ひろかずのブログ

加古川市・高砂市・播磨町・稲美町地域の歴史探訪。
かつて、「加印地域」と呼ばれ、一つの文化圏・経済圏であった。

大河・かこがわ(99) 平安時代(10) 鶴林寺(3)・鶴林寺の仏たち

2019-11-22 08:12:00 | 大河・かこがわ

    鶴林寺の仏たち

 鶴林寺には、多くのすぐれた仏教彫刻が伝えられています。

 その中でも最古のものは「あいたた観音」の異名を持っている聖観音立像です。

 この観音様は、白鳳期(大化の改新~奈良時代以前)の貴重な仏様ですが、鶴林寺が白鳳期からあったという証拠にはなりません。

 いつの時代か、どこからか持ち込まれたと思われます。

 鶴林寺には、このほかに平安時代にさかのぼる次の諸像があります。

   ①   木造十一面観音立像(重文)  平安中期

   ②   木造釈迦三尊像(重文)    平安末期      

   ③   木造四天王立像(重文)    平安末期

   ④   木造阿弥陀如来坐像(県指定) 平安末期

   ⑤   木造恵便法師坐像         平安末期

   ⑥   木造菩薩像頭部          平安末期

 ②・③は太子堂本尊、④は常行堂本尊として祀られていました。

 藤原様式をしめす平安末期の諸像が多いのですが、これらの仏像こそ創建以来の諸尊であったとおもわれます。

 ここでは②の釈迦三尊像の内、中尊の釈迦如来像のお写真を紹介しておきます。

 なお釈迦三尊像は、宝物館で見ることができます。 (no4803)

 *『加古川市史(第一巻)』参照

 *写真:釈迦三尊像の内、中尊の釈迦如来像、『鶴林太子堂とその美』(法蔵館)より

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