勝手に映画評

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イングロリアス・バスターズ

2009年11月29日 | 洋画(アメリカ系)
公開初日から4日間限定ですが、「面白さタランかったら全額返金しバスターズ」と言う名前で、上映開始後1時間以内に退席した観客には鑑賞料金を返却すると言う前代未聞のキャンペーンをして話題も振りまきました。元々は「地獄のバスターズ」と言うタイトルのイタリア映画のリメイクらしいです。

う~ん、欧米人、って言うか、クエンティン・タランティーノ本人と言うべきなのかもしれませんが、“面白い”と言う基準が違うんでしょうか? この人の作品って、どうして素直に“面白い”とは言い難い、こう一捻りした内容なんですかね? この作品もその例に漏れず、上記の様に“面白い”とは言えないんですよね。第二次大戦時のフランス戦線レジスタンス活動を描いたと言う観点では、“面白い”とは思いましたが。

基本、アメリカ人監督が撮っている映画なのですが、第二次大戦時のフランスを描いた映画と言う事で、ドイツ語・フランス語・英語、そして最後に少しだけイタリア語と、4ヶ国語が飛び交う、国際色豊かな映画になっています。トム・クルーズが主演した、『ワルキューレ』は、ドイツ人が主人公なので基本ドイツ語で描かれるべきなのですが、主演がアメリカ人俳優なので、ドイツ語のセリフが徐々に英語に切り替わると言う手法で、英語の作品にしていました。まぁ、旧ソ連の映画なのに無理やり全て英語で演じたハリソン・フォード主演の『K-19』よりは良いですが、『ワルキューレ』もちょっと変です。その意味では、フランス人とドイツ人の共通の言語として英語を使う設定にするなど、言葉周りの扱いは巧妙に扱われていて、そう言う所は非常に良かったと思います。

うーん、個々の俳優の演技は語り難いです。敢えて言えば、ハンス・ランダ大佐を演じたクリストフ・ヴァルツは、良かったと思います。ドイツ語・フランス語・英語・イタリア語のセリフを使い分け、狡猾なSS将校を上手く演じていました。この映画の主演は、一応ブラッド・ピットですが、クリストフ・ヴァルツが居なければ映画として成立したか微妙ですね。それ以外の俳優陣と言うと、数多くの俳優が出ているので、何とも評価し難いです。

結局のところ、やっぱりクエンティン・タランティーノ作品だと思います。一捻りも、二捻りもされています。そう言うところを心して見に行った方が良いかもしれません。

タイトル イングロリアス・バスターズ
原題 Inglourious Basterds
日本公開年 2009年
製作年/製作国 2009年/アメリカ
監督・脚本 クエンティン・タランティーノ
出演 ブラッド・ピット(アルド・レイン中尉)、メラニー・ロラン(ショシャナ・ドレフュス)、ダイアン・クルーガー(ブリジット・フォン・ハマーシュマルク)、 クリストフ・ヴァルツ(ハンス・ランダSS大佐)、イーライ・ロス(ドニー・ドノウィッツ)、ティル・シュヴァイガー(ヒューゴ・スティーグリッツ)、ポール・ラスト(アンディ・ケイガン)、ギデオン・ブルクハルト(ヴィルヘルム・ヴィツキ)、ジャッキー・イド(マルセル)、オマー・ドゥーム(オマー・ウルマー)、サム・レイヴァン(ヒュルシュベルク上等兵)、マイケル・バコール(マイケル・ジマーマン上等兵)、B・J・ノヴァック(スミッソン・ウティヴィッチ)、マルティン・ヴトケ(アドルフ・ヒトラー)、シルベスター・グロート(ヨーゼフ・ゲッペルス)、ジュリー・ドレフュス(フランチェスカ・モンディーノ)、アウグスト・ディール(ヘルストルムSS少佐)、ダニエル・ブリュール(フレデリック・ツォラーSS一等兵)、ミヒャエル・ファスベンダー(アーチー・ヒコックス)、マイク・マイヤーズ(エド・フェネシュ)、サミュエル・L・ジャクソン(ナレーション)

[2009/11/29]鑑賞・投稿


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