井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・アキカラマツ2

2019年01月31日 | 日記


アキカラマツの花序。キンポウゲ科カラマツソウ属。
アキカラマツの花序は大型の円錐形、多数の花をつける。



アキカラマツの花。
萼片4枚は早落性で花は雄しべが目立つ。
多数の雄しべ、その葯の色で花序全体が黄色く見える。花期は夏~秋。
雌しべ群は雄しべ群に包まれて(雄しべより短い)あまり目立たない。



アキカラマツの果実。
果実は痩果で紡錘形、1~4個つくがこの株では4個が多い。
先端に柱頭部分が残り、果体には翼状に隆起した10本の稜がある。
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北海道の花・アキカラマツ1

2019年01月30日 | 日記


アキカラマツの群落。キンポウゲ科カラマツソウ属。
平地~低山の日当たりの良い草地に群落をつくる。茎は直立し、上部でよく分枝する。
カラマツの葉に似た花を、夏~秋にかけて咲かせるので「秋カラマツ」の名がある。



アキカラマツの葉。
葉は2~4回3出複葉で、小葉の先は普通3裂する。
托葉は葉柄基部に合着する。



アキカラマツの蕾。
萼片4枚が雄しべ群、雌しべ群を包む。
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北海道の花・クロバナハンショウヅル

2019年01月29日 | 日記


クロバナハンショウヅルの葉。キンポウゲ科センニンソウ属。
北海道から千島・カムチャツカに分布する北方型のハンショウヅル。
ミヤマハンショウヅルと違って、小葉に鋸歯のないタイプで、羽状複葉。頂小葉はしばしばツルになる。
良く発育したものは「つる」になるが、発育の悪いものは直立して茎頂の1花をつける。



クロバナハンショウヅルの花。
広鐘形の花を下向きに咲かせる。
ミヤマハンショウヅルと比べてずっと「半鐘」形に近いが、「電灯の傘」と見る人もいる。
花弁はなく、4枚の萼片の外側に暗紫色の軟毛が密生する。



クロバナハンショウヅルの果実。
果実はそうか(痩果)で、花柱は残存して伸び、毛を密生して羽毛状となる。
センニンソウ属の仲間、カザグルマのように完全に平開する花から半鐘形の花まで花に変化は多いが、羽毛状となる果実は共通である。
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北海道の花・ミヤマハンショウヅル

2019年01月28日 | 日記


ミヤマハンショウヅルの葉。キンポウゲ科センニンソウ属。
センニンソウ属の葉は3出ないし羽状複葉で、小葉に鋸歯のあるグループと鋸歯のないグループに分けられる。ミヤマハンショウヅルは2回3出複葉で、鋸歯のあるグループである。
センニンソウ属、学名は「クレマチス」でテッセン、カザグルマなど園芸種も多い。
ミヤマハンショウヅル、「深山」の名の通り、ツル性の高山植物。「木質つる性多年草」と図鑑に紹介されるように、草本ながら茎下部は木質化する。



ミヤマハンショウヅルの花。
紫色の花弁状のものは4枚の萼片。内側に雄しべ群を囲んで「ヘラ形」のもが並ぶ、これが花弁である。
キンポウゲ科の花弁は普通蜜腺をもつが、センニンソウ属の花弁は蜜を出さない。これらの花弁は雄しべの変化したもので、外側は花弁状、内側は雄しべでその間に中間的なものも存在する。
花弁状の萼片は普通大きく開かず下向きに咲く。「半鐘」に似るというので「半鐘づる」の名がつく。



ミヤマハンショウヅルの果実。
ミヤマハンショウヅルの果実は痩果。花後に花柱が長く伸び出して羽毛状になる。
センニンソウ属の仲間、花の形はいろいろあるが果実の形は似た感じになる。
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北海道の花・センニンソウ2

2019年01月27日 | 日記


センニンソウの花序。キンポウゲ科センニンソウ属。
センニンソウは3出集散状の花序をつけ、全体として円錐状になる。
3出集散状というのは、節毎に三又状の枝を出し、その先に花をつける。



センニンソウの花。
センニンソウの花には花弁がなく、白い花弁状に見えるのは萼片、十字形につける。
雄しべは多数で、10個ほどの雌しべ群を囲む。



センニンソウの花後。
受粉後、雌しべは花柱を伸ばし、羽毛状の毛を多くつける。
果実は痩果で、羽毛状の毛が風散布の働きをする。センニンソウは「仙人草」で、その羽毛状の毛を仙人のヒゲに見立てたネーミングだという。
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