井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・クサレダマ1

2018年12月31日 | 日記


クサレダマ。サクラソウ科オカトラノオ属。
山野の湿地に生える多年草。普通はあまり大きな群落を作らないが、長い地下茎を伸ばしてかなりな群落をつくることがある。オカトラノオ属の黄花グループ。



クサレダマの葉。
茎は単一で枝分かれしない。葉は3~4枚を輪生させる。時に対生する部分もある。



クサレダマの花序。
茎頂に円錐花序をつくり、多数の花をつける。
小花柄は1cmほど、線状の苞がつくが小さくて目立たない。
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北海道の花・ヤナギトラノオ2

2018年12月30日 | 日記


ヤナギトラノオの花序。サクラソウ科オカトラノオ属。
コンペイトウ状の蕾が伸び出して花序をつくる。ただし、左程長くは伸びず、オカトラノオのような「虎の尾」らしさはない。



ヤナギトラノオの花。
花軸はオカトラノオのようには伸びず、黄色い花を密集させた花序をつくる。
花冠は黄色で深く6裂し、裂片と同数の雄しべが花冠より長くつきだす。



ヤナギトラノオの果実。
果実は球形の蒴果で、花柱が上部に残存する。
熟すと裂開して種子をこぼすが、特別な種子散布の仕組みはもたない。湿地から離れたくないからと考えられる。
コメント (2)
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北海道の花・オカトラノオ2

2018年12月28日 | 日記


オカトラノオの花序。サクラソウ科オカトラノオ属。
茎の先に長い総状花序をつける。その姿を「虎の尾」に見立てて「トラノオ」と呼ぶ。
「オカ」は「ヌマ」に対する語で、同属で湿地に生えるものがあり「沼トラノオ」と呼び、より乾燥した草原に生えるというので「岡トラノオ」と名付けられた。
花は下から上へ咲き上がる「無限花序」。



オカトラノオの花。
花冠も萼も5裂。雄しべも5個で花冠の各裂片と対生する。
普通の花は雄しべは花冠裂片と互生する。裂片と裂片の間に雄しべがつき、そういう付き方を互生という。
オカトラノオの場合は雄しべが裂片と同じ位置につく。そう言う付き方を対生といい、サクラソウの仲間の特徴となっている。



オカトラノオの果実。
果実は蒴果で、熟すと裂開して種子をこぼすが種子散布の特別な仕掛けはもたない。
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北海道の花・オカトラノオ1

2018年12月27日 | 日記


オカトラノオの群落。サクラソウ科オカトラノオ属。
日当たりの良い丘陵地~草原に成育する多年草。茎は1本だけ立て枝分かれしない。
地下茎を伸ばしてしばしば大きな群落をつくる。



オカトラノオの葉。
葉は長楕円形~狭卵形で互生する。基部は狭くなって短い柄となる。



オカトラノオの蕾。
花の下部に葉状の苞をつけ、蕾のときには線形でよく目立つ。 
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北海道の花・ヒメカイウ

2018年12月26日 | 日記


ヒメカイウの葉。サトイモ科ヒメカイウ属。
本州北部~北海道の水湿地に生える多年草。
葉は円心形で全縁、長い柄をもつ。



ヒメカイウの花。
白い仏炎苞をもち、一見ミズバショウに似るが花被をもたない点で別属に分類される。
肉穂花序で、小花の大部分は両性花で緑色の雌しべ(子房)の周囲に6個の白い雄しべがつく。
花被をもつ点ではマムシグサのテンナンショう属と一緒だが、ヒメカイウの花序の上方にはマムシグサのような付属体はつかない。ミズバショウと比べて個体数は少ない。
カイウは「海芋」と書き、園芸種の「カラー」のこと。海芋の小型のものというで「姫海芋」と呼ばれる。
ちなみに、園芸種(観葉植物)にはアンスリュウム、ディフェンバキア、ポトスなどサトイモ科のものが多い。



ヒメカイウの果実。
果実は球形の果実で、緑色から赤く熟す。
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