井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

在来タンポポを駆逐するとして悪者視されるセイヨウタンポポ

2011年07月30日 | 日記
札幌農学校にクラーク博士と一緒に着任したペンハロー先生が、学生たちに生野菜サラダを食べさせようとして、時計台(当時の農学校・演武場)の周りに植えたのがセイヨウタンポポ。その後日本中に広がり、在来種を駆逐する恐れありとして要注意外来生物の指定も受けている。



セイヨウタンポポのロゼット葉です。キク科タンポポ属。
英名の「ダンディライアン」は「ライオンの歯」の意味で、ギザギザした葉からの連想だという。
ロゼット葉から花茎を立ち上げるが、成長点は地表面近くにあって、刈り込みにも強さを発揮する。



セイヨウタンポポの花の断面です。
総苞片が反り返って、反り返らない在来タンポポ(エゾタンポポ)との見分けのポイントとされる。
キク科には、舌状花と筒状花の2タイプの花がある。両タイプの花を持つヒマワリ・グループもあるが、タンポポ・グループは舌状花のみの花である。
皿状の花床に多数の小花がつく。黄色の花弁は先端が僅かに5裂して、合弁花であることを示す。花床の上にトックリ状に並ぶのが子房で、その上の萼は白い毛になっていて後に冠毛となる。



セイヨウタンポポの群落です。
5月~6月、セイヨウタンポポはしばしば大きな群落をつくる。
残雪の手稲山とポプラ並木、そこにセイヨウタンポポの大群落、見方はいろいろあろうが、これはこれで中々のものである。太平洋側の鵡川のタンポポ公園があって、タンポポ・フェスティバルを毎年やるのも同じような見方からだろう。
「1年中開花する。」観察事典などにそう書かれているが、北海道では勿論冬はダメ。それと夏、ゼロではないが、全体として一服する
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