「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

     閉鎖されたスマトラ”日本の穴”

2007-06-30 05:37:47 | Weblog
知り合いのカメラマンがスマトラ取材旅行から帰国した。今年の3月、
西スマトラパダン地方をM6・3の地震が襲い各地で大きな被害が出
た。観光地ブキティンギの「日本の穴」は、どうなったかー。永年「日
本の穴」問題に関わって来た僕は、地震で「穴」がどうなっか、気が
かりだったので、まず尋ねた。

「日本の穴」というのは、戦争中この地に駐屯していた弟25軍司令部
が掘った防空壕のことだが、戦後インドネシア政府は、この壕を日本
軍による労務者虐殺現場として”観光”名所化しようとした。壕の入口
には惨殺を匂わすレリーフまで登場した。

1996年、僕は戦時中「スマトラ新聞」記者として現地にいた先輩と旅行
して、この虚妄をしり、各地の戦友会と連絡を取り、壕の築造責任者か
ら詳細な証言をえた。外務省筋は「インドネシア政府は、一度決めたこ
とは・・・」と逡巡していたが、僕らの抗議でレリーフは撤去された。

帰国したカメラマンの話では「日本の穴」は、やはり地震で被害を受け、
立入り禁止になっていたという。ブキティンギ市や観光業者にとっては
観光の目玉を失い大痛手である。閉鎖が一時的なものか永久的なもの
かは解からないが崩壊の危険はある。長野市の松代大本営跡は年間
維持費が1億円もかかっている。とてもブキティンギ市にそんな予算は
ないようだ。

「虐殺」は話として、あることないこと後世に伝えられるが、壕は戦争の
傷跡として未来永劫に残る。現地の住民の大半は、まだ「虐殺}を信じて
いるだけに依然として困った問題だ。


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   元公安調査庁長官逮捕と人権派弁護士

2007-06-29 05:15:27 | Weblog
「朝鮮総連」の土地住宅の譲渡をめぐる疑惑が表面化して以来、
”定期便”化していた緒方元公安調査庁長官宅への抗議街宣車が
昨夕、元長官逮捕の報をいち早くふれ回って来た。これで騒音に
悩まされてきた僕ら近隣は、ほっとした。と、同時に彼の逮捕で、
もやもやとしていた司法不信の一端が拭われた。

昨夜のテレビは、元長官の逮捕のニュースと並んで、山口県光市の
母子惨殺事件の広島高裁での差し戻し集中審議を報道していた。この
ニュースも国民の司法への不信を抱かせるものだ。残酷な証拠もはっ
きりしている事件の審議に、なぜ20人を越す弁護人がつき、被害者
遺族の人権を侵す弁護をするのかー。

弁護人の代表格は、オーム裁判で審議の引延しをはかり、三重の毒カレ
ー事件、住宅偽装事件などにも関与している。死刑廃止を旗印に人権
派を名乗っているが、僕にいわせれば、犠牲者の人権を無視した売名
行為としか思えない。

偶然か必然か解からないが、この弁護士の”親分”が逮捕された元長
官に”騙された”か”騙した”は解からない「朝鮮総連」代理人の土屋
公献・元日弁連会長である。土屋氏は”人権派”弁護士の総帥で、オー
ム裁判に関連して、この弁護士が逮捕されたとき、かれの救援の代表を
している。

”緒方氏のサギが本当なら極めて悪質”-と土屋氏は新聞に語っている
が、「朝鮮総連」代理人の土屋氏が、司法修習生時代同期の緒方氏に
この話を持ち込んだのではなかったのか。狐と狸、結局はカネが目当
ての犯罪らしいがー。
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     冷静に抗議しよう 米国の「慰安婦」決議

2007-06-28 04:55:25 | Weblog
米下院外交委員会で「従軍慰安婦」をめぐる対日非難決議案が圧倒的な支持で
可決された。他国の議会とはいえ、僕は日本人なので安倍総理に強く言いたい。
安倍総理はさきの訪米で、ブッシュ大統領に会い、この問題で”お詫び”をして了
解をを取り付けたとマスコミは伝えていた。僕は総理の”お詫び”行脚”をみて、
正直、ムダだから止めて貰いたかった。過去、この問題で日本の指導者が詫び
ると非難の声は逆に加速してきているからだ。

いまさら言うまでもなく、わが国は戦争責任について戦後の”戦犯裁判”で多大の
犠牲を払い、講和条約でも莫大な賠償金を支払ってきた。そして、さらに、やらず
もがなの「アジアのための女性基金」を作り、12年間もムダなカネを使い意味のな
い「総理からの詫び状」を送り続けた。

もう十分なのである。過剰反応を示してこなければよかった。「従軍慰安婦」は安
倍総理の国会答弁の言葉を借りれば”狭義”の慰安婦は存在していない。総理は訪
米のさい”お詫び”する代わりに、事実を伝えるべきだった。

わが国の外交は、変な予断とあきらめが早すぎる。米下院委員会の決議は事実に
反する。安倍総理は、はっきりと国会で、かりに下院本会議で可決されても謝罪し
ないと言明している。その通りである。と同時に安倍総理は、冷静に”対応”する
のではなく、冷静に誤りを指摘し、欺瞞について抗議すべきである。
黙っていてはいけない。







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      老人にケータイは無用

2007-06-27 05:00:30 | Weblog
立ってもケータイ、座ってもケータイ、歩きながらもケータイ、まさに日本全
国、ケータイ時代である。でも、そんなに日常生活にケータイは必要不可欠
なものなのかーと時々疎外された老人は思うことがある。ある調査によると、
若者の91㌫以上がケータイの利用者だが、60代は14・5%、70代になると、
僅かに4・2%だという。これを知って僕は意を強くした。

この数字からかケータイ各社は、老人層に開拓の余地があると思うのか、僕
ら老夫婦にもセールズをかけてくる。NTTには番号を登録していないのに、ど
こで電話番号を調べてくるのか、それに年寄りには弱い夜の時間帯にである。
だが、僕らは断固として買う意思はない。

数年前、テレビのCMがさかんに老人用のケータイを宣伝していた時、どんなも
のかと衝動買いしてしまった。宣伝文句どおり、文字は大きく、操作も簡単、機
能もシンプルだったが、月に数回あるかないかの人との待合せのために、高い
電話料金を支払う愚に気がつき、すぐ高いキャンセル料を支払って契約を解除
した。老妻はこれは一種の老人向けのサギだといまだに怒っている。

若い層にとっては、年々機能が充実してゆけば、それだけ割安感があるだろうが
簡単な機能についていくだけの老人には割高である。それに年金生活者にとって
ケータイ料金は高すぎる。機能の簡単な老人用ケータイは、もっと安くし、料金も
”老人割引”でも設定しない限り、老人はケータイを使わない。
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    レバノンの悲劇

2007-06-26 05:09:54 | Weblog
レバノンで国連レバノン暫定軍(UNIFIL)のスペイン軍部隊の車両が爆
破され、スペイン、コロンビア両軍の兵士6人が死亡した。イスラム・
シーア派の武装勢力、ヒズボラとイスラエルとの戦闘に巻き込まれた
”らしい”。”らしい”というのは、この国は1975年の内戦以来、隣国の
シリア、イスラエル、それにスンニ、シーアのイスラム、キリスト教マロ
ン派の抗争が入り乱れ、はっきりとした原因がつかめない。

レバノンは中東では珍しく砂漠がなく地中海に面した温暖の地で、かっ
ては”中東のパリ”とも呼ばれた町だった。1962年、僕がこの町を訪れた
時はまさにそうだった。”マリン・スポーツとウィンター・スポーツが同時に
楽しまれ、アラブの富豪がカジノで豪遊していた。

1975年の内戦で、町は破壊され、1978年のイスラエル軍の進攻で破壊
に拍車がかけられ、今は昔の面影はないそうである。僕が泊まった瀟洒
なホテルのテラスも破壊された。

10数年前、パレスチナ難民機構から来たレバノン国籍の研修員の世話をし
たが、4人とも心が”屈折”していて関係者泣かせであった。”猜疑心”が強く、
日本の風土になじもうとしなかった。彼らはレバノンのパレスチナ難民キャ
ンプの生れであった。

国連レバノン”暫定”軍といっても、1978年の創設で、すでに30年近くたって
いる。”暫定”ではなく、常設軍である。この国連軍をいつまでも必要なところ
にこの国の悲劇がある。
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     「幸せなニュース」

2007-06-25 05:03:33 | Weblog
日本新聞協会が「Happy News 2007」を募集している。読んで幸せな気持ちに
なった新聞記事をコメントして協会に送れば、審査の上で10名に賞金(一等大
賞30万円)をくれる。「Happy News」とはいま一つ意味不明だが、最近はどの
新聞も暗い、殺伐とした記事が多すぎる。協会もそれに気づき、こんな企画を
考えたのであろう。

1950年代、僕は”かけだし記者”で、”サツまわり”をしていた。NHKの人気
ドラマ「事件記者」より前の頃だ。警視庁管内の警察署を四つか五つ担当、事
件カバーしたが、そんなに毎日記事になる事件はない。デスクから”街の美談”
を探せとハッパをかけられるが、これまたそんなに転がっているものではない。

きのう大学時代の友人から夫婦で昼食会に招かれた。彼は同窓でも戦地から
の復員がおそく、僕より一回り上で87歳。が、とても元気で週に1,2回、鎌を
持参で母校へ行き、キャンパスの雑草とりをしている。健康と母校への感謝を
こめての奉仕だ(彼はそれを口にはださなっかたが)なかなか出来ないことで
ある。僕はこの話を聞き“かけだし”の頃なら早速記事にしたのにと思った。

戦争中の”百人斬り”といった作られた”美談”は困るが、時には潤いのある記
事も欲しい。読者は”バラバラ事件”の詳細とか、事故の悲惨な不必要の状況な
ど望んでいない。心温まるニュースがあれば読者の気持ちもなごむ。


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      落ちた「北海道産」ブランド

2007-06-24 04:50:04 | Weblog
「北海道産」は食の安全を保障するクリーンなイメージがあったが
今回のミート食品会社のインチキで信用できなくなった。豚肉を混
ぜたひき肉を「牛ミンチ」としたり、期限切れの他社の食品を詰め変
え、さらには外国産の鶏肉を国産として学校給食業者に出荷したり
していた。”中国食品”と同じかそれ以下だ。
 
僕は”愛の国から幸せ”の頃、北海道で約10年仕事をした。広い大
地、緑の地平線、知床の青い海ーここで獲れる農畜産物は、たしか
にクリーンでおいしく新鮮だった。ところが、2000年の雪印乳業の食
中毒、同02年の雪印食品の牛肉偽装事件で「北海道産」のイメージ
に疑問符が打たれ、そして今回の事件である。「北海道産」はプラス
からマイナスイメージになった。

北海道方言に”いいふりこき”という言葉がある。標準語でいえば見
得っぱり、実力がないのに格好だけつけて実力以上のふりをしたりす
る事である。今回のミート会社の言動をみて、僕はふと、この言葉を
思いだした。

夕張市の財政破綻も元はといえば”いいふりこき”からである。市当局
者が見栄をはり、採算も考えずに格好づけしたからだ。来年のサミット
会場も”いいふりこき”の産物だといわれている。北海道庁は最初は、
開催に乗気ではなかと聞いているが、開催に決まった。開催に決まった
以上、ぜひ成功させてもらいたい。”いいふりこき”にならないで、是非
実力相応、地道にお願いしたい。
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           夏至の日のおしめり 

2007-06-23 05:51:32 | Weblog
梅雨宣言後、一向に雨のなかった首都圏だったが、きのう夏至の日、やっと
おしめりがあった。普段の年ならとっくに雨が降り続いているのだが。このお
しめりで一番喜んだのは、ベランダの植木たちと、水やりの手間が省けた老妻
であった。

若いころ梅雨のない北海道(札幌)で約10年暮した。暑くもなく寒くもなく最高
の季節である。北海道神宮のお祭りをはじめ、いろんな催しがこの期間に集中
する。地元企業では、この季節にあわせて早いボーナスが支給される。最近は、
北欧のような夏至祭りもあるそうだ。夏至のころは午前4時前に陽が昇り、午後
7時すぎまで陽がある。まだ若かった僕は、近くのコースで4ラウンド続けてゴ
ルフを楽しんだ。

戸畑祇園のお囃子の稽古の頃、3年続けて滞在したが、九州の梅雨は関東の
人間にはすさまじく感じる。東京の梅雨は”しとしと”、軒下の「てるてる坊主」
も似つかわしい。東京では夕方、子供達が騒ぐと翌日雨だという言い伝えがある。
昔、その子供は下駄を空中に投げ、落ちた下駄が表か裏で明日の天気を占った。
まだお月さまには、ウサギが餅つきをしていると幼児が信じていた頃だ。

いまテレビ各局は、タレント並みの気象予報士が趣を凝らしてお天気予報をして
いるが、戦争中はラジオも新聞も予報を公表しなかった。
昭和20年8月22日の亡父の日記には”ラジオの予報 復活”と大書してある。
皮肉にも敗戦の年は異常気象であった。


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  沖縄”集団自決" NHK番組クローズアップ現代

2007-06-22 08:45:22 | Weblog
昨日小欄で沖縄の"集団自決”を書いたが、NHKの「クローズアップ
現代」でも報道していた。沖縄県人の怒りは、よく伝わっていたが、
残念ながら文科省の調査官の意図は正確に現地に届いていない、気
がした。その調査官が、今度の騒ぎの責任で更迭された。まったく
気の毒である。

軍命令の”集団自決”がなかった理由として、番組では当時の軍関係
者と、沖縄戦史の”権威”、林博史氏(関東学院教授)の本を紹介、本
人にもインタービューしていた。林氏は大東亜戦争の緒戦、マレー半島
の通常の共産匪掃蕩作戦を華僑虐殺事件にして、特定の思想の下で
自論を展開している。学者、研究者なら自分の書いたことには責任を
持つべきだが、林氏は番組で言い訳に終始し見苦しかった。

琉球大学の高嶋伸欣教授も林氏と組んで"マレーの華僑虐殺”について
華僑にカネを渡し、日本で翻訳出版している。今回の沖縄の騒ぎを主導
しているのは高嶋教授だが、NHKは彼を出演させなかった。家永裁判から
続く教科書訴訟の当事者からであろう。

番組の中で沖縄戦史の担当者が、殉国美談を作るな、たびたび言ってい
たが、申し訳ないが、今の時代にそんなことを考えている人間はいない。
”集団自決”は軍の関与はあったが、軍の命令で行われてはいない。生き
るか、殺されるかの戦闘下で軍は自分たちのことでいっぱい。住民に対し
て命令を出す余裕はない。



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       ”赤い手拭い”と天然ガス事故

2007-06-22 05:59:54 | Weblog
”あなたは、もう忘れたかしら 赤い手拭いマフラーにして、二人で行
った横丁の風呂屋”(南こうせつ作曲 かぐや姫 1973年)僕はこの「神
田川」の雰囲気が大好きだ。戦前、僕が母親に連れられて行った銭湯も
三業地の横丁の黒湯の”ラジウム温泉”だった。

先日、東京・渋谷の温泉付属施設で起きた爆発事故には驚いた。東京
生れの僕らには、施設のある「松涛町」は、都内でも高級住宅街で、こ
こにこんな天然ガスが湧き出て温泉施設があるとは思いもよらなかった。

わが家の女性群も温泉好きだ。松涛町の高級温泉には行けないが、銭
湯にちょっと”お化粧”したような大衆温泉である。入浴料は都の浴場組
合協定の大人、430円であるが、箱根の温泉に行ったような気分だそう
だ。

ここ数年、首都圏には”スーパー銭湯””健康ランド”といった高級感の
温泉施設が出てきたことは知っていた。しかし、温泉の燃料源が天然ガス
とは寡聞にして知らなかった。数年前、町会の旅行で九十九里の「いわし
博物館」を見学した直後に天然ガスが爆発、死傷者がででた。まさか同じ
ような事故が都内で起きるとは。そして、さらに驚いたのは、天然ガスの
安全点検について行政側に規制がなく、施設側もガスの危険について認
識がまったくなかったことだ。

どこに災難があるかわからない。”赤い手拭い”の時代も同じだったのだろ
うが、加齢のせいか、無性にあの時代が恋しくなる。
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