井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・ヘクソカズラ1

2019年07月07日 | 日記


ヘクソカズラ。アカネ科ヤイトバナ属。
全体に臭気があるとされるが、葉などをすりつぶさないと特別悪臭はしない。
悪臭の正体は「メルカプタン」で「おならの臭い」、しかし、」これに「糞」をつけ加えるというのは少しやり過ぎ。
和名で一番酷い名前では「ママコノシリヌグイ」にナンバー1の座を譲るが、一番気の毒な名前ではナンバー1の座葉譲らない。



ヘクソカズラの蕾。
蕾は棒状でそのまま筒形の花冠になっていく。
花序は「2出集散花序」といい、頂花から咲き始めその下から2本の横枝をだしその先に花をつける、その基本パターンを繰り返す。
属名には、ヤイトバナ属とする図鑑とヘクソカズラ属とする図鑑がある。学名の「パエデイア」は「悪臭」の意味だと言うから、その意味では
ヘクソカズラ属の方が合っているとも言える。



ヘクソカズラの花。
花冠はラッパ状で先は浅く5裂する。花冠内側の赤い毛は上部に多いがその意味合い、働きなど良く分かっていない。
4~5個ある雄しべは花糸が短く葯は花冠の内側にへばりついて外側からは先ず見えない。筒底の子房から2本の花柱がひょろひょろと伸びだし、その先端が見えている。
花の姿から「ヤイト(お灸のこと)バナ」の別名でも呼ばれる。
「サオトメバナ」の別名は、花を早乙女の笠に見立てたもの。昔、花を摘んで鼻のてっぺんに付け「天狗の鼻」と呼んで遊んだという。
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1 コメント

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ヘクソカズラ (kuni)
2022-06-11 11:36:25
はじめまして。
昨年、とある本を読んでからヘクソカズラの実物を見てみたいと思っているのですが、野山や公園、他人の庭などを観察しているのですが見つかりません。
当方、札幌在住なのですが、どの辺に行けば見つけられるでしょうか?
差支えない範囲で結構です。
ご教授頂ければ幸いです。

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