安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ダイアナ・パントン RED

2015-12-30 13:53:10 | ヴォーカル(A~D)

第83回全日本スピードスケート選手権大会が長野市のエム・ウェーブで開催されたので、12月23日の一日、ボランティアで大会運営のお手伝いをしてきました。ゾーンコントロール(警備)とか駐車場の誘導などですが、休憩時間には競技を見てきました。アトラクションや表彰式には、地元のダンスグループが出演して盛り上げていました。小学生から中学生くらいだと思いますが、はつらつとして元気がよく、明るい気持ちにさせてくれる演技でした。うっとりとした気持ちになる歌が聴けます。

DIANA PANTON (ダイアナ・パントン)
RED (eOne Music 2012年録音)

   

ダイアナ・パントンは、カナダの歌手ですが、日本でも多くのファンがいそうです。コンスタントに新作を発表し、今年(2015年)9月にも「I Believe in Little Things」というアルバムを出し、翌10月には、初来日して東京のコットンクラブに2日間出演しました。先日訪れた金沢のジャズ喫茶「もっきりや」でも彼女のこのアルバム「RED」がかかっていました。

メンバーは、ダイアナ・パントン(vo)、ドン・トンプソン(p, vib)、レグ・シュワガ―(g)、フィル・ドワイヤー(sax)、ジム・ヴィヴィアン(b)、ハリソン・ケネディ(vo)、モシュ・ハマー(vn)、プレイズ・ラム(vn)、ダイアン・リヨン(va)、コンラート・プロエメンタール(cello)、エリカ・グッドマン(harp)。曲によっては、ストリングスの伴奏も入れるなど、しっとりとした編曲が施されています。

恋に関係する曲が選曲されています。「Say It」、「That's All」、「You're The Top」、「You're My Thrill」、「Make Yourself Comfortable」、「24Hours A Day」、「The Island」、「Isn't That The Things To Do」、「Who Cares?」、「Love Dance」、「I Know Why and So Do You」、「I Only Love Because of You」、「Amazing」の13曲。この中で、「I Only Love Because of You」は、ダイアナ・パントン作詞、ドン・トンプソン作曲のオリジナル。

ダイアナ・パントンの透明感のある声と穏やかなフレーズにより、豊かで癒される時間を過ごしました。バラード系ばかりでなく、スイングする曲もありますが、編曲、伴奏ともに彼女の歌唱によくあっています。ジョニー・ハートマンとコルトレーンの共演を想いおこさせる「Say It」、キュートな歌唱で、ジョニー・ソマーズの歌を思い浮かべる「That's All」と最初の2曲ですぐに彼女の世界に入っていきます。大人のラブソング集といってもいいもので、最後の「Amazing」まで、飽きることがありません。伴奏陣では、フィル・ドワイヤー(ts)の美しい音色が気に入りました。

本記事が、今年の最終になります。この一年間、拙ブログをご覧いただきありがとうございました。旅行へ行ったり、登山をしたりと、ジャズとは離れている記事もありますが、もともと「雑記帳」なので、いろいろと書きました。来年もどうぞよろしくお願いします。皆さま、よいお年を。

【ダイアナ・パントン・ホームページ】

Diana Panton.com

【第83回全日本スピードスケート選手権大会】

   

会場内全体。

   

滑走。

   

地元のダンスチームがいくつか出演していました。

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坪井一歩著「心に響く「短調クラシック」入門」(廣済堂新書)

2015-12-28 22:04:38 | 読書

少し前ですが、長野駅前の書店で新書の棚を見ていたら、心に響く「短調クラシック入門」という面白そうなクラシックのガイド本があったので購入しました。著者の坪井一歩さんは、作曲家で、音楽家ならではの視点から曲の魅力について、わかりやすく書いています。その曲のききどろこを指摘するなど、丁寧な内容で、新書版ながら充実した解説本です。

   

また、この本では曲ごとに一枚の推薦アルバムを挙げているので、CD購入の参考になります。僕は、既に持っているCDに加え、新たにこの本で推薦されている2つのアルバムを購入して、短調クラシックをこのところ楽しんでいます。車を買い替えたこともあって、車の中で聴く機会も増えていて、ちょっとクラシック熱が上がりつつあります。

この本の章立てと、紹介されているディスクのうち、最近聴いてたCDを章ごとに記載します。

第1章 あなたを癒す「短調のオーケストラ曲」では、17曲が紹介されています。

〇交響曲第3番 第3楽章〔ハ短調〕(ブラームス)

   

ヴァント指揮 北ドイツ放送交響楽団(RCA)
著者コメント:手堅い表現、「シブい」ブラームス。よけいなもののない美しさ。

〇交響曲第1番〔ト短調〕(カリンニコフ)

   

クチャル指揮 ウクライナ国立交響楽団(Naxos)
著者コメント:カリンニコフ再評価のきっかけとなった録音。ウクライナ管の実力は十分。

第2章 あなたを癒す「短調の協奏曲」では、9曲が紹介されています。

〇ヴァイオリン協奏曲〔ホ短調〕(メンデルスゾーン)

   

ハーン(ヴァイオリン) ウルフ指揮 オスロ・フィルハーモニー管弦楽団(Sony)
著者コメント:完璧なテクニックとほとばしるパッションが同居する、これ以上ない一枚。

第3章 あなたを癒す「短調の器楽曲・声楽曲」では、11曲が紹介されています。

〇エレジー〔ト短調〕(グラズノフ)

   

今井信子(ヴィオラ) ペンティネン(ピアノ) アルバム「ロシアのヴィオラ」(キング・インターナショナル)に収録。
著者コメント:ヴィオラで描くロシアン・アルバム。積極的な歌い口で胸に迫るグラズノフ。

第4章 あなたを癒す「短調のピアノ曲」では、23曲が紹介されています。

〇ラ・カンパネラ〔嬰ト短調〕 (リスト)

   

ボレット(ピアノ)  アルバム「ラ・カンパネラ ボレット リスト名演集」(London)
著者コメント:けばけばしくないリスト。大変律儀でまっとうな演奏。

〇舟歌〔ト短調〕(チャイコフスキー)

   

プレトニョフ(ピアノ) アルバム「チャイコフスキー:〈四季〉6つの小品」(ワーナーミュージック・ジャパン)に収録。
著者コメント:慈しむような歌い口で、チャイコフスキーのもうひとつの側面を見せてくれるピアノ小品集。

あわせて60曲がとりあげられていて、ロシアの作曲家の作品が比較的目立ちますが、アルベニスやグラナドスなどスペインの作曲家のピアノ曲が取り上げられるなど、僕には新鮮な曲もかなりあります。引き続き、いくつか推薦アルバムを購入して聴いてみたいと考えています。

クラシックをこれから聴いてみようとする人や、変化のある角度からクラシック曲を聴いてみようとする方に面白い本です。

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カーステン・ダール BLUE TRAIN 

2015-12-27 10:04:17 | ピアノ・トリオ

ディスクユニオンから発行されている「JAZZ PERSPECTIVE vol.11  2015年12月号」の特集は、カナダのジャズで、女性歌手の紹介など充実した内容です。ピアニストの山中千尋さんがインタビューして、ジャズ喫茶の店主と対談を行う連載企画の「ジャズ喫茶 極道烈伝」は、横浜のジャズ喫茶「マシュマロ」の上不三雄さんが登場しました。プロデューサーとして100枚近くのアルバムを作ってきただけに、それらの経験を踏まえた発言になっています。マシュマロレーベル制作のアルバム。

CARSTEN DAHL (カーステン・ダール)
BLUE TRAIN (Marshmallow 2004年録音)

   

デンマークのピアニスト、カーステン・ダール(1967年生まれ)は、最近では「ピアノ協奏曲」などクラシック作品まで手掛けていて、総合的な音楽家といっていい存在になりつつあるようです。バド・パウエルに基礎をおき、キース・ジャレットの影響も垣間見ることのできるピアニストと記憶していたのですが、その実例が、このマシュマロレーベルに録音したアルバムです。

メンバーは、カーステン・ダール(p)、レナート・ギンマン(b)、フランス・リフベアー(ds)。このトリオは、まとまりがあり、リフベアーのドラムスはよくスイングして心地よく、ダールは、伸び伸びとソロがとれているに違いありません。ダールは、はじめ打楽器奏者を目指していたせいもあるのか、リズムへの乗りや、間のとり方がことさらよく感じられます。

曲は、ジャズオリジナルとスタンダードです。「I'll Close My Eyes」、「All The Things You Are」、「Night and Day」、「In A Sentimental Mood」、ジジ・グライス作「Minority」、ジミー・スミス作「Mellow Moods」、「Autumn Leaves」、「What's New」、カーステン・ダール作「Warming Up For Mr.Johfu」、ジョン・コルトレーン作「Blue Train」、「Dear Old Stockholm」、「It Could Happen To You」の全12曲。有名曲が多く、聴き比べもできます。プロデューサーの上不さんのために、ダールが作曲したナンバーも聞き逃せません。

聴いていると元気が出てくるピアノトリオの快作。最初の「I'll Close My Eyes」からノリノリで楽しいことこの上なく、バップ寄りの「Minority」は気迫とスピードが溢れていて思わず引き込まれてしまう素晴らしいトラック。タイトル曲の「Blue Train」は、ためをしっかり作って重々しくプレイし、ブルージーな感じを出しています。他にも、リフベアーのドラムの推進力にも注目したい「All The Things You Are」や、北欧のスウェーデンのメロディである「Dear Old Stockholm」など魅力満載です。

【マシュマロレコード・ジャズ喫茶「マシュマロ」】

ホームページ:Marshmallow Records

【JAZZ PERSPECTIVE vol.11】

   

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もっきりや (石川県金沢市)

2015-12-25 22:08:26 | ジャズ喫茶

金沢のジャズ喫茶「もっきりや」を訪れてきました。こちらのお店では、月10回ほどはライブを行っているので、開催されていれば聴きたかったのですが、残念ながら訪れた当日はありませんでした。しかし、広々とした空間でジャズを聴くことができて、うれしい時間を過ごすことができました。「もっきりや」は、1971年5月30日開店なので、既に44年以上営業を続けている金沢に相応しいといえる歴史のある本格的なジャズ喫茶です。

   

お店の外観。

   

入り口は明るくて入りやすいです。看板も印象的。

   

お店は広くて、ライブを行うのに適しています。グランドピアノや照明も備えられていてライブ開催日に訪れたい、いい雰囲気です。

   

座った席から入り口の方を撮りました。木のぬくもりが感じられる店内です。

   

カウンター。調理ができるように設備が施されています。

   

スピーカー。ブランドはわかりませんでしたが、建物の構造もいいことも手伝っているのでしょうか、柔らかめな自然な音が出ているように感じました。

   

僕が入店していた時には、CDプレイヤーにより再生を行っていました。

   

珈琲。メニューは豊富で、普通の食べ物屋さんといってもいいほどです。ベーコントーストも注文したのですが、美味しくて、ジャズ喫茶のイメージではありません。

僕がいた間には、マスターは料理の下ごしらえなどを行っていました。柔和なご主人で、かかっていたダイアナ・パントンのCDのタイトルを訊ねたら「これはいいよ、実力あるね」とおっしゃっていました。ハードバップをベースに、ヴォーカルもかかり、選曲が僕向きです。お客は僕一人でもったいなかったのですが、月曜日の午後9時ごろなので曜日的にやむを得ないかもしれません。この先も長く歴史を刻んでほしいジャズ喫茶、ライブハウスです。

【もっきりや】

住所:金沢市柿木畠3-6
電話:076-231-0096
営業:12:00~24:00
ホームページ:もっきりや

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ジュニア・マンス AT TOWN HALL VOL.1,2

2015-12-23 21:59:08 | ピアノ

先週、北陸の富山と金沢を訪れたのですが、お土産に、金沢のお菓子「YUKIZURI」を買ってきました。同地の冬の風物詩「雪吊り」に因んだ菓子で、品物とともにネーミングがよいです。「雪吊り」は、兼六園などの景勝地ばかりでなく、普通のお宅でもやってあるところがあって、伝統を重んずる土地柄に感心しました。僕自身へのお土産は、伝統を感じさせるジュニア・マンスのCDです。

JUNIOR MANCE (ジュニア・マンス)
AT TOWN HALL VOL1. VOL.2 (enja  1995年録音)

      

富山市のレコード店「Record Market」で、在庫を見ていた時に、ジャズがかかっていて、えらくグルーヴィーでかっこいい演奏が流れていました。ライブ録音でアナウンスも入っていたので、ジュニア・マンスのアルバムだとわかり、「かかっているCDは売り物ですか」と訊ねたら、はいという答えだったので、即購入しました。正確には、Vol.2の方がかかっていてそれを購入したのですが、Vol.1も帰宅後入手しました。

メンバーは、ジュニア・マンス(p)、ヒューストン・パーソン(ts)、カルヴィン・ヒル(b)、アルヴィン・クイーン(ds)。ヒューストン・パーソンは、1960年代にはプレスティッジに録音があり、エッタ・ジョーンズ(vo)との活動でも知られている、ブルージーなサックス奏者だけに、マンスとの組み合わせが面白そう。カルヴィン・ヒルは、マッコイ・タイナー(p)のサイドメンとして、強力な演奏を残していたのを覚えています。クイーンは、お気に入りのドラマーです

曲は、マンスのオリジナルとジャズ・オリジナル、スタンダードです。第1集が、「Nadja」、「Small Fry」、「Harlem Lullaby」、「I Cried for You」、「Jubilation」、第2集が、「Blues in The Closet」、「Some Other Blues」、「My Romance」、「Do Nothin' Till You Hear From Me」、「Mercy, Mercy, Mercy」。長めの演奏が多いですが、お酒など飲みながら聴けば、自分のお部屋がライブハウスに変わります。

理屈抜きでグルーヴィーなジャズを体感できるお楽しみ盤。富山で買った第2集の方を主に聴きました。マンス(p)は、意外にテンポの速い曲もよく、反復の多いフレーズをうまく使って盛り上げている「Blues in The Closet」が素晴らしい。マンス自作の「Some Other Blues」では、彼に続きヒューストン・パーソン(ts)がソロをとりますが、その出だしがかっこよくて痺れます。二人のコンビはなかなかよく、ミディアムで快適にスイングする「My Romance」や、たそがれた「Mercy, Mercy, Mercy」もききもの。クイーンのしなやかなドラミングも光ります。

【YUKIZURI】

yukizuri.pdf

   

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