積雪による道路面の凍結防止を目的に、山間部の急カーブ部、急勾配部、橋梁部では塩化物系の凍結防止剤を撒布する。凍結温度を下げ、発熱を期待するからで、融雪パイプの配置より安価だからだ。
平成三年のスパイクタイヤ禁止法の前に比べ、この二〇年間で凍結防止剤の使用量は十倍以上になり、これらは植物の枯渇、植物環境の変化、農地・渓流汚染、コンクリート構造物の劣化、車体の腐食などの塩害が起きている。コンクリートから人へというが、橋や道路など既存のコンクリート構造物が人の生活を維持し、守っている地区も多く、これらが危機に直面している。
この分野も環境にやさしい、効果的で実用的な凍結防止対策の検討をお願いしたい。山間部の自然を維持し、雪害・凍害を緩和し、その維持管理を容易にすることは地方活性化の重要な柱である。(以上)