「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

血の通った「成年後見人」制度に!

2014-06-05 05:59:40 | Weblog
認知症や知的障害などで判断力が弱くなった高齢者が財産管理などを委ねる制度に「成年後見人」制度があるが、最高裁の調査によると、平成25年年末の時点で、この利用者は17万人に達した。平成10年集計を始めて以来最高の数で、超高齢者時代を迎えて、ますます増加の傾向にあるのではないかという。

昨年暮、僕の大学時代の友人もこの制度を利用して亡くなった。92歳で生涯独身だったが、持ち家ののマンションに住んでおり、厚生年金、軍人恩給などを集計すると、年収300万円を越し経済的には困らない生活を送っていた。しかし、高齢の独り暮らしで、日常生活に多少困っているみたいなので居住区の福祉に”おせっかい”だが連絡をとってしまった。亡くなる半年頃までは元気だったが、多少ボケが出てきたため、ケアマネ―ジャーが心配して、この「成年後見人」制度を彼に適用した。

彼の訃報はケアマネージャーから僕の家に届いた。危篤状態から何度も連絡を受けていたが、たまたま僕が入院中だったため見舞に行けず申し訳なかった。連絡を受けて、老妻が僕に代って葬儀式場へ行き最後の別れを告げた。式場は立派だったが、生前大学の教え子など知り合いの多かった彼にしては寂しかったようだ。僕の入院という不運はあったが、彼には申し訳なく思っている。

「成年後見人」制度によって、形だけは無事葬儀は終わった。一般的な傾向として葬儀は簡素化してきているが、親友としてせめて生前の友人、知人を集めて「お別れの会」はしたいと思っている。が、成年後見人は誰なのかしらない。一般の葬儀なら、参列者に対して礼状が送られてくるのが当然だが、それもない。成年後見人は、そこまでする必要はないと思うのだが、なにか血の通いが感じられない。

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2 コメント

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仕事 (chobimame)
2014-06-05 09:17:50
成年後見人は、司法書士が多くを占める仕事になっています。一般人でもなれますが、面倒な事が多いので司法書士に丸投げの状態になるみたいです。あとは仕事を頼んだ司法書士の裁量によって非成年後見人の扱いは変わるようですが、司法書士も面倒に思うような仕事らしく、かなりビジネスライクな付き合いだそうです。
非成年後見人に判断能力がかなり欠ける場合、成年後見人が財産を無断で使い込むなどの事件も発生したりして、なかなか難しい問題も含んでいるようです。
かたみ (kakek)
2014-06-05 15:25:30
chobimame さん
生前から人恋しい人でしたから、せめてお別れの会でも開きたいと思うのですが、あまりににもビジネスライクです。遺産があった場合は、どのような処理をするのか。昔から”かたみという制度もあります。別に物欲しくていうわけではありませんが、暖かさが感じられません。成年後見人のお世話になる前に、自分の生き様は自分できちんと決めるべきなのでしょう。

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