉公・孫権を説得してもらおう」と大笑いした。
「よせ」劉備は諫めた。
「しかし……魏の軍は百万。呉は数十万………孫権はどうでるでしょう?」関羽はいった。「さあな」張飛は笑った。「孔明にまかせればいい」
 劉備は何もいわなかった。只、天才軍師・孔明を信じていた。

  呉の孫権は周揄を将軍にして3万の兵で魏を討つように命じた。
  周揄は成長するに従って、孫権に心酔するようになっていく。
”「新しい釈迦」つまり孫権が「今や」出現したのだ。「前進! 前進! わしは英雄になりたい」”
”昨日、官僚たちの議論場にいった。昨日のようなくだらないおしゃべりに私が参加するのはきわめて希なことであった。非占領区では私が長くまっていた戦いが燃え盛っていた。つまり国粋主義と国民社会主義の戦いが。両者はかみあってない。前者は官僚的主義を容し、後者は大魏の均一化を欲している。………多分幾分儒教的色彩をもっている。魏と呉が戦っているのだ。呉公の孫権と魏の曹操の戦いといってもいい。私がどちらにいくかは問題外だ。実際に新しい人間を欲しているところにだ。防衛同盟の古い戦士たちは若者の力を殺ごうとしている。若者の成功が不気味なのだ。はっきり別れたほうがよい。一致すべきところは一致すればよい。………そうでないところは偽りの統一を見せかけてほしくはない。魏の曹操、腹が突き出て、ひねった口ひげ、いい奴だが、若者に感銘を与えられる男ではない。指導者的素質はない。私は国粋的な指導者を一人もしらない。私はいつまでも地位と金を持っている。絶望、懐疑、挫折! にっちもさっちもいかない!”
”夏の大地が雨を求めているように、呉はただひとりの男を求めている。力を結集し、余すところなく熱狂的に献身することだたけが、われわれを救ってくれる。神仏よ、民族に奇跡を示して下さい! 奇跡を! 一人の男を!”

  魏の曹操は腹部がゆるむかのように感じた。続いて、頬が緩んだ。虐殺した死骸の山。殺した衝撃で小刻みに震える体を動かすと、曹操は大笑いした。気分がよかった。彼にとって「殺し」は美学であった。しかし、足首から先が自分の物でなくなったかのように震え、膝が笑うように不安定な動きを呈しており、そこだけが罪悪感の微かな名残のようでもあった。彼は、自分を馬鹿にした連中を駆逐したのだ。

   一方、呉の甘寧将軍は魏と戦った。
 甘寧将軍は小柄で、ふさふさの髪形で、さっぱりした男である。少し陰険そうな顔で、ときに魅力的な表情もする。中肉中背で、鎧が安っぽい。甘寧将軍は確かに不思議な印象を与える人物だった。すらりとした体に長い手足、がっちりした首、ちょっと見にはナイス・ガイだ。しかし、瞳だけは何か多くのものを知っているかのように光っている。瞳だけが老成しているといえばいいのか。

 甘寧将軍は雄弁には語れないが頭脳明晰な男である。だが、貧乏で金がなく、差別を受けていたため学がない。
 しかし、甘寧将軍という男は策略にも長けている。
 彼はすぐに”魏”のつぶし方を考えた。
 ……まず、こちらが打撃を与えられないようにしながら”連中”を叩き潰さなければならない。
 彼はまず、”魏”を挑発した。
 船で布陣してる”魏軍”に矢を浴びせかけ、逃げた。”魏軍”は追いかけてくる。…角を曲がり、河口にでると、甘寧将軍は隠れた。駆ける、駆ける”魏軍”……
 河口から火矢が放たれる。”魏軍”はやられいく。そして、ひどいことになった。
 甘寧将軍はそうやって”魏軍”を火矢攻撃の一方で、孔明に匿名で連絡していた。…”魏軍”が船でも戦いに弱いこと。”魏軍”の船はもろいこと”を伝達し、孔明は動いた。 まず、深夜、孔明はやはり魏を倒すのには「火」だ……と思った。周揄は矢を集めた。 予備の矢も揃え、腰に剣を装着した。これで……皆殺しだ!殺すのだ……”魏軍”を…。それはぎらつくような復讐の炎であった。怒りの炎といえばいいのか。地獄のぐつぐつ煮える釜のような。

  甘寧将軍が魏軍一万の兵をやぶると、魏の曹操は怒った。
「馬鹿者め!」
 曹操は怒りで王座を立ち上がった。
「わが”魏軍”は北上人が多く、船での戦いには不慣れだ!」
「まさしく……」家臣たちは平伏した。
「甘寧ごときに負けおって! ふたりを呼べ!」曹操は怒りの表情のままいった。
 やがて、張允ともうひとりの将軍がきた。
 張允らは荊州で降伏した将軍だった。
「張允ら!」曹操は低い声でいった。「ふたりを都監に命ずる!」
「ははっ!」ふたりは平伏した。
「………かならず劉備と孫権を殺せ!」
 曹操は怒りの表情のままいった。



   やがて、曹操の魏軍から呉に勅使がきた。
 周揄はそれをきき「曹操の魏軍から勅使か? バカめ!」と舌打ちをした。
 陣によばれる勅使………
 周揄はさっそく勅使と会見した。
 勅使はにやりと笑って、「劉備との連合は虎をかって野に放つようなもの……」
「で?」
「是非とも劉備や孔明を殺し、魏と和平を…」
  周揄は冷酷な顔のままだった。目はベーリング海のように冷たかった。
「和平?」
「はっ! 劉備や孔明など弱小勢力……そんな連中と同盟しても何の得にもなりませぬかと」
「ふん!」周揄は鼻を鳴らした。そして、「勅使を殺してしまえ!」と部下に命じた。
 勅使は首をはねられた。周揄は今だに”よくも妻をてごめにしようとしたな!” と、恨みをもっていた。孔明の挑発とも知らずに………
  魏の曹操は怒った。「是非とも劉備や孔明を殺し、呉と和平を…。駄目なら呉など皆殺しにしてくれるわ」
  周揄の方も「孔明だけは殺さなければ……災いの種となる」と思っていた。あの策略、知恵、弁舌……恐ろしい男だ。
 魏の曹操船団”水塞”は固まったままだ。
 孔明だけは殺さなければ……


  あくる日の午前、大きい船で周揄と孔明は、長江の対岸の魏”水塞”の視察にでかけた。船は中国の大河・長江を順調に進んでいた。風が心地好い。
 周揄は「孔明殿は知謀のひとときく。あの水塞をどうみられますかな?」と尋ねた。
「水塞には水門が二十四あります。しかも固まっている」
「さすがは孔明殿、情報が早い」
「いいえ」孔明は羽扇をふりながら、謙虚に「”長江に周君あり”……とか。私など将軍の足元にも及びません」と答えた。
 口元に笑みを浮かべた。
 周揄は「魏の水塞をやぶる策は?」ときき、そして瞬時に、「いや。ふたりで考えましょう」といった。
「……と、いいますと?」
「筆で、掌に策を書くのです。そして、見せあう。ふたりの策が同じだといいのですが…」 孔明は笑って「……それは面白いことですな」といった。
「筆と墨汁をもて!」
 周揄は部下に命じた。そして、ふたりは見えないように掌に計略を書いた。
 孔明と周揄はふたりで顔を見合わせて、微笑んだ。
「では…」
 そして、ふたりは掌をひらき、計略をみせあった。計略は”火”だった。つまり、火攻めにして魏の大船団を撃破しようというのだ。
  孔明と周揄はふたりで顔を見合わせて、また微笑んだ。



  呉の前線の陣に戻ると、周揄は横になった。
 そんなとき、周揄の元に北上の魏から旧友・韶関が訪ねてきた。周揄は疑問に思った。  ……この時期にきたとなると、投降の誘い…か…? いや、伏嗅(スパイ)だ!
 何にしても周揄の心は穏やかではなかった。
 周揄は策を孔明より授かる。まず、曹操の元に呉の一部の軍が投降すると密書をおくり、火攻めに備えるというもの。しかし、それだけでは曹操は信じるかどうか…?
 そこで、周揄は策をめぐらせた。
 その夜、周揄は韶関を酒席でもてなした。
「……韶関先生、おひさしゆござる」
「周揄殿もお元気そうで」
 韶関は酒を飲んだ。同席していた孔明は何ひとつ言葉を発しなかった。
「誰か!」周揄は家臣をよんだ。「わしの剣をあずかっておいてくれ」
 そして、周揄は舞った。韶関先生のために。
 韶関は喜び「将軍、みごとな舞いでした」と笑った。
「よろこんでいただいてけっこうでした。昔を思いだします」
 すると、同席していた黄蓋将軍は「昔もなにもないだろう! 百万の魏の敵の前になにができる?!」と激怒した。
「何?」
 家臣は「酒のためのことです。お許しを!」といった。黄蓋は譲らず、
「魏と和睦することこそ呉の救われる道!」と宣言した。
「黙れ! わしの策にあやまりがあると申すのか?!」
 黄蓋将軍は「いかにも!」と怒鳴り散らした。
 黄蓋は降伏論を主張して譲らなかった。周揄は激怒して「黄蓋将軍を斬れ!」といった。部下は黄蓋将軍は貴重な人材……殺すのはおしいと…というと、周揄は、
「ならば百叩きの刑だ!」と命じた。
 黄蓋の肉はさけ、血まみれで、陣屋にかつぎこまれたときはかれは気を失っていたという。何にしろ韶関は呉が”分裂していること””降伏軍がでること”を認識した。
 宴会が終わって、孔明はまったく口をきかないまま、無表情で陣から出た。
 不思議に思った櫓粛が、
「いつもはおしゃべりな孔明殿なのに……今夜はひとことも発しませんでしたな?」と尋ねた。是非とも答えがききたかった。
 孔明は感心した顔をして、「いや、見事な演技でした」といった。
「……演技?」
「行うほうも、叩かれるほうも、苦しいことでしたでしょう。みごとな”苦肉の計”でした」孔明は、周揄の”策”を見抜いていたのである。
 櫓粛は驚いて、腰を抜かした。                         


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