井伊影男の植物観察

植物の生き方の不思議さ、彼らのたくましさ、したたかさに触れる。しかし、観察者が井伊加減男だからなあ。

北海道の花・ヒメイズイ

2018年06月30日 | 日記


ヒメイズイ。ユリ科ナルコユリ属。
「イズイ」はアマドコロ、オオアマドコロの根茎を乾燥させた生薬で、滋養強壮に利用された。そのアマドコロより小型だというので「姫イズイ」と名付けられたというが、相違点は大きさだけではない。
オオアマドコロの茎が斜上して弓なりになるのに対して、ヒメイズイの茎は直立する。



ヒメイズイの花。
6個の花被片が先端部を残して合着する点はオオアマドコロと一緒、合弁花。
葉腋から普通1個の花を下垂させるが、2個のこともある。
花筒は長さ20mm以下で、オオアマドコロより小さい(短い)。



ヒメイズイの果実。
果実は径8mmほどの球形。液果で黒紫色に熟す。
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北海道の花・ミヤマナルコユリ

2018年06月29日 | 日記
北海道の花・ミヤマナルコユリ

ミヤマナルコユリの果実。
果実は液果で黒紫色に熟す。
花柄の先が分枝して、その先に複数の花をつけていたことが見て取れる。

ミヤマナルコユリの茎と葉。ユリ科ナルコユリ属。
茎には稜角があり、上部は紫色に色づくことが多い。
葉は卵形~楕円形で裏面は粉白を帯びる。



ミヤマナルコユリの花。
花は葉腋から花柄を斜上させ、分枝した小花柄の先に2~4個の花をつける。
この花の姿を、鳥を追う「鳴子(なるこ)」に見立てて「鳴子ユリ」と名付けられ、それの高山型で「深山」の名が冠せられた。



ミヤマナルコユリの果実。
果実は液果で黒紫色に熟す。
花柄の先が分枝して、その先に複数の花をつけていたことが見て取れる。
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北海道の花・ホウチャクソウ

2018年06月28日 | 日記


ホウチャクソウの芽出し。ユリ科チゴユリ属。
ユリ科にはオオアマドコロ(ナルコユリ属)やユキザサ(ユキザサ属)など若芽を山菜として食べられるものがあるが、ホウチャクソウ(チゴユリ属)はそれらによく似ていて有毒なので、山菜の時期には繰り返し注意が呼びかけられる。
ただ、その有毒成分が何であるか一般にはは明らかにされていない。



ホウチャクソウの茎。
オオアマドコロの茎は枝別れせず、斜上して弓なりになるが、ホウチャクソウの茎は上部で枝分れする。
オオアマドコロの花は各葉腋から2~3個の花を下垂させ、ホウチャクソウでは茎頂に1~3個の花を下垂させる。



ホウチャクソウの花。
花は筒形、オオアマドコロによく似る。オオアマドコロが合弁花(花被が合着している)であるのに対してホウチャクソウは離弁花。基部が凸凹していて、6枚の花被はばらさせられる。
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北海道の花・オオアマドコロ2

2018年06月27日 | 日記


オオアマドコロの花。ユリ科ナルコユリ属。
ナルコユリ属の花は合弁花、よく比較されるホウチャクソウはチゴユリ属で離弁花、花をしっかり見比
べれば両者の見分けは簡単。
基準種はアマドコロで、オオアマドコロは1変種。花筒の長さアマドコロでは20mm以下、オオアマドコロでは20mm以上。アマドコロも北海道に分布するとされるが、数が少ないのか、見過ごしているのか先ず見ない。



オオアマドコロの果実。
果実は液果で黒く熟す。



オオアマドコロの果実と種子。
果実には数個の種子が入っている。鳥散布とされるが、上手くいっているかどうか知られていない。
岐阜県ではオオアマドコロの果実をジャムやゼリーに利用しているという話がある。
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北海道の花・オオアマドコロ1

2018年06月26日 | 日記


オオアマドコロの芽出し。ユリ科ナルコユリ属。
ヤマノイモ科のトコロ(野老)の根には苦味があるが、それに似たアマドコロの地下茎には甘味があるので「甘トコロ」と名づけられた。
トコロの根茎は節くれだってヒゲ根があり、海老に似た所があって「野老」の字があてられたという。
北海道産の多くは大型で「大アマドコロ」」と呼ばれる。
山菜として食べられるが、芽出し時には有毒のホウチャクソウによく似ているので要注意。袴(苞葉)が赤紫色に色づくのが特徴。



オオアマドコロの茎と葉。
茎には顕著な稜があり、斜上して大きいものは1mほどになる。
葉は長楕円形で柄はない。



オオアマドコロの花。
花は葉腋から普通2個が下垂する。
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