安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ジョー・ニューマン LOCKING HORNS

2009-01-28 23:42:48 | トランペット・トロンボーン

夕方寒かったので、バスに乗って帰宅しました。長野県内ではバス路線の廃止が相次いでおり、長野市でも郊外に延びる路線が縮小になってきています。そう長い距離ではないですが、路線維持に貢献することの意味もこめて、私もたびたび利用します。バスの中は暖かく程よい揺れもあって、うとうととしました。揺れを感じるといえば、ズート・シムスのプレイが反射的に浮かびます。彼が入ったアルバムです。

JOE NEWMAN (ジョー・ニューマン)
LOCKING HORNS (RAMA 1957年録音)

 Lockinghorns

Rocking(揺れ)ならぬLockingで、「衝突する角」というタイトルですが、Hornは管楽器の意味ともとれるので「衝突する楽器」という意味を含む掛詞かもしれないと想像しています。ジョー・ニューマン(トランペット)のリーダー作ですが、ズート・シムスも大きくフィーチャーされています。ブローイング・セッション的な楽しいアルバムです。

メンバーは、ニューマン、ズート・シムス(テナー・サックス)、ジョニー・エイシア(ピアノ)、オスカー・ぺティフォード(ベース)、オシー・ジョンソン(ドラムス)で、モダン・スイングともいうべき演奏が繰り広げられています。ベイシー楽団の一員であったニューマンは、ここではモダンなズートとの共演で、ブルージーさも示し別の一面もみせてくれます。

曲目は、エイシアの5曲に、ニューマンの2曲、オシー・ジョンソンの2曲、それとBill Grahamの「Wolfafunt's Lament」というわけで持ち寄り大会のようです。多分、簡単なアレンジでそれぞれプレイしたのではないかと思います。最初の「Corky」(ニューマン作)ではズートのソロが先発、綺麗な音色で軽く吹くニューマンが続き、ピアノソロをはさんでエキサイティングなソロの交換とのっけから快調。

「Midnight Fantasy」(エイシア作)は、真夜中の子守唄的ムードの曲で、スローテンポで、ズートとニューマンが悠揚迫らぬソロをとります。急速調の「'Tater Pie」ではバトルの感じもありますが、全体に楽しい掛け合いセッションというアルバムです。RAMAレーベルですが、僕が持っているのはフレッシュサウンドからの復刻盤です。

ホームページにペギー・コネリー(ヴォーカル)を掲載しました。時間があればご覧ください。
モダンジャズやヴォーカルを聴こう Peggy Connelly

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ディー・ベル LET THERE BE LOVE

2009-01-25 17:56:13 | ヴォーカル(A~D)

きのう、入院中の友人のお見舞いに松本市に行ってきました。その後、せっかくなので松本市内を散策。まずクレモナ(クラシック)でCDを購入したあと、昨年オープンしたカフェ 884(カフェ ハヤシ)に行ってきました。ここでは英国タンノイ社のスピーカー「ウェストミンスター」を使っています。ピアノトリオを聴いたのですが、ヴォーカルはどう鳴るかなと思いながら帰途につきました。その続きで自宅ではヴォーカルを聴いてみました。

DEE BELL (ディー・ベル)
LET THERE BE LOVE (CONCORD 1982年録音)

 Lettherebelovedeebell

スタン・ゲッツ(テナー・サックス)が伴奏に加わっているのと、ビル・エヴァンス作曲の「Waltz for Debbie」が収録されているので興味が湧き購入したアルバムです。ディー・ベルがレストランで働いている時に、ギタリストのエディ・デュランがたまたま歌を聴いて見出し、この録音につながったもので、彼女はまさにシンデレラガールです。

アレンジはすべてエディ・デュランが手がけ、ラテン・リズムも取り入れたやや新しめの音作りをしています。また、彼はこのアルバムのために2曲を書き下ろしています。伴奏はジャズ・コンボが主で、ほとんどのトラックで、オブリガートも含めスタン・ゲッツの音が聴けます。

曲目は、「There's a Lulu In My Life」、「Let There Be Love」、「This Life We've Led」、「Waltz For Debbie」、「You Must Believe In Spring」、「Just Because We're Kids」、「Reminiscing in Tempo」など9曲です。彼女はアイリーン・クラールをフェイバリットシンガーにあげ、クラールが歌った「This Life We've Led」を選曲しています。

ディー・ベルは、いわゆる癖のない透明感のある声をしており、また、発声がはっきりしていて歌詞を大事にしている様がうかがえ、聴いていてなかなか心地よいです。「Let There Be Love」は、ゲッツのスイートなソロからはじまり、寛いだ歌が続き、「Waltz For Debbie」ではビル・エヴァンスの演奏を思い起こさせます。このアルバムを「カフェ 884」のウエストミンスターで聴いてみたいものです。

Cremonacd  Audiozoom884_2

左写真は、クラシックCD販売店のクレモナです。右はカフェ 884のオーディオシステムです。カフェ 884のレポートをホームページに掲載しました。時間があれば覗いてみてください。
ンジャズやヴォーカルを聴こう 喫茶店 「カフェ 884」

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リー・ワイリー SINGS VINCENT YOUMANS & IRVING BERLIN

2009-01-24 19:32:39 | ヴォーカル(L~R)

きのうの金曜日は遅い新年会をやってきました。仕事がらみもあってやめようと思いつつ注がれるままに頑張ってしまいました。長野駅前の居酒屋だけで3時間ばかり飲み続け、かなり疲れ果てて帰宅したので、ハードなものは敬遠してうるおいの感じられるヴォーカルを聴いてみました。いかにもウォームな歌い方をするリー・ワイリーのアルバムを久々にターンテーブルに乗せました。

LEE WILEY (リー・ワイリー)
SINGS VINCENT YOUMANS & IRVING BERLIN (COLUMBIA 1951年録音)

 Singsvincentyoumanceandirvingberlin

リー・ワイリーは、コロンビアやRCAに作品があり、「ナイト・イン・マンハッタン」が代表作としてあげられます。それと同時期の録音ですが、伴奏をスタン・フリーマンとサイ・ウォルターのピアノ・デュオ・チームがやっているソングブック(作曲家集)ものを聴いてみました。

曲目は、ヴィンセント・ユーマンス作曲の「Tea For Two」、「Sometimes I'm Happy」、「Rise'n' Shine」、「Should I Be Sweet」、「Keepin' Myself For You」、「Why, Oh, Why?」と、アーヴィング・バーリン作曲の「Some Sunny Day」、「I Got Lost in His Arms」、「Heat Wave」、「Fools Fall In Love」、「How Many Times」、「Supper Time」の合わせて12曲です。

ワイリーはややハスキーで温かみのある中音域を中心として、ヴィヴラートをかけて歌っています。テンポは早いものはなくすべて中庸をいくもので、全体にノスタルジックな感じがします。歌い方や伴奏などが古めかしいととる向きもあるかもしれませんが、くつろぎタイムにはぴったりです。

収録曲には大スタンダードと並んで少し珍しいものがあり、これはソングブックものの嬉しい点です。そういう点も含め、「Some Sunny Day」や「Supper Time」などバーリンの6曲が魅力的です。とはいえユーマンスの「Keepin' Myself For You」も、しっとりとしていいムードが出ています。

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ネイサン・デイビス IF

2009-01-18 21:19:10 | テナー・サックス

この土、日は安曇野市の自宅(実家)でいろいろな用を足していました。長野市から安曇野市へ行くと寒さがひとしおです。そこで、自宅から車で15分くらいのところにある市営「しゃくなげ荘」の日帰り温泉に入って温まってきました。一帯は北アルプスの麓で、ホテルや美術館があり訪れる観光客の方もシーズンには多いところです。車の中では、いわゆるジャズ・ファンクといわれる作品を聴いていきました。

NATHAN DAVIS (ネイサン・デイビス)
IF (Tomorrow International 1976年録音)

 If

ネイサン・デイビスのジャズ・ファンクあるいはジャズ・グルーヴ分野の作品で、かなり有名なようです。ヨーロッパに渡り活躍していたネイサンは、ジョン・コルトレーンの流れを汲むマルチ・リード奏者として、ケニー・クラークと共演した「PEACE TREATY」(1965年録音)などハード・バップに根ざしたプレイをしていましたが、後年はリズムも多彩に別方向の作品を作っています。

これは副題に「Introducing Abrahama Laboriel」とあり、新人ベースプレイヤーを紹介する意味もあるようで、メンバーはジョージ・コールドウェル(ピアノ、エレキピアノ)、アブラアム・ラボリエル(エレキベース)、ウィリー・アモアク(パーカッション)、ジョージ・コールドウェル(ドラムス)にネイサンです。日本語のライナーノートでも、本作品に関してはリズム隊への言及が主になっています。

曲目は、すべてネイサン・デイビスの作曲で、「STICK BUDDY」、「IF」、「BAHIA」、「AFRICAN BOOGIE」、「TRAGIC MAGIC」、「A THOUGHT FOR CANNON」、「MR. FIVE BY FIVE」など8曲です。僕はどちらかというと、テーマと彼のフルート、サックス、ベースクラリネットなどを追いかけて聞いているので、もしかしたら、ジャズファンクやクラブミュージックが好きな方とはちょっと意見が異なるかもしれません。

2曲がよかったのですが、「STICK BUDDY」は、フルートによるテーマの吹奏が表現に変化をつけて見事です。テーマそのものも湯あがりにぴったりの、ゆったりとしたルーズ感があるもので、これはいい曲です。そして「MR. FIVE BY FIVE」のごつごつとした音の塊を吐き出しているようなテナー・サックスのソロには興奮させられました。

<安曇野市営 しゃくなげ荘>

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左が施設全体の入口表示板です。ここは宿泊施設もあります。右は日帰り用の温泉施設で、湯船は広いですが露天風呂はありません。  

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シダー・ウォルトン CEDAR

2009-01-16 00:12:33 | ピアノ

昨日(1月15日)は東京出張でしたが、長野~東京の新幹線の中は読書をしてました。普段、読書にまとまった時間がなかなかとれないので、こういう時間は貴重です。読んだのは村上春樹著「意味がなければスイングはない」(文春文庫)です。11人の音楽家をとりあげ、その音楽や人生について論考をめぐらせたものです。ジャズでは、シダー・ウォルトン、スタン・ゲッツ、ウィントン・マルサリスが登場します。帰宅したあと、シダー・ウォルトンのアルバムを聴いてみました。

CEDAR WALTON (シダー・ウォルトン)
CEDAR  (Prestige 1967年録音)

 Cedar

村上春樹さんがシダー・ウォルトン(ピアノ)をとりあげて詳しく論じているのを読んだ時にはわが意を得たりでした。もちろん僕の理解度はとても村上さんに及ぶものではありませんが、そのクリアーで刺激的な音と線的ラインを中心とするアドリブに魅せられていたからです。現役ピアニスト中いちばん好きな人は、シダー・ウォルトンだと村上さんは書いています。

このアルバムは1967年という年にあって、ハードバップの残り香をもちつつ、ウォルトンのピアノと彼の作曲した曲にモーダルで新しい感覚が盛られているものです。メンバーは、ケニー・ドーハム(トランペット)、ジュニア・クック(テナー・サックス)、シダー・ウォルトン(ピアノ)、リロイ・ヴィネガー(ベース)、ビリー・ヒギンズ(ドラムス)というものです。また、本作品はシダーのリーダーアルバム第1作にあたります。

曲目は、「Turquoise Twice」、「Twilight Waltz」、「Short Stuff」、「Head and Shoulders」というシダー・ウォルトンのオリジナル4曲と「My ship」、「Come Sunday」そしてCDで追加された「Take The A Train」のスタンダード3曲で合わせて7曲です。ウォルトンのオリジナル曲はそれぞれ工夫が凝らされていて面白いです。

本アルバムは、麻薬中毒のドーハム、なんとなくはっきりしないクックというわけで、覇気のある演奏とは言えないかもしれません。中では、「Short Stuff」が軽快にバウンドする楽しい曲で、ウォルトンのピアノ・ソロも分離のいいタッチでリズミカルに奏されていて聴きごたえ十分です。「My Ship」はトリオでやっていて、ウォルトンの長い旋律ラインが登場します。

 Tokyotower20090115

東京は晴れわたっていました。地下鉄御成門駅近くの横断歩道橋から携帯電話で撮影した東京タワーです。とんぼ返りで、残念ながらジャズ喫茶やレコード店には全く行けませんでした。余裕のある出張を組みたいものです。

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