安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

馳星周著「蒼き山嶺」(光文社文庫)を読みました。白馬が舞台の山岳サスペンス小説。

2023-08-23 19:30:00 | 読書

「平安堂」安曇野店に、『夏!文庫 平安堂の文庫・厳選名著100冊』というパンフレットが置いてあり、そこに掲載された文庫本が展示してありました。その中の馳星周著「蒼き山嶺」が面白そうなので購入。

 

 

   

カバー表紙

(あらすじ)

   

(感想など)

残雪の残る4月の北アルプスで、元長野県警山岳救助隊の得丸志郎と、警視庁公安部の刑事で大学時代登山部の同僚だった池谷博史が。北朝鮮からの刺客と戦いながら、栂海新道を経由して日本海を目指すという内容で、サスペンスの要素が強く、友情物語という面もあり、一気に読みました。

この夏に僕が訪れた、白馬岳や白馬鑓ヶ岳周辺が舞台となっていて、地形が凡そわかるだけに、その超人的な迫力のある山行の様子に固唾をのみました。ただ、池谷を背負った徳丸が栂海新道を歩き、日本海に達するという最後の部分は、行程が長過ぎて、現実的ではない気がしました。

馳星周さんは、2020年に直木賞を受賞した作家ですが、作品の幅が広く、ノワール小説(犯罪者がメインの小説)、動物関連の小説、警察小説、山岳小説などがあり、それぞれ面白そうなので、順次読みたい。

(著者略歴)

   

【馳 星周さんツイッター】

馳 星周(@KW7MBql9fYjANgE)さん / X (twitter.com)

 

(参考)「小説 蒼き山嶺」の舞台。(この夏、僕が撮影した写真です)

白馬鑓ヶ岳を下りて、杓子岳の中腹をトラバースし、白馬岳に通じるルート。真ん中後方に見えているのが白馬岳。小説中の徳丸と池谷が辿ったルートです。

白馬山荘と後方に白馬岳山頂。

   

白馬岳から先の尾根。二人は、このルートを通ります。

大雪渓。この上部だと思いますが、小説中では雪崩が発生します。

(続いて読んだ、馳星周作「ゴールデン街コーリング」)

   

1980年代の新宿ゴールデン街の様子が活写され、青春物語という趣もあり、面白い。次は何を読もうかと思案中です。