安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

岡安芳明 AZURE

2012-09-30 19:35:46 | ギター

先週の木曜日に、飯田市のライブハウスcanvasで、岡安芳明さんのライブが行われたので行ってきました。ソロ・ギターによるステージでしたが、ベースやドラムスが入ったコンボでの演奏とは異なる一面をみせてくれました。「My One And Only Love」、「酒とバラの日々」、「いそしぎ」、「Take The A Train」、「煙が目にしみる」など名曲中心のプログラムでした。会場で販売していたギター・ソロによる最新作のCD「AZURE」を購入しました。

YOSHIAKI OKAYASU (岡安芳明)
AZURE (What's New 2011
年録音)

  Azuryoshiakiokayasu

ケニー・バレルを敬愛しているという岡安芳明(g)さんの演奏は、音色が適度にブルージーできれいで、注意深く選ばれた音によるソロは、和音を多用した繊細なものでした。バレルが好きな方にはもちろん、ギター・ファンにお勧めできるライブでした。今度は、トリオなどの編成で聴いてみたい。

これは、彼の第10作目で、初のソロ・アルバム。開演前に、このCDを買おうと思ったのですが、ソロによるバラード集なので、静かすぎてどうかと考えて、ライブを聴いてから決めることにしました。第1セットを聴いて、これならいいかと買ってみました。サインをもらいに行ったら、「眠くなるけどいいかな」と本人が言っていましたが、眠くなっても全然かまわないので。

曲目は、「My One and Only Love」、「Why Did I Choose You?」、「Azure」、「The Masquerade is Over」、「Smoke Gets in Your Eyes」、「So Little Time~I'm a Fool to Want You」、「Make Someone Happy」、「All Too Soon」、「Dreamy」、「But Beautiful」、「Love, Your Magic Spell is Everywhere」、「Don't Explain~My Ship」の12曲。バラード集です。

穏やかなギター・ソロなので、ギターの音色、原曲の旋律や節回し、和音の響きを楽しむといった作品でしょうか。3種類のギターを使用していますが、ギブソン Super 400 CESの音色が、ケニー・バレルの音にも近くて最もジャズらしく聴こえました。安らげる「My One and Only Love」、歌詞も聴こえてきそうな「But Beautiful」、旋律が頭の中にしっかりと残る「I'm A Fool To Want You」など、じっくりと耳を傾けたい作品です。

【よこね田んぼ稲刈りと収穫祭】
今日は、ボランティアとして参加してる、飯田市よこね田んぼ(日本の棚田百選)の稲刈りと収穫祭が行われて、午前9時から午後2時まで、田んぼに出ていました。稲の手刈りと、結束、はぜかけと、昔を想い出しながら汗を流しました。収穫祭でのビールは頗る美味しかった。残してある稲は、地元の保育園児の体験用です。こういう信州の原風景は、残していきたいものです。

Yokoneinekari20120930_2

(携帯電話のカメラによる撮影)

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カーステン・ダール MINOR MEETING

2012-09-26 21:23:55 | ピアノ

リニア中央新幹線の長野県内の駅が、飯田市にできることになって、新たな街づくりが、この地域では始まろうとしています。そんな関係もあり、先週、山梨県のリニア実験線視察に、行かせてもらいました。延伸工事のため、走行試験は行われていませんでしたが、走行する路線は、架線がないので、すっきりとして高速道路のように見えました。途中、甲府盆地のぶどう畑の広さには感嘆しました。伝統と新しさが感じられるアルバム。

CARSTEN DAHL (カーステン・ダール)
MINOR MEETING (Marshmallow 2001年録音)

 Minormeetingcarstendahl

カーステン・ダール(p)の演奏を初めて耳にしたのは、8~9年ほど前です。松本市の中古レコード店「アガタ」でLPを物色中に、スピーカーから流れていた演奏がよかったので、店主の小林さんに、誰かと尋ねたら、「カーステン・ダール。これは、非売品だから売れないけど」と教えてもらい、はじめて名前を知りました。それ以来、気になり買ったアルバムもありますが、マシュマロ・レーベルからのリリースもあって、いまや日本でも知名度があるようになりました。

メンバーは、カーステン・ダール(p)、イェスパー・ルンゴー(b)、アレックス・リール(ds)。このアルバムは、2001年の録音ですが、彼の最初のリーダー作「Will You Make My Soup Hot & Silver」(Storyville 1996年録音)から、作風が変化していて、驚きました。もっとも、切れ味のいいピアノは変わっていませんが、この「Minor Meeting」では、キース・ジャレット(p)の影響が現れているトラックが目立ちます。

曲は、「Down With It」、「Golden Earrings」、「Blame It On My Youth」、「Work Song」、「Softly As In A Morning Sunrise」(朝日のように爽やかに)、「Here's That Rainey Day」、「I Fall In Love Too Easily」、「Danceland」、「Peace」、「In Your Own Sweet Way」の10曲。バド・パウエルのアルバム「The Scene Changes (Blue Note)」収録の2曲「Down With It」と「Danceland」を取り上げていて、僕には嬉しい贈りものです。

パウエル作「Down With It」と「Danceland」では、力強く硬質なタッチで繰り広げるテンポの早いプレイが気持ちいい。バップに基礎をおいた演奏で、パウエルの曲の良さも再認識しました。スローテンポで入り、途中からアップテンポに変わる「Golden Earrings」では、フレーズの入り方などキース・ジャレットの影響が感じられますが、トリオのプレイは、かなりダイナミックで興奮しました。バラード「Blame It On My Youth」は、ピアノの音の響きが美しく、旋律を際立たせています。ルンゴー(b)は、ランニングに躍動感があり、ソロでは細かな音符までしっかりと弾いていて、素晴らしい。

【リニア中央新幹線山梨実験線】

   Yamanasikenritukengakucenter

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スタン・ゲッツ STAN GETZ IN STOCKHOLM

2012-09-23 17:56:47 | テナー・サックス

いささか旧聞に属しますが、日本経済新聞2012年8月15日付文化欄に「音盤探しの友新たな楽章」と題し、針谷順子さんの寄稿が掲載されました。”「レコードマップ」最終号に万感、電子化への決意新た”という副題で、1986年から毎年出版してきた「レコードマップ」が、7月に刊行された2012年版で最終号を迎えたという内容です。僕はこの本のお世話になり、各地のレコード店を訪れていただけに、仕方ないとはいえ残念です。そんな時に買ったアルバム。

STAN GETZ (スタン・ゲッツ)
STAN GETZ IN STOCKHOLM (Verve 1955年録音)

 Instockholmstangetz

「レコードマップ」は、地方に住んでいる者にとってはありがたいものでした。ジャズの雑誌などには、レコード店の広告も載るので、東京都内の有名レコード店はわかるのですが、都内でも小さな専門店とか、地方のレコード店については、この本で初めて知ったところが大半でした。札幌、博多、松山、高松、金沢などの街をこの本片手に歩いたことが忘れられません。

スタン・ゲッツ(ts)は、膨大なアルバムを残していますが、僕はややクールな音色で、自在にメロディを歌わせていた初期のものに手が伸びることが多いです。とりわけ、スウェーデンで録音した、1951年の「Dear Old Stockholm」を含む録音と、この55年のアルバムは、現地のミュージシャンを起用し、リラックスしたムードが溢れていて、お疲れ気味の時など、心身の回復剤ともなりました。

メンバーは、スタン・ゲッツ(ts)、ベンクト・ハルベルク(p)、グナー・ヨンソン(b)、アンドリュー・パーマン(ds)。曲は、スタンダードで、「Indiana」、「Without A Song」、「I Don't Ghost of A Chance」(恋のチャンスを)、「I Can't Believe That You're In Love With Me」(恋のため息)、「Everything Happens To Me」、「Over The Rainbow」(虹の彼方に)、「Get Happy」、「Jeepers Creepers」の8曲。リズム陣は、控え目ながらゲッツをもり立てていて、ハルベルク(p)のソロは、モダンスイングといった趣きがあります。

録音時、ゲッツは、肺炎などの闘病生活から復帰した直後だったというのですが、全くそんなことを感じさせず、好調なプレイに終始しています。「Indiana」のテナー・サックスによるイントロは、ゲッツならではの流麗さ。バラード「Without A Song」では、ハルベルク(p)の繊細なイントロから、ゲッツのウォームな音色による幻想的といってもいいソロが展開されます。「I Can't Believe That You're In Love」や「Get Happy」は、ウォーキングベースに乗ったスインギーなプレイ。

【レコードマップ2012年版】
購入しました。年々掲載するお店の軒数は、少なくなっているようですが、重宝します。

  Recordmap2012_2

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ジョーン・レーガン JUST JOAN

2012-09-19 20:41:16 | ヴォーカル(E~K)

連休の合間をぬって、阿智村の治部坂高原のコスモス畑と平谷村の日帰り温泉「ひまわりの湯」に行ってきました。治部坂高原は、冬はスキー場になりますが、夏のシーズンは、リフトを動かしてゲレンデに植えた100万本のコスモスが楽しめるようになっています。家族連れや団体客などで賑わっていて、あちこちで風にたなびく可憐なコスモスをバックにして写真撮影が行われていました。可憐な歌が聴けるアルバム。

JOAN REGAN (ジョーン・レーガン)
JUST JOAN (DECCA 1956年録音)

 Justjoanjoanregan

1950年代の英国の有名女性歌手は、自らのヒット曲以外に、アメリカンスタンダードを録音しています。ミュージカルや映画で使われた歌は、彼女らにも魅力があったのでしょう。例えば、イヴ・ボズウェルがそうですが、今回のジョーン・レーガンもヒット曲を放った他に、スタンダードを収録したこの作品を残しています。僕のものは、紙ジャケットCDですが、最近廉価盤CDで再発されたようです。

ジョーン・レーガンは、1928年の生まれ、53年にデッカと契約し、「Ricochet」が同年12月に初ヒットし、その後も57年にHMVから出した「May You Always」などヒットを続々と飛ばしました。59年には、テレビ番組のホストを務めたり、ロンドン・パラディアム劇場のショーに出演。1980年に米国に移住するが、84年風呂場で転倒して半身不随になるもリハビリに励み、英国に戻り再び舞台に立つとともに90年代には録音も残しています。短い要約ですが、波乱万丈の人生です。

伴奏は、弦が入ったオーケストラで、バラード集といってもいいもの。「It Could Happen to You」、「When I Grow Too Old To Dream」、「I Know Why」、「I've Got A Feelin' You're Foolin'」、「Deep in A Dream」、「Home」、「Sinner Or Saint」、「That Old Feeling」、「All The Things You Are」、「Someone To Watch Over Me」、「Never In A Million Years」、「For All We Know」の12曲。スタンダードばかりですが、「I Know Why」や「Never In A Million Years」といった今ではあまり歌われないものも入っています。

メロディを慈しむようにストレートにしっかりと歌っています。清々しくて、テンポの遅い曲でも全くだれることなく歌いきっていますし、可憐さも持ち合わせていて、ちょっとドリス・デイを想いおこしました。気品溢れる「I Know Why」や「Deep in A Dream」、軽くリズムに乗った「I've Got A Feelin' You're Foolin'」、ギターだけの伴奏による出だしが絶妙な「For All We Know」など、秋の夜長にじっくりと聴きたい作品です。

【治部坂高原】
100万本のコスモスガーデン。冬(12月中旬~3月末)は、スキー場になります。
所在地:長野県下伊那郡阿智村なみあい
問合せ先:治部坂観光株式会社 0265-47-1111

    Jibuzaka20121

    Jibuzaka20122

    Jibuzaka201210_2   

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アート・ペッパー ART PEPPER +ELEVEN

2012-09-16 08:33:26 | アルト・サックス

この頃、左足の足裏、くるぶしのあたりが痛いので、友人の医者に診てもらったら、加齢のせいもあるけど、体重が増え過ぎなので、ゆっくりでいいから歩いて、体重を減らせとの指示。指示に従い、朝の散歩を再開しました。ゆっくりと歩くと普段目に留まらないものも視界に入ってきて、りんご並木のリンゴが近隣の中学生の手入れを受け、たくさんの実を付けていました。収穫もまもなくでしょうか。沢山のミュージシャンが参加したアルバム。

ART PEPPER (アート・ペッパー)
ART PEPPER+ELEVEN  (CONTEMPORARY 1959年録音)

 Eleven_art_pepper

リンゴの生育状況は、まあまあ順調のようですが、心配なのは、国内有数の産地である下伊那地方の「マツタケ」です。気温の低下と同時に、雨が必要ですが、このところほとんど雨が降らないので、マツタケが出るかどうか気がかりです。焼き物、すき焼きなど、飯田に来て以来、最も楽しみにしている食べ物なので、たくさん採れればよいのですが。

アート・ペッパー名義の作品ですが、もう一人の主役が編曲のマーティー・ぺイチです。バンドの編成は、tp2、tb2、Frh1、as1、ts1、bs1にリズム3の11人に、ソロイストとしてペッパー(as,ts,cl)を入れて全部で12人。バンドには、ジャック・シェルドン(tp)、ハーブ・ゲラー(as)、ビル・パーキンス(ts)、メド・フローリー(bs)ら西海岸の名手が揃っています。編曲、録音とも西海岸らしい、よくはずむ明るめの音作りです。

副題に「Modern Jazz Classics」とあるように、ジャズメンの書いた有名曲を収録しています。「Move」、「Groovin' High」、「Opus de Funk」、「'Round Midnight」、「Four Brothers」、「Shawnuff」、「Bernie's Tune」、「Walkin' Shoes」、「Anthropology」、「Airegin」、「Walkin'」、「Donna Lee」の12曲。CDには、Walkin'の別テイク2とDonna Leeの別テイク1が収録されています。ジミー・ジェフリー作「Four Brothers」とパーカー作「Donna Lee」が入っているのが嬉しい。

ビッグ・バンドや大型コンボのファンは、少ないかもしれませんが、サックス・セクションを中心としたハーモニーの美しさ、面白さは、ジャズの魅力の一つで、たまに無性に聴きたくなります。アート・ペッパーのソロは、「Move」や「Four Brothers」など、音色、フレーズがどの曲でも素晴らしく、力強くスイングもしています。加えて「Groovin' High」や「Four Brothers」におけるハーモニーの魅力にも惹きこまれます。続いて、カウント・ベイシー楽団の「Breakfast Dance and Barbeque」(Roulette 1958年録音)も聴いて、万華鏡のような音の洪水を浴びました。

【飯田市りんご並木】

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    Ringotama1

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