ある土木技術者の雑記帳

日頃感じたメモ、新聞投稿。"野にして粗だが卑ではない"生き方を目指す・・んなこと言っても結構難しいと感ずる今日この頃

新税創設に思う

2000-12-24 22:44:06 | 政治
 自治体の独自の課税が可能になった地方税法の改正を受け、自治体の新税創設が最近多い。東京都のディーゼル車への課税以外に買物時のレジ袋、場外馬券、パチンコなどを対象とする税である。東京都荒川区では自転車購入時の税を設けると聞いたが、その矢先これを取りやめたとの報を聞く。  地方自治体の逼迫財政を考えるとやむを得ないと思うが、これによって納税者負担が増え、可処分所得は一層減り個人消費の低迷となり、長期 . . . 本文を読む

俳句甲子園(第二回)入選

2000-12-23 22:42:20 | エッセイ
 入選:炎天下 声を限りに 地元校   他応募作: 酷(むご)さかな 拡がる点差       金属音/四点差 九回裏の逆転を       地元校 最終回まで勝ち信ず       炎天下 よしずの中で 打てー!の声      平成十二年十二月二十三日連絡葉書受領 . . . 本文を読む

小説「車泥棒」(3/3)

2000-12-03 21:59:49 | 掌編小説
八  金沢駅に降り立った俺は、あの時、ニシの誘いに乗らなかったから、この場にいられるのだと思った。ニシの誘いに乗れば、俺もニシも弓子も仲良く警察の厄介になっていたかもしれない。  ニシの脚は大丈夫だろうか。どこに入院しているのだろう。そんなことを考えていたが、いざ妻とどんなことを話すべきかといったことは、頭には思い描けない。  駅のロータリの隅にあった黒い車から、足早に知った顔の榊原刑事が近づいて . . . 本文を読む

小説「車泥棒」(2/3)

2000-12-03 21:58:13 | 掌編小説
四  それから、一ヶ月後、ようやく春めいた陽気になった。だが、今年はどんな仕事があるだろうかということが、まず考えてしまう。  夕方アルバイト代が入ったので、それを持って、仲間の部屋で飲んでいると、その部屋の唯一の財産である小さめのテレビが、ある外車泥棒の検挙を伝えていた。  ニシの顔写真がテレビに張り付いていた。吊込んだ外車の下敷きになって足を挟まれたが、仲間に逃げられ警察が来るのを現場で待って . . . 本文を読む

小説「車泥棒」(1/3)

2000-12-03 13:05:16 | 掌編小説
一  俺は持っている財産などない。家族は十五年も前に、新潟の郷里に捨ててきた妻と子供が記憶となり、脳裏にあるだけだった。  今の私は、日々の生活にしか目は向かない。仕事がない。月に何回かは、自分が文字通り首を絞められている気分になる。気がつくと周りの何人かがしている口喧嘩の輪のなかに自分もいる  五十一歳という年齢からして「焼きがまわってきた」と自分も思い始めていた。周囲は既にそう思っているだろう . . . 本文を読む