風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

私の意見

2007-04-17 | 風屋日記
やっぱ今日はこのことに触れなきゃね。
あんまし話題にしたくないけど。

「専修大学北上高校野球部解散」

これはね、高野連がシナリオを書いたものだと思うよ。
先に「除名処分『相当』」とぶち上げておいて
世論の現役部員同情論をメジャーオピニオンにしておく。
その後、再加盟の約束を前提として学校側に「自主解散」を促す。
そのニュースは世間には衝撃をもって迎えられ
同情論はさらにヒートアップして「当然」論が埋もれる。
その上で再加盟申請が出され、高野連の認可を得れば
少なくともそのことに対する批判は少ないわな。
選手達に同情する世論が後押しした形にできれば完璧だ。

本当の除名だと簡単には再加盟できないもんね。
自主解散だとあとで学校から再加盟申請が出た時に
高野連側としては審査すればいいだけだ。
ただし解散のニュースが流れた直後に
高野連の役員が「夏の大会までには・・・」と言ったのは
ちょっと拙速過ぎたけど。
でもきっと1~2ヶ月で再加盟し夏の大会には出場するのだろう。

まぁ大人の姑息な手段ではある。
権力者が裁く前にハラを切らせるというやり方は
汚職政治家が国会での免職決議前に辞任するようなもんだ。
でも今回のシナリオはあくまで現役選手達を思ってのこと。
そういう意味ではこの方法をとったのはベストチョイスだと思う。

問題はこれで解決したわけではない。
他にも金銭授受があったと報道されつつ
結局氏名が公表された2人以外はうやむやになってしまっている。
これではあの2人と学校だけがスケープゴートみたいだ。
真に公正を期すならすべて公表するべきだと思うよ。

また今回の事件をきっかけに野球留学の是非が問題になってるけど、
そのこと自体を問題化することはいかがかと思う。
岩手の優秀な子が、例えば麻布、開成あたりに入ったらどうかな。
誰も「勉強留学」なんて言わないだろう。
逆に賞賛されるんじゃないかな?(それもどうかと思うけど)
野球だけが特別ってのはいかがなことかと思うんだ。
おまけに15歳かそこらで親元を離れ
意を決して知らない土地にひとり旅立ってきた子達だ。
「よく来たな」ぐらい言ってあげてもいいような気もする。
観光客は大歓迎なのに、野球しに移住する子はダメなんて
あまりにムシが良過ぎないかい?

特待生問題に関しては学校ばかりが悪いわけじゃない。
野球少年達にとって、強豪校からの野球特待生としての誘いは
これはもう周囲から羨ましがられる程の憧れだ。
ニーズがあるから、特に私立校は経営的にそれに応えようとする。
企業経営と同じことだよね。
確かにコンプライアンスの視点からは非難されても仕方ないけど
かといって学校だけが悪者の極悪非道扱いはどうかと思う。
私が知っている選手の中には
特待じゃないと高校にすらまともに行けない程の
経済的に困窮する家庭で育った子もいたよ。
特待生制度は決して悪行ではないと私は思うのだが。
コメント (8)
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