スズランの群落。ユリ科スズラン属。
スズランは「札幌市の花」に指定されていて「北海道の花」の印象があるが、本州~九州にも分布するという。
昔の北海道には「スズラン狩り」の出来る所がいろいろあったが、次第に個体数が減り、「スズラン狩り」から「スズラン観賞」に変わってきている。
札幌市内では殆ど見られなくなっていて、自生地は手稲区のごく一部になっている。
スズランの花序。
葉は根生葉が2枚、花茎はその間から立ち上がり、その先に総状花序をつける。
在来種のスズランは花序の位置が低く、葉の下になり易く、目立たないことが多い。園芸種として導入された近縁種のドイツスズランは対照的に花序が
葉の上に伸び出し見栄えがすると言われる。
札幌周辺ではドイツスズランが増える一方、在来種にスズランが極端に少なくなっている。
スズランの花。
花は広鐘形で花被の先は浅く6裂する。ドイツスズランと比べて若干縦長になるとする話もあるが、それぞれに個体差がありその辺の形での見分けは難しい。
確実に見分けられるのは雄しべの花糸の基部、ドイツスズランの場合赤く色づくのに対し、スズランでは色づかない。
..全体に有毒だが、特に根や花に毒成分が多く、花を活けた水を飲んで酷い中毒症状を起こした例がある。