ペーパードリーム

夢見る頃はとうに過ぎ去り、幸せの記憶だけが掌に残る。
見果てぬ夢を追ってどこまで彷徨えるだろう。

盆石ライブ!

2015-05-16 01:43:41 | 美を巡る
150513.wed.-2

ご縁があって、オーストラリア大使館での
素敵な催しに呼んでいただきました。
細川流「盆石」のお点前です。
盆石? 何ですか、それ? でしょう(笑)
実は私も。

 

黒い漆塗りのお盆に石と砂で
自然の情景を再現する縮景芸術なのだそうで。
千利休に学んだ戦国大名細川三斉が基礎を築いたとのこと。
盆石展では、通常は出来上がった作品しか見られないのですが、
今回はライブで見られる稀有な機会でした。

結界が張られた場にしずしずと先生方が来られ、
桐箱から白砂の入った9個の小抽斗を並べます。
次に出すのは可愛らしいお道具!羽根や匙や箒など。



小さな篩(ふるい)に砂を入れ、お盆に撒くと、あらあら不思議。
あっという間に雪になり、海になる。
箒で整えれば、富士山に波濤に滝に早変わり。
早変わりといっても、通常40分かかるところを、
今回は特別に20分で仕上げていただきました。

 

 余計な砂は塵取りでしまいます。

 箒でささっと川の流れを。

くしゃみなんてとんでもない。
見ている方も息をも詰まるひとときでした。

披露が済めばすぐに砂納め。
まさに一期一会。
二度と同じものに会えない刹那の芸術。

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5 コメント

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見たかったです! (ころんころん)
2015-05-19 22:54:42
約30年前、仕事でご一緒した方が、毎月
富山まで盆石のお稽古に、金曜の夜行列車で行って、月曜の朝、夜行で帰ってくるとお聞きし、感心したことを思い出しました。
とても集中できて、心が休まるとも仰有っていました。
あの方は今どうしていらっしゃるのかしら?
(^o^) (kikkoro)
2015-05-19 23:01:49
ころんころんさま

土日にじくりお稽古だったんでしょうか。
すごい熱意と集中力ですね。
しかも当時の富山なんて、時間もかかるし便も少ない。
夜行バスはもう少しあとですよね。
いまなら新幹線で2時間くらいなのに。

まさかその方が、この日の3人の先生のお一人だったりして。
もう40年、盆石を極めていらっしゃる、と紹介されていました。
Unknown (海の)
2015-05-20 06:59:06
都美術館で初めて展示会を拝見しましたが
あの奥深い世界 すごかったな~

素敵写真 ありがとうございます~
^^ (kikkoro)
2015-05-20 10:32:09
海のさま

そうでしたか。
見れば見るほど奥が深い。
展示会用は、フィキサチーフのようなもので
固めているようですが、基本、終わったら砂納め。
この日も、「ああ~写真を・・・」と泣いてた人が(笑)

立体水墨画、ミニ枯山水・・・いろいろ例え方があるようですが、
日本ならではのすごい芸術です。

作庭家もこれを知らなければ庭が作れないんじゃないか?
と言ってた人も。
そうそう! (kikkoro)
2015-05-20 10:34:52
海のさま

そういえば、ニシベさんが
上段右の写真(雄滝雌滝)を見て、
すっぽんがひっくり返ってもだえるの図?、だって。
もう~そう言われると…???(笑)

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