ズミの果実。バラ科リンゴ属。
果実は径6~10mmのナシ状果で赤く熟す。
リンゴ属の果実は、花托が肥大したもので偽果(果皮が肥大したものでないとき、そう呼ばれる)リンゴ属の偽果はナシ状果と呼ばれる。
ズミは「酸実」と書き、酸味があるからという語源説がある。ただし、ズミの果実の酸味はそれほど強くない。
黄色い果実。
ズミの果実は普通赤く熟すが、黄色く熟すものがあり「キミズミ」「キミノズミ」と呼ばれる。品種扱いされる。
ズミの樹皮。
ズミの樹皮は縦に裂け、しばしば短冊状に剥がれる。
昔、ズミの樹皮から黄色の染料をとったといい、染める意味から、「染み(そみ)」と呼び、そこから「ズミ」に転じたという語源説もある。
在は緻密で櫛や器具材に利用されたことがあるといい、また、リゴの台木にも使われたという。