楽しんでこそ人生!ー「たった一度の人生 ほんとうに生かさなかったら人間生まれてきた甲斐がないじゃないか」山本有三

     ・日ごろ考えること
     ・日光奥州街道ひとり歩る記
     ・おくのほそ道を歩く

大神神社(芭蕉の道を歩く 14)

2010年02月24日 10時49分00秒 | ひとり歩き旅


(室の八嶋 2)
大神神社を「おおみわじんじゃ」と呼ぶが、
パソコンで「おおみわじんじゃ」を漢字変換すると
「大神神社」と出てくるのが不思議であった。

初詣と赤地に白い祖も抜きのある幟旗が立っている道路正面に鳥居が見える。
鳥居の向こうが参道になっているのが分かる。
鳥居に近づくと、左脇に「室の八嶋50m先」の看板がある。
参道は西参道であり、表参道はこの反対側にあることが分かった。

「野州大塚駅入り口」の信号にあった、(大神神社まで1.6km)の案内は、
ひょっとすると表参道への案内なのかもしれない。
ボクはおよそ1kmの所で引き返してしまったが、
そのまま道なりに進めば表参道に出たに違いない。
案内看板が間違っているはずがないと反省した。

参道には合格必勝祈願の幟り旗がはためいている。
合格祈願をするのも、進学は一生の曲がり角になるのかもしれないからだろう。
やるだけやって、後は神頼みにして、合格の時は自分の実力の所為、
不合格の時は神様の所為にして諦めるよりしょうがない。

50mほどで左側に神殿が見える。
さすが下野の延喜内社の一の宮というだけに格式が立派な風貌の神社である。
脇に大神神社について、環境庁・栃木県の案内がある。
(大神神社は、日本最古の神社である奈良県の大三輪神社の分霊を祭るため、
建立されたと伝えられている。
境内には、下野の名勝地「室の八嶋」があり、
元禄に年(1689年)松雄芭蕉はこの地を訪れ
「糸遊に結びつきたるけぶりかな」の句を残している。)と。

また、栃木県教育委員会はここ「室の八嶋」を栃木県指定文化財にしており、
その案内に、下野惣社(室の八嶋)として
(大神神社は、今から1800年前、
大和の大三輪神社の分霊を奉仕し創立されたと伝えられ、祭神は大物主命です。
総社は、平安時代、国府の長官が下野国中の神々にお参りするために
大神神社の地に神々を勧請して祀ったものです。
また、この地は、けぶりたつ「室の八嶋」と呼ばれ、
平安時代以来東国の歌枕として都まで聞こえた名所でした。
幾多の歌人によって多くの歌が、残されています。
・ 煙たつ室のやしまにあらぬ身は こがれしことぞくやしかりける    大江匡房
・いかでかはおもいありともしらすべき むろのやしまのけぶりならでは 藤原実方
・ながむれば さびしくもあるか煙たつ 室の八嶋の雪の下もえ     源 実朝
・東路の 室の八嶋の秋のいろ それともわからぬ夕けぶりかな     連歌師宗良
一部省略)とある。
つまり「室の八嶋」と「煙」は一対になって歌に詠むこと、
そして室の八嶋には国の神々が祀ってあるということをいいたかったようだ。
その後、「奥の細道」の解説書を読むと「八島」とは竈(かまど)の神を指すとのこと。
それを見て、ようやく「煙」が「室の八島」と一対になることが理解できた。

さて、神社にはボクの前に先客がいる。
うしろで御参りが終わるのを待ってボクがつづく。
小銭を取り出したら細かいお金が360円あったので、
一月七日で遅まきながら、新年の初詣でもあり全部気前良く(?)賽銭箱に入れた。
神殿の壁には古ぼけて何が書いてあるのか判別できない絵馬が架かっており、
その横には、上達するのを願ったのか木製の薙刀(練習用か?)が奉納されている。

見渡すと、境内の玉垣脇に歌碑が建っている。

・絶えず焚く 室の八嶋の煙にも なを立ち勝る 恋もするかな    摂津(源宗宇)

さらに周りには、歌碑がいくつかあるので紹介しておきたい。
・大神の みいつかかやく我がさとは 家にも身にも 幸そ多かる   志風
・暮るる夜は 衛士の焚く火をそれと見よ 室の八嶋も都ならねば   定家

神殿を背に振り返ると石で出来た鳥居があり、
これが二の鳥居であるようだ。
鳥居脇の境内には、杉の巨木が生えており、
その脇に此処が「室の八嶋」の看板がある。
「室の八嶋」は杉林の中に、水に囲まれてひっそりとあった。
池の中に八つの島があり、その一つ一つに神社が祀ってある。
そんな光景である。

筑波神社、天満宮、鹿島神社、雷電神社、浅間神社、熊野神社、
二荒神社、香取神社の八嶋明神である。

また、芭蕉の句碑も建っている。

・いと遊に 結びつきたる けふリ(煙)かな  芭蕉

芭蕉も「八島」と「煙」を詠み込んでいる。

ボクも「八島と煙」を入れて一首、残念ながら歌碑はない。

・杉木立「室の八嶋」に水めぐり 朝早ければ水蒸気(けむり)たつ見ゆ   (hide-bach)
コメント (2)
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

野州大塚(芭蕉の道を歩く 13)

2010年02月12日 14時10分00秒 | ひとり歩き旅


(室の八嶋)
三月二十七日深川を出発した芭蕉は、
27日春日部に、28日間々田に泊まり、
29日には「室の八嶋」を参詣したと、
同行した曾良が旅日記に書いている。

「室の八嶋」は栃木市惣社町にある
「大神神社(おおみわじんじゃ)」の中に残っているというので訪ねた。

芭蕉が残した「奥の細道」に、
{室の八嶋に詣(けい)す。同行曾良が曰く、「この神は子の花さくや姫と申して、
富士一躰(いったい)なり。無戸室(うつむろ)に入りて焼き給ふちかひのみ中に、
火々出見(ほほでみ)のみこと生まれ給ひしより、室の八嶋と申す。
また煙を読み習はし侍るもこの謂(いわ)れなり。将(はた)このしろといふ魚を禁ず。
縁起の旨、世に伝ふ事も侍りし。}とある。

東京から行くには、東北本線栗橋駅で東武日光線に乗り換え、
栃木駅、もしくは新栃木駅で
さらに東武宇都宮線に乗り換え、野州大塚駅で降りる。
駅名の「野州」をなんと読むのか、いろいろ考えた。
「のす」なのか、滋賀県野洲市(やすし)があるから「やす」か、
室の八島というから「やしま」と読むのか、「のしま」か「のくに」なのか、
「のしゅう」か「やしゅう」なのか解らなかった。
切符を買うのには読み方は解らなくても、
「野州大塚」の駅名まで740円と掲示されており、問題はなかった。
到着駅のホームにローマ字で「やしゅうおおつか」とあったので、
「やしゅう」と読むことだけは解った。

駅で降りるとき駅員さんに「なぜ野州(*)というのか」と尋ねたところ
他にも「野州XX」という名前の駅もありますと、適切な回答が得られなかった。
先に調べてから来れば良かったと後悔したが、間に合わない。
駅を出ると、案内看板があり、
下野延喜式内社一ノ宮。室の八嶋 大神神社ここから1kmとある。
大神神社(おおみわじんじゃと読む。)は下野(しもつけ)一ノ宮で
その神社横に「室の八嶋」はある。

一の宮と言うのは、各県に指定されており、
ボクが知っている限りでは、千葉県の上総一ノ宮の玉前神社、
武蔵一ノ宮の氷川神社、尾張一宮の真清田神社(ますみだじんじゃ)で、
これくらいしか知らない。
いずれも一の宮というだけに、どれも神社としては立派で、
ナンバーワンの荘厳な構えをしている。

(*)「野州について家に帰って調べた所、
野州とは、下野国(しもつけのくに)を指し、
かつて日本の地方行政区分だった国の一つで、東山道に属した。
下野州(しもつけしゅう)や単に野州(やしゅう)と通称されることもある。
またこの反対に群馬県の場合は、上野国(こうづけのくに)と言ったが、
上野州(こうづけしゅう)や上州(じょうしゅう)といった。」

東武宇都宮線の「野州大塚駅」を降りると、
目の前に踏切があり、道路は南に延びている。
道路向かい側には、立派な校舎を持つ小学校があり、
大神神社に行く近道は小学校の南側にある校庭をぐるりと一回りして、
道なりに進み歩道橋と農協脇に抜けるのが良いが、
初めての場合は道がわかりににくい。

迷わず行ける道は、小学校を左に見て、南に伸びる道を進む。
やがて、(野州大塚駅入り口)の信号に出る。
信号手前に大神神社は直進1.6kmという案内標柱があるがこれは無視して、
信号を左折しよう。
(地図よりも地元の案内標柱が正しいと考えて、
案内に沿って歩いたら1km歩いても神社らしき所は見えず、
元の道に戻ったボクをお笑いください。)

左折すると、右手に駐在所があり、
さらに進むと左手にJAしもつけ農協国府支店があり、
その先に歩道橋が見える。案内にあった近道は、
この歩道橋と農協の間にある道路に出る道のようである。
(この道は帰りに通ってみることにする。)

道路はやや左にカーブしているが、
右手に郵便局が見えると、その先に信号機が見える。
信号脇にでかでかと「大神神社」入り口の看板がみえる。
信号を左折すると、正面に鳥居が見える。
これが大神神社である。

道路脇に、白地で「初詣」と書いた赤いのぼり旗がはためいている。
正月にはきっと沢山の初詣客があったと思われるが、
今日は一月七日、人の姿は何処にもなく、
初春の陽射しがふりそそぐ白い道路に砂埃が立つだけで寂しい道のりである。

・初春の にぎわい残す 一の宮   (hide-bach)


コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

遅ればせながら、今年の抱負!

2010年02月11日 10時12分00秒 | つれづれなるままに考えること
今年の抱負!

1.旧中山道をすべて踏破できると良いなぁ!

  (三月雪解けを待って開始したいと思っています。)

2.長年の夢であった「奥の細道」をカミサンとたどって見たい!

 (芭蕉も河合曾良と同行二人であったようです。
  ボクはカミサンと二人で楽しく温泉につかりながら!)

3.プロフィールに書いてありますが、外国旅行ー中近東に行きたい!!

  (危険と背中合わせのようで、実行に移すチャンスを狙っています。)

コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Potora!  NTTグループ運営!