「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

”日本死ね“ 特養待機老人36万人

2017-03-29 06:43:55 | 2012・1・1
寝たきりなどで介護を必要とする特別養護老人ホーム(特養)への待機老人が厚労省の発表によると、全国で36万1000人もいる(昨年4月現在)。「老人タイムス」を冠する小ブログとしては改めてショックであり、国の老人介護政策の怠慢について、一老人の”声なき声”を伝えなければならない。

「待機」というと、”保育園落ちた 日本死ね”が専売特許だが、特養への待機老人数は保育園への待機児童数に比べれば、一けた違うほど多い。老人だから声は出さないが、それこそ”日本死ね”といいたくなるほどの社会問題なのだ。2015年の介護保険法の改正で、特養入居条件が、介護度の高い要介護3以上に引き上げられたので、数は減ったが、依然、奈良市の全人口ぐらいの老人が待機しているのだ。

国会は昨日も参院決算委員会で、「森友」疑惑について堂々巡りの質疑が続いていた。マスコミの最近の世論調査によると、安倍内閣の「森友」疑惑については7割から8割が理解を示していない。それでいて、安倍内閣の支持率は50%台というおかしな現象だ。これは多分、安倍内閣の「森安対応は”くさい”が、これに代わる野党のテイタラクでは益々困るということだろう。国民は長期政権を望み、腰を落ち着けた政治を望んでいる。

わが国が抱えている最大の問題は老人対策を含む社会福祉問題だ。それが「森安」疑惑にからんで総理夫人を国会に喚問するかどうかで時間をつぶしている。政府が老人介護の柱としている在宅介護の老人12万3000人も、特養への入居を望み、待機リストの中に入っている。一方、既設の特養施設の中には、介護士不足から空きベッドがあるという矛盾も出ている。保育園の場合はお母さんたちの声は大きく国会に届くが、介護が必要な老人の声は届かないのかも。