ある土木技術者の雑記帳

日頃感じたメモ、新聞投稿。"野にして粗だが卑ではない"生き方を目指す・・んなこと言っても結構難しいと感ずる今日この頃

安倍さんウオッチの記

2007-01-27 16:59:08 | 政治
 安倍洋子という人物

 自民党総裁そして、すなわち内閣総理大臣のコースの最有力候補に安倍晋三は乗っている。各種マスコミの安倍狂いもいい加減にして欲しいし、国民全部が安倍を推薦しているわけではないだろうが、国会議員の投票数でいえば安倍政権が確定的になった。
 安倍晋三に「晋」の字がついているが、これは父君の安倍晋太郎の息子ということでは当たり前であるが、他の兄弟にはついてない字である。安倍家では晋太郎の父親(安倍寛)は高杉晋作にちなんで一人息子を晋太郎とした。安倍寛は妻を離縁し、息子(子供)は晋太郎一人だった。岸信介と安倍寛が気が合った関係で、安倍の息子と岸の長女(洋子)を結婚させた。岸家も子供が少なく二人(長男、長女)だった。
 この安倍洋子という方、岸信介にそっくりである。娘は父親に似るというが。彼女が理事を務めるある協会のホームページには「大の芸術通。洋の東西を問わず美術から芸術までその見識は奥が深く本質を見抜く鋭い感性の持ち主、日本の芸術界全体のご意見番でもある」と紹介されている。
 安倍晋太郎自身もなんとか、岸の手助けを得て、奥さん(岸の娘、安倍洋子)に尻を叩かれ、自派閥(清和会)の師である福田赳夫に応援され、総理の道を目指したが、派閥(清和会)の領袖にはなったが、総理大臣にはなれなかった。毛並みの良さからプリンスとか言われたが、その一方でプリンスメロンなどと”甘さ”を指摘され続けていた。彼は辣腕政治家というイメージはなく、田中角栄、中曽根、竹下登などの癖のある個性的な政治家に阻まれ、激務である外務大臣を長く任され、内政に関与する機会に恵まれず、病魔に捕まり、最後までトップになれず亡くなった。安倍晋太郎を応援した人物も多いが、中でも特に肩入れしたのが、安倍の岳父岸信介だった。
 以下に佐藤・岸・安倍家の系譜を示す。
佐藤信彦━━茂世(佐藤)  ┏市郎
      ┃━━━━━━━┣信介(岸信政へ養子)━┳信和━信夫(安倍信夫)
 岸要蔵━┳秀助(婿岸家) ┗栄作          ┗洋子
     ┗信政━良子    ┣ ━信二        ┃━ ┳寛信(牛尾治朗女婿)
        (信介夫人)  寛子    安倍寛━━晋太郎┣晋三
             (松岡洋右の姪)          ┗信夫(岸信和へ養子)
 この系譜を見ると、安倍も岸も全体的には、佐藤家の系譜となる政治家一家である。岸信介、そして安倍晋太郎亡き後、安倍家、岸家をどういったところに持っていこうという戦略を練った人物は、両家に縁の濃い安倍洋子だったと思う。両家のキーパーソンである。そして、彼女は次代の岸系の政治家、それも中央政界(具体的には総理大臣)が狙える人物を作らねばならないという「使命感」を持ったはずだは。実父が願い、夫が成し得なかった岸・安倍家の「事業」である。安倍晋三の首相実現は一種のプロジェクトだったと思う。岸信介は当然、安倍晋太郎をそう見てバックアップしたが、何しろ田中角栄、中曽根康弘を筆頭に、田中軍団の面々と周囲には兵(つわもの)が多すぎた。上品な福田赳夫一人が味方では埒があかない。
 安倍洋子は、岸信介の娘である点で、父親も母親も岸家の直系である点を見ると、叔父である佐藤栄作の一家が家名を継承することとなった佐藤家のことは眼中になかったと思う。岸、安倍家でいえば、適切な人物といえば、長男は実業の世界(三菱商事)に行き、次男・安倍晋三しかいない。三男は岸家に養子にいくこととなった(岸信夫)。岸家としても政治家を作っていかなければけない。そこで晋三を是が非でも総理にしなければならないという気持ちになったのではないか。
 話はそれるが、この佐藤から岸家に何回かの婿やりがある。そして、この意図は、「なんとしても岸家を潰してはいけない」というようなものを感じる。岸信介は佐藤家の次男でありながら岸家に養子に行った。先の安部晋三の弟も岸家に行った。この長州における岸家、佐藤家というのがどういう性質の家柄なのか分からないが、何か強い意図のようなものを感じる。
 安倍晋太郎総理を目指した岸信介の気持ちを継承したのは、安倍晋三自身でなく、母親の安倍洋子ではないか。彼女の先兵となって、働いているのが晋三のような気がする。安倍晋三のなんともいえない幼さ(早口、過激発言、固執性)は、このゴッドマザーへの依存、そして彼女の庇護があったこと形跡ではないかと思う。安倍晋三は家柄がいいが、英才教育や帝王学を学ばせたわけではない。母親も鷹揚な方だったようで、晋三の進学先に関しても、「(東大なんか)無理なものは無理」と達観していた。この当たりはエリートの岸家のお嬢さんとは思えなくていい。
 ”チーム安倍”をコントロールし、最終目的である首相生産を目指しているのは、間違いなく安倍洋子でしょう。だから、政策を後回しにして、マスコミ工作や森派工作、小泉工作を最優先し、とにかく議員の支持を多く取り付けることに腐心している。政策は晋三本人に任せ、「好きなことを言っていい」程度に指示を出していると思う。そうでなければ、こんな具体性がない、タカ派的な考えを政策でござるという政策を出してくる人はいない。晋三の政策ブレーンのような人物も、今のところいないようだ。
 2006/09/18 20:34



祖父・安倍寛

 安倍首相の父方の祖父は、安倍寛(かん)という人だ。昭和46年(終戦の翌年)に亡くなった政治家(衆議院議員)である。
 昭和12年に初当選を果たした安倍寛は、病身ながら気骨のある政治家だったと地元の評判は、すこぶるいい。今高杉といわれていたらしい。「人に感謝する気持ち、人に祈る気持ちがないと、人間は駄目だ」という言葉を周囲の人に漏らしていたらしい。村人の尊敬を一身に集めていた政治家だった。
 安倍晋三が首相になり、祖父岸信介が話題になっている。鷹派というイメージである。しかし、このもう一人の祖父であり、「草莽(そうもう)の政治家」(読売新聞1001朝刊から借用)である安倍寛の存在を忘れることなく、行動規範としてくれればと思う。
 私は世代的に安倍寛を知らないが、安部晋太郎さんの穏やかさの中には、なんとなくこれを見て取れると思う。ただし、今の安倍晋三さんには、どうかなっていう「?」マークが付く。
 2006/10/01 11:26


安倍総裁の誕生

 昨日平成18年9月20日に安倍自民党総裁が誕生した。もちろん、安倍総理大臣が数日後に誕生する。新しいものが生まれることに関しては、何事もいいことだが、何か安倍さんには不信感が漂う。
 未熟ゆえに、醸し出す雰囲気ではなく、質問にあったら何かから逃避するような言い方をする。小泉さんにも、よく論理をすり替えて、記者に逆質問をして息巻いていたことが多々あった。こんな雰囲気が実は、安倍さんにもあるのである。質問をされて、憮然とするくらいでとどめて欲しい。よくできた政治家は、ジョークを飛ばし、雰囲気を一度軽くするような気遣いもするが、これは出来すぎ。
 少なくとも、自分の痛いことを聞かれたからといって、答えないで、食ってかかってみても「不誠実」さの説明をしているだけで、答えにはなっていないのである。
2006/09/21 23:10


 安倍さんの癖

 戦後生まれの安倍総理の誕生に期待を寄せる声が大きい。若いというだけで、しがらみがない分、斬新なことに挑戦してくれるとの期待かと思う。
 そんな目で、安倍総理を見るとすこしだけ苦言を呈したい。その一つは、抽象的な政策である。「美しい日本」が公約だというが、このような具体性の乏しい政策では、達成したかどうかが分からない。美とはなにかを議論しても、不毛の論争になりかねない。評価の基準もない。
 二つ目は、安倍総理の早口のトークである。人間は無くて七癖というが、早口は必ずしも周囲が信頼を寄せる癖ではない。自分の考えを言葉にした場合は、確実に相手に真意を伝えようとすればお自ずと早口にはならないと思う。
 過去に五十四歳で総理大臣になった故田中角栄氏の記録も抜いた安倍氏であるが、田中氏はその政治手法の是非はおいても、最初から最後まで自分の声で呼びかけた政治家だったことは認めたい。期待するものが大きいことを感じて欲しい。
朝日新聞 声欄 投稿 2006/09/21 23:12


 ファーストレディ

 安倍さんの奥さんが新ファーストレディになる。安倍昭恵さん、44歳である。安倍さんと7歳違いである。
 こちらは、いたく評判がいい。気さくで、明るい、弁が立つ。まったく、申し分がないそうである。「仲がいいご夫婦ですね」の一言にも、微笑んでくれて。また、こんなことを言ってもいい雰囲気をお持ちである。
 安倍さん、感謝しなくちゃ、と思う。
 そうそう、この奥さんは、「アッキー」の愛称が既にマスコミにつけられているという。
2006/09/21 23:20


開票結果

 安倍464票、麻生136票、谷垣102票、無効が1票であった。この結果は過半数以上の6割をとった安倍さんの圧勝という見方の一方で、これはおかしいという反対意見を持った政治家も相当にいたことも事実であった。その証拠は、麻生、谷垣の両人の笑みが説明している。
 次期(いや次次期)のトップは俺ら二人を軸に展開するのは間違いない。そして、これは案外早くくるんではないか、この二人の読みはこんなところである。
 安倍政権の一番の難関は、来年夏の参議院選挙といわれて久しい。野党候補の方が多い参議院選挙は、ここ何年も自民党の不得意教科みたいなもので、ここで何回も痛い目にあっている。(橋本、宮沢総理時代など)
 そして、これを安倍さんでは、真っ当には乗り越えられないという読みが多くの方にはある。もう既に、”短命内閣説”が流布されているのは、まんざら根拠のない話ではない。安倍さんの思考の弱点(単純、柔軟性の無さ、政策の不透明さ)を、錐もみ攻撃されるち、安倍さんはパニくってしまって、安部さんでは乗り越えられないという話の根拠になっている。
 だから、若いからといって、老いも若きも、手放しで応援してない。数字の通りである。
2006/09/21 23:44