ひょうきちの疑問

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2020年のアメリカ大統領選以後はムチャクチャ

授業でいえない「公共」 37話 財政政策と予算

2024-03-26 14:23:41 | 高校「公共」

2023.11.9

【政府の役割】
前回、ビットコインを言ったあとに、財政のところに入ったんです。今までは金融政策、そしてここからは財政政策ということです。財政の機能というのは、1番目は終わった。2番目のところまでやった。

1番目は国民から取った税金を皆に還元すると。その際には、個人の車を買ったやりするといけないから、公共財を提供する。物に見える道路とかもあるけれども、みんなの財産として、教育、それから治安を守る警察費、もっと言えばプラス・マスナスはあるけれども、軍隊、日本では軍隊はないということになっているから、自衛隊の防衛費ですね。これは何を守るか。生命を守る。一番基本的なことです。

後で出てくるけど、生命を守るというのは当たり前すぎる無駄に考えているけれども、食料の問題についても日本は先進国中、食料は最低限です。自給率は。30%も満たない。こんな先進国はないんですよ。これはズーっと教科書では日経など経済分野でとらえてるんです。他の国では政治問題なんです。これはどう違うか。経済問題でいうと、日本の高い農産物よりも外国の安い農産物を買った方が得する。それでチャンチャンで終わるけど、食い物がなければ、ミサイルが飛んでくる前に、日本人は餓死するじゃないか、こういう捉え方が外国です。捉え方が全然ちがう。基準は何か。経済効率か、それとも国民の安全か。食料が無くなれば、石油が無くなるどころか、日本にはミサイルは要らないというのは、ずっと前から2つある。まず石油をストップすればミサイルは要らない。食い物をストップすればもうミサイルは要らないと。しかしこれは経済で扱うんです。そこらへんは教科書の書き方なんでしょうけど。

そしては2番目が出て所得の再配分。貧富の差がある。お金持ちからは余計に取る。そうじゃない人からは安く取る。高く取る。安く取る。これは比例的にではなくて、どっちも10%じゃなくて、割合が。高い所から20%、30%、40%、昔は50%を越えていた。今は最高45%です。こういうふうに取る。これは貧富の差の是正。格差があるというのは、社会が不安定化して、国家としてよくない。やっぱり平等性というのは大事です。所得の再配分ということです。
こういうことが、税金の取り方としての考え方の基本にあって、累進課税という。累進というのは、給料が高くなれば高くなるほど高くなる。これが累進です、平等で10%じゃない。これは消費税の考え方で、ここ20年ばかりで出てきた考え方なんです。所得税は、君たちのお父さんの給料、これは安かったら5%、本当は非課税もある。税率は5%から45%まで。これでも何か、高額所得者優遇で、50%から低くなった。
お金持ちの親の相続、これも10%、こういうふうに10%~55%、開きがあります。これが所得再配分という考え方だったんです。しかしこれには、お金持ちは税金が高すぎると言って、そういう声があって、だんだんと低くなった。私はお金持ちになったことがないからよく分からんけど、そういう声が上がっている。

3番目が、経済の安定化です。具体的には経済面はここらへんです。景気は浮き沈みする、好況期、不況期があるけど、それをなるべくなだらかに、波を小さくしたい。そういう政策をとります。具体的には次に言いますけれど、こういうのを財政政策といいます。今まで日本銀行を中心にやってきた政策は、金融政策と言います。お金の量でどうにかなるという、今から50年ぐらい前にアメリカのミルトン・フリードマンという人が言った、マネタリズム、ここは試験範囲で教科書にも太文字で書いてある。えらく難しいみたいですが、アメリカのシカゴ大学ですメモ経済学の巣窟みたいな大学がある。そこでお金の量さえ調整しておけば、経済は安定するんだという考え方が出てきて、非常に今はこの考え方が大きくなって、それを今説明したところです。これが1本の柱です。


【裁量的財政政策】
もう1つは、財政政策です。この財政政策というのは、税金の取り方によって、自動的に景気は調整される。そういう考え方に乗っ取っている。これを裁量的財政政策という。裁量というのは、政府の裁量です。政府が安定すると考える政策です。裁量です。裁量に任せるというのは政府の任意です。税金を上げる、上げない。財政政策ですから、フィスカルポリシーという。ここらへんはヨーロッパの考え方だから、必ず横文字がついてきます。フィスカルは財政です。ファイナンシャル、フィナンシャルというのは財政です。ポリシーは政策ですね。これは財政操作によって景気の上下を調整する。なるべく少なくするということです。基本は文字の量じゃないんですよね。2本柱、これは2つ書いてある。景気が悪い時、景気が良い時と。

日本で1番のお金持ちというのはやはり日本政府です。普通の家にも、お父さんの収入とお母さんの支出がある。お母さんだけじゃないけど、収入と支出があるように、政府にも収入と支出がある。それぞれを変えていくんです。税収というのは政府の収入です。あとこれをどう使うかというのが支出です。この2つです。

それで好景気、景気が良いところから、ここで2つに割れて、これが基本なんです。すこぶる簡単に書いてあるけど、景気が良い時は、私が政府で、君たちが国民として、君たちはいっぱいお金を持っているとします。景気がいいから。それならそのお金をたくさん取れると思って、増税する。

一方が分かれば、不況期はその反対なんですよね。景気が悪くて給料が安くて、君たちはお金を持たない。お金を持たない人間からお金を取るとは言いにくい。人道的にも。だから減税するということです。


【自動安定化装置】
今度はお金の使い方は、景気が悪い時は、お金がないから、仕事もなくて、失業して、働き口がない人が多いから、政府は財政がお金が苦しいけど、政府が借金してでもダムを作ろうとか、高速道路を作ろうとか、そういう事業を起こす。すると君たちの働き口が出てくる。君たちは働いて給料をもらう。生活保護というのはもっと最後の手段です。タダで国からお金をもらうというのは、最後の手段です。普通は働かないとお金はもらえない。
公共事業、これを増やす。景気が悪い時は。景気がいい時は、君たちは働き口もいっぱいあって、ちゃんと給料ももらってるから、する必要はない。縮小するという事です。その時に景気が悪いと、私は借金してでもやる。これが公債です。その借金で国道を作ったりする、先生は大変だな。しかしちょっとした打ち出の小槌があって、まあ誤解を恐れずにいうと、国は日本銀行からお金を借りればいいです。日本銀行は1万円を刷れる。お金は紙でしょう。表面的にはこれは禁止ですよ。これは禁止なんです。しかし裏技はあります。借りれます。

こうやって景気を調整していく。これは銀行ではなく、政府が。このことにも名前がついていて、これを自動安定化装置といいます。また横文字があって、ビルインスタビライザーという。これは丸呑みしてください。ビルトインスタビライザー、これを自動安定化装置という。税金にはこういう経済の自動安定化装置が組み込まれていると。自動的に経済が調整されるんだということです。

そこにまず政府の税収、我々からの税金の取り方については、基本は累進課税です。まず景気がいい時から行こう。何となくこっちからが説明しやすい。好況期には君達の給料が増えるから、さっきの半分の繰り返しですけれども、所得が増加してるから、そのぶん税金を余計とる。政府の所得が増えるとこういうことです。
不況期は、その反対です。もう説明しませんが、この考え方は前にも言ったように、年収100万の家と年収200万の家があって、どっちも税金を10%とる。そうすると、景気が良くなると給料が上がるでしょ。給料が上がるから、税率10%だったら、年収100万円の場合には10万円の税金になる。年収200万円の場合には、税率10%だから20万円の税金になる。それで税収が上がったじゃないか。でもこうじゃないよ。
これは増加分の半分です。年収100万円で10%払うんだから、年収200万円では20%の税率で取ろうということです。そしたら200万円の20%は40万になるから、税収は4倍になる。こういう考えです。これが累進課税です。消費税と全然違う。この消費税の問題点は、この裏側です。どっちが貧乏人、といったらいけないな、生活が苦しい人にとってよりきついか、という問題です。
逆に、考え方は生活が苦しい人はどっちがきついかではなくて、お金持ちはどっちがいいか、税率20%より10%がいいに決まっている。税率が20%に上がったら困る。10%ままでいいのが消費税です。同じ税率です。でも所得税は20%になる。お金持ちにとっては消費税がいい。お金のない人にとっては、みんな一律の消費税はつらい。
不況期にはその逆です。所得が減少して、消費税や所得税も減るということです。


【金融政策】
大きくこの金融政策と財政政策について言いましたけれども、これをここでまとめます。今まで言ったことを。これは1つだけ考えていても、全体が矛盾してるということはよく起こるんですよ。本当は4本柱があるんです。1つは、教科書には触れてないけど、そこまで行きます。

まず金融政策から、ここらへんが試験のメインではある。インフレとはまず何か。正式にはインフレーションですけど、インフレでもオーケーです。これは物の量がリンゴが2つしかない場合、物の量が変わらなかったら、そこにお金だけをどんどん刷りまくって、このクラスにばらまけば、通貨供給量の増加により、インフレが起こる。今実際にこんなことをやっている。アベノミクスっていうのはとにかくお金を刷っていった。そうするとお金の量が100万円のとき、100万円しかなかった時に、これが200万円になれば、これが50万円、100万円の時には。50万と50万で、100万円。物の量と通貨の量というのは、お金は紙でしょう。お金が表してるのは世の中の富の量なんです。だから100万円しかなくて、世の中にリンゴが2つしかなかったら、2で割って50万と50万になる。100万円=リンゴ2つです。

そしたらお金を刷っただけで、100万を200万に倍に刷っただけで、リンゴが4つに倍に増えるのか。そんなことはないでしょう。リンゴの量は変わらないわけですよ。すると、リンゴの値段が50万から100万に倍に上がるだけなんです。実体は何も変わってない。一種のトリックです。
ということは、インフレーションとはお金から見るとどういうことか。もともとは100万円でリンゴ2つ買えた。100万円がリンゴ2つの価値があった。しかしお金を2倍印刷してお金の量を200万円にしても、リンゴ2つは変わらないでしょ。リンゴ2つの量は変わらない。200万円=リンゴ2つです。ということはリンゴの値段が高くなって、逆にお金の価値が安くなったんです。

逆に言うと、リンゴの値段が50万円から100万円に増えたでしょう。リンゴの価値が倍に高くなった。リンゴの価値が倍に高くなったということは、お金の価値は逆に半分になったということです。つまりインフレとは通貨量が増大すること、そして物価が上昇することです。ここらへんは、いつも言うように、文系はけっこう頭が混乱して文系は苦手です。理系のほうが理解する。難しい数式は要らないけれども算数は要る。全体を見る目が要る。特に数字が要る。だからこの場合には、これ以上リンゴの値段が上がらないように、お金の量を減少させる。これが対策です。

では逆に、最近20~30年のように、物の値段が下がっている。これはデフレといいます。それは通貨供給量が減少したからです。さっきとベクトルが逆ですね。そうすると、100万円のリンゴが50万円になるということです。それは物価が下落したということなんです。物価が下がったということは、つまりリンゴの値段が下がったということは、逆にお金の価値が上がったということなんです。100万円で1つしかリンゴが買えなかったのが、100万円で2つのリンゴが買えるようになるということなんです。だから100万円の価値はリンゴ1つから2つに倍増したんです。つまり通貨価値が上昇したということです。

だから、この対策は、物価がこれ以上下落しないようにするためにはお金の量を増やす。これが対策になるということです。アベノミクスというのは、今デフレの中で、これをやろうとしたんです。しかしみんな銀行からお金を借りなかった。銀行から借りてもお金の量は変わらないじゃないか。そうじゃないでしょう。これは試験に出るよ。銀行から借りるだけでお金の量は増えるでしょう。教科書に書いてある。これを何と言うか。これは試験に出します。これは何というか。信用創造と言った。お金は銀行から借りるだけで、お金の量は増えるんです。1万円が増えた。1万円だけがお金ではない。何を言っているか、分からないでしょう。それは支払い準備率の%で、増えるんです。日本はそれを増やそうとしたけれども、誰もお金を借りなかったんです。だから早く貸さないか、貸さないほうが悪いと言って、マイナス金利にした。それでも増えなかった。そういう失敗気味の政策をやってますけれども、ここで書いていることがセオリーです。


【貿易効果】
もう1つ、教科書に書いてないことをいうと、お金の量に関係するのは、貿易が関係するんです。為替は今1ドル150円ぐらいですが、これはどんなにでも上がる。私が知っているここ10年で、下は70円から、上は160円まで。だいたい110円だったのが、いくらでも上下します。なぜそんなに上下するかということも含めて、これは次の国際経済をしないといけないんですけども、ぼちぼちこのことも説明していたほうがいい。
輸入するとどうなるか。実は日本の円というのは、世界にはあまり通用しないと思ってください。個々の国とは通用するじゃないかとか、個別にはあるけれども、日本円では誰も物を売ってくれないんですよ。すぐ、円でいくらじゃなくて、ドルでいくらかという。ドルで売る。100ドルで売るという。日本の円は関係ない。だから日本は、例えばアメリカから100万円のパソコンを輸入しようとした時には、まず円を売ってドルを買う。そのドルでアメリカのパソコンを買うんです。

今から先はどうなるか分からないけど、去年も戦争、今年も戦争で、ここらへんと絡んでるのは、先はよく分からないけれども、少なくとも戦後80年間、世界で最高に強かった通貨はアメリカのドルなんです。この通貨を基準に世界の貿易取引をしてきた。このドル基軸通貨という。ドルが基軸通貨です。だから貿易での物の売り買いは、ほとんどドル表示している。これをドル建てという。


これが少なくとも今までの常識だったんです。ではドルを買ったらいいじゃないかということは、為替に関係するでしょう。円を売ってドルを買えば、どうなるか。需要と供給の関係で値段というのはこのグラフもやった。これは当たる。すべてじゃないよ。半分ぐらいは当たる。需要と供給の関係で、この均衡価格というけど、この均衡価格が上がったり下がったりする。ドルと円の関係も、そうなる。

そうすると、円を売ると、売ったら安くなるんです。ドルを買うと、ドルが高くなるでしょう。これはドル高になる。輸入ばかりしているとドル高になる。そこから次々に連鎖反応が起こっていく。

日本も輸出大国です。日本車は強いですよ。輸出するときには、相手はドルで払う。日本は円でほしい。いやドルだドルだ。100ドル、日本車を売ったら、その100ドルをもって、セブンイレブンで、おばちゃん、コカ・コーラちょうだいと言えば、たたかれる。日本ではドルを使えない。必ず円に換えないといけない。そうすると逆の作用が起こる。ドルを売って、円を買う。こうやって円買いが起こるんです。円買いが起こると、円が今度は高くなる。ドルが安くなる。これを円高ドル安という。
この言い方は、日本のメイン交換通貨は円とドルだから、円高ドル高はあまりません。円が高くなったらドルは逆に安くなる。ドルが高くなったら円は安くなる。そういう十円玉の裏表の関係です。

そうやって輸入をし続けて、外国に日本の円を払えば、このクラスがみんな輸入したとしたら、他のクラスから何か買かったとしたら、君たちのお金は減るでしょう。君たちのこの2年5組のお金は減る。通貨量は減少するんです。お金が減少すると、前のところで言ったように、通貨不足によるデフレ現象、物の値段が上がっていくということが起こる。

では次は、その逆です。輸出すればどうかというと、君たちが隣のクラスに物を輸出したら、君たちはお金をもらって、このクラス全体のお金の量は増えるでしょう。増加する。実体は変わらないのに、お金ばかりが増えたら、モノの値段は上がる。インフレが起こる。こういう循環が起こる。


【まとめ】
次です。このような連鎖反応を大きく4つにまとめると、財政支出、この2つが財政政策です。次が金融政策です。ちょっと先走りして貿易まで言いました。本当は財政支出と税が、財政政策部分です。次が金融政策部分です。この2本柱です。
これで日本の景気調整をやればそれでうまくいく。ホントはうまくいってないですけどね。ここ20~30年は。結果的にはうまくいってない。給料は下がっていく一方で。教科書にもそう書いてある。日本の経済成長率は年率1%であって、先進国中最低です。ここ20~30年間。教科書にそう書いてある。その通りです。うまくいってない。


では何が原因なのかということか、誰も説明しないです。これを説明するのは君たちの仕事ですよ。申し訳ないけど。こうやって組み合わせてポリシーミックスという。要は、柱の狭いジャンルを、1本1本見ていくと問題ないですね。正しいことをやっているように見えるけれども、この4つのどこかが矛盾していくと、結果がうまくいかない。この4つを同時にできる人間というのは、日本は縦割り行政で、ここは金融庁がやるけど、こっちは経済産業省やってる。こっちは財務省がやってるとか、そうやってバラバラにやりだすと、結局全体としては間違っている。そういう全体として間違ったら、誰が間違ってると言うか、それは内閣総理大臣しかいない。そこに政治の役割があるんですけど、しかしその内閣総理大臣はパーでしょ。よく分からないけど。

【財政】 財政支出で、景気が悪い時には、君たちはお金がないから、政府はお金を使う。財政を拡大するという。こういう言い方をするんです。一方が分かれば、あとはその反対です。景気がいい時にはこのクラスは、いっぱいお金を持ってるから財政を縮小する。お金を使わない。

【税金】 そして税金は、景気が悪い時には君たちはお金を持たないから、お金持たない人間から、お金をとるのは悪徳業者以外はそんなことはきない、普通は。お前生活困っているだろうと思ったら、穏便の情というか、税金を下げてやろうかというのが普通ですけどね。それで減税する。景気が良くて、君たちがお金を持っていたら増税です。

増税をしないで、君たちが、どんどんお金というのは人間の欲望で、昔ターザンが、人間は金と女と何とかに目がくらむと言ったんだけど。ターザンという映画があったんです。目をくらんでだんだんバカになる人間が増えていく。日本のバブル経済期の1980年代がまさにそうだった。だからあんまりお金をジャラジャラ持っていたら、税金で取る。

【金融】 景気が悪い時にはお金が足らない。君たちはお金がなくて貧乏になる。だから金融を緩ゆるめてお金を増やすんです。緩めるためには日本銀行何をすることだけを、上げるんですか、下げるですか。タダでは、誰もお金はくれない。お金というのは。足らなかったら借りる。借りたものは必ず返さないといけない。それでも、明日のメシがなかったら、お金を借りる。それが10%で借りるのか、1%で借りるのかは、負担が全然違う。そこなんです。緩和は金利の引き下げです。これは前に説明しました、ここらへんは1つ1つはそんなに難しくないけど、4つを同時にすることはものすごく難しい。普通の人間ではできない。大学を出た人間でも。
それで好況期は、その反対です。君たちはお金を持っているから、金融を引き締めて、金利を上げたら、君たちはお金を借りられないです。お金は返さないといけないから。金利10%で100万を借りる。これは返済が大変です。

【貿易】 そして景気が悪い時にはお金がないから、貿易では外国に売れ売れと、外に売ってお金を儲けて、この2年5組を豊かにしましょうとする。これが輸出促進です。

逆に景気が良くて、君たちがいっぱいお金を持っているときには、これ以上売らなくてもいいとなる。逆に余ったお金で何かを買おうかとなる。これが輸入促進です。こういうのが4本柱、いま言っているのは、基本はここです。これとこれです。財政政策と金融政策、もう一つおまけに貿易対策、そこまでいいました。この4本柱は分かっていないといけないです。



【国家予算】
【一般会計】
次に行きます。熱弁しているつもりですが、なかなか進まない。もう少しサラッといきます。国家予算です。
国がお金をどう使うか。税金をとること、これを独特の言い方をしても教科書用語で歳入といいます。国民からとった税金は、国民に返さないといけない、これは支出になる。これを歳出という言い方をします。これは理屈ではなくて覚えてください。どういう使い方をするか、というのを予算といいます。学校にも予算があります、生徒会だってありますよ。その大規模なものだと思ってください。それに2つあるんですよ。一般的にテレビ新聞で見るのは、一般会計といいます。これが約100兆円ですね。概算で覚えてください。2年前にコロナが起こって、110何兆円になった。一気に10何兆円。新聞にも載っていた。そのうちの9割方は使途不明金、何に使ったか分からない。それで今は済んでる。

それともう一つ、我々がネットで掘れば分かるけれども、なかなか目に触れないのが特別会計です。普通メインはこっちですけれども。不思議なのは特別会計は400兆円です。一般会計よりも4倍もこっちが大きい。これは分からない。公開はしているけど、なぜ分かりにくいかというと、予算がいろいろある。予算が13種類あるんです。


簡単な方から行くと、一般会計は、あの教育予算とか道とか橋とかダムとか、社会保障とか、そういうもんですよ。この特徴は単年度会計という。単年度というのは、1年間でこれだけ使うという事をしていたら、次の年に余らしたら、来年もらえなくなる。これは差し引きゼロ、この分を絶対に使ってしまわないといけない。本当はこれだけで良かったけど、これを来年度にまわすとかダメです。使い切るんです。だから年度末の2月、3月になったらよく見るのが、道路工事が急に増える。余ったといって、道路工事をしようとか。そういうことが起こる。


【特別会計】
それに対して特別会計というのは、繰り越し可なんです。次の年に持ち越し可です。どういうものがあるかというと、一番国民が関係あるは、国民健康保険、今インフルエンザが流行っているけど、ウチのばあさんも病院に行ったけれども、風邪で薬もらうと支払いは3000円ぐらいでしょう。しかし病院の収入は、我々が3000円払ったら、1万円でしょう。3割負担だから。そんなことがなんてできるかというと、君たちのお父さんお母さんたちが毎月の国民健康保険料を払ってるから、1億2000万人が払っている。それを国がプールしている。これは膨大な、膨大な金額になります。これを運営しているのが特別会計の1つですね。

その他に年金です。60歳とか65歳、もっと上がるかもしれないけど、働けなくなったら年金もらいますね。高齢になったら。何でもらえるか、働きだして、20代から30年、40年とずっと掛けてるから。払ってきたからです。払ってなかったら、もらえないです。これを国民年金とか厚生年金とか、それをプールしているのも国です。


余ったお金というのは寝かしていたら利子を生まないから、いろいろ投資してるんです。安全安全と言いながら、損失も結構出しているんですけれども、こういうものがいろいろあって、あと大きいのが、例えば1ドルが70円ぐらいの時には、ドル安でしょう、どるがやすくなったから、これを上げないといけないと言って、政府が1日で5兆円ぐらい介入する。5兆円も。年間収入が100兆円の国が、1日で5兆円の介入をやる。これで80円ぐらいまで上げる。こんなお金がどこにあるかと、これは外為特会といって、外国為替特別会計という長い名前です。でもこの中身が分からないですね。


今から21年前の2002年、ある国会議員が、オレは特別会計を質問してやるといって、すると暴漢に襲われて亡くなった。石井紘基というけど。これも有名な話で、ここらへんはなかなか言いづらいところがあるからこれ以上言わないけど、それくらい特別会計はデカい。

一般会計、これだけではないということは知っておいてください。我々の国の予算は、この一般会計で新聞に載るお金だけではない、ということは知っておいていいことです。こういう2つがある。良く報道されるのは一般会計のことで、もう一つの特別会計の実態は分からないのです。


【財政投融資計画】
その他に、郵便貯金があった。これは過去形で「あった」というべきでしょう。2005年まで郵便局は政府機関であった。世界最大の預金量を誇っていた。政府機関だからこの預金は政府が使えたんです。これをなくして民営化したのが竹中平蔵と小泉純一郎です。これは選挙まで行った。それで国民の了解を得た言ってやったけど、郵便局は結局、民営化されたんですよ。今使えなくなった。2005年というと日本の景気がものすごく悪いころです。1990年からバブル崩壊して。それまで使っていたものを、社会資本としてそれまでは使っていた。お金がない政府にとっては非常によかったんだけれど、選挙したらみんな賛成だとしたんです。これも私はおかしいと私は思ったんだけれど、まあそれはいいです。

それで今は、この名前が財政投融資という。財政投融資。これは郵便貯金からではなくて、債権つまり借金です。国はますます借金が増えてる。借金によって財政にお金を使っている、ということになっている。郵便貯金は今は使えない。今は使えないです。民営化というのは、郵便局が、地元銀行と同じように株式会社なったということだから、地元銀行は民間会社です。民間会社は自分がいいように経営していいから民間会社なんです。それを政府が、オレに1億円使わせろといわれても、イヤだと言える。政府にそういう権限なくなったんです。だから使えない。


【水平的公平】
税金の中心になるもの、税金のことですが、これも正式用語では租税という。税金は国民から公平にとる。公平とは何かというとこれに2つある。1つは、簡単なほうから行くと、水平的公平という。これが一番分かりやすい。所得が同じなら、男であろうと女であろうと、東京に住んでいようと地方に住んでいようと、同じ額の税金をとる。これは当たり前でしょう。難しいことではない。20%の税率だったら、私の収入が100万円だったら税金20万円を取る。東京にいるとか、出自がいいとか、家柄が良かったら、10万円にするとかはない。当たり前のことで、これ以上説明する必要はないでしょう。


【垂直的公平】
もう一つ、垂直的公平がある。これがさっき言ったことと関係するけど、所得が高ければ高い税率を負担する。これがさっき言ったことです。100万円の年収の人と、200万円の年収の人で比べると、年収100万円で税率10%だったら、10万円の税金です。年収200万円で税率10%だったら、20万円の税金です。それで多く負担しているじゃないか。そうじゃないです。そうじゃないよ。

200万円だったら税率20%を負担しなさいという考え方です。これは私が大金持ちだとしても1ヶ月で、いくら贅沢しても、ふつう私は月10万円の生活費だったとして、大金持ちになったとしても、おいしい飯を食って贅沢しても、12万円の生活費ぐらいで、そんなに増えない。人間が1人の生活費はそんなに増えない。そしたら、年収の増え方のほうが大きいでしょう。すると、年収200万円の人はお金が貯まる一方になる。税金は必要最低限の分、つまり必需品を差し引いた余剰金から取るという考え方からすれば、給料の高い人は当然、高い税率を払うべきだという考え方です。これが垂直的公平です。だから所得税、お父さんたちの給料の税率は、給料の金額によって違う。それが不公平だという考え方ではない。それが公平だという考え方です。


この取り方については、我々サラリーマンは自動的に取られてます。1回1回、税務署、税務署というのがある。税金を払いに行くところが、駅の北あたりにある。めったに行かなくていいのは、我々は否応なしに給料から取られているから。給料が入ってきた時には満額で入ってない。すでに差し引かれて、ウワーこんなに引かれているのか。額面20万あっても手取りは10何万ぐらいで、すでに差し引かれている。こういうのを源泉徴収という。もともとの泉から取られている。源泉徴収という。サラリーマンはこれなんです。自分で商売している人は、帳簿付けて、毎年3月に、1年でこれだけ儲けて、オレはいくら税金を納めたらいいですかと納めに行く。これを確定申告という。こういう仕事によって納付の違いがある。要らないことを言うと、日本はこの源泉徴収制度が最も徹底した国です。先進国のなかでも。我々もそれに慣れてしまった感がある。

あとは具体的な税の種類について言うと、直接税と間接税、2つの税金があります。君たちが、すでに払っているのは間接税のなかの消費税です。次の時間に言います。
終わります。






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