ヒメオドリコソウの花序。シソ科オドリコソウ属。
「姫」の名の通り、同属のオドリコソウと比べてずっと小さく、段状につく花の節間がつまっていて、花が葉の上にせり出す様子など、印象は大きく異なる。
違いは花の大きさや色だけでなく、あまり「踊り子」のイメージはない。
ヒメオドリコソウの果実と種子。
シソ科の果実は4分果になる。ヒメオドリコソウの分果には3稜があり、平滑でエライオソームがつき、アリ散布となる。
オドリコソウ属の花には剣状に5裂した萼がつき、オドリコソウでは花時でも目立つがヒメオドリコソウでは余り目立たない。その萼が果時に残る。
ヒメオドリコソウの群落。
オドリコソウは在来種でヒメオドリコソウはヨーロッパ原産の帰化種。
2年草で、早い時期には他家受粉を期待するが、後半には雄しべが雌しべに近づき同家受粉で確実に種子をつくる。その繁殖力の強さでしばしば大きな群落をつくる。