昨年末にフレンチの三國清三シェフが「オテル・ドゥ・ミクニ」を閉店したと
ニュースで報じられて、絵も言われぬ寂しさを感じました。
さらに新聞で三國清三シェフの本の表紙を見て鳥肌が立ちました。
三國清三「三流シェフ」
同じ人?と思うほど、違う顔です。
さらに左側の若き三國清三シェフの顔は、そのころの精悍さをたたえています。
三國清三「皿の上に、僕がある。」
若い頃、フランス料理が好きになり、食べ歩いていたときに
三國シェフのこの本に出会いました。
精悍な顔の三國シェフと「皿の上に、僕がある。」という太々しいタイトル。
本の中にはフレッシュな感覚の料理の皿が並んでいました。
食べたことのないフランス料理の味を想像しながら何度も読み返しました。
「オテル・ドゥ・ミクニ」で実際に三國シェフの料理を味わったことは
ありませんが、個人的には憧れの皿であり続けました。
「三流シェフ」の三國シェフの顔には、不遜と言える鋭さではなく
長い年月を調理場で働き続けた男の貫禄がにじみ出ています。
まさに「顔が履歴書」ですね。
これから本を注文しなければ