ひろせ明子の市議日記

無所属・無会派。
市議として日常で見たこと・感じたことを綴っています。

駅前管理・監視は止めてください!

2007年10月17日 | Weblog
わが浦安市には駅が三つあります。
その昔は「陸の孤島」と言われていたわが町ですが、最初に地下鉄東西線が入りました。そして出来たのが、「浦安駅」です。

その後町は物凄いスピードで埋め立て・開発が進み、東京駅まで20分もかからないで行けるJR京葉線が走り始めました。
そこで出来た駅が、「新浦安駅」と「舞浜駅」です。
この「舞浜駅」は、ディズニーランドがある駅です。

この二つの駅は、地下鉄東西線とは駅前の様子が全く異なります。
一言で言って「きれい」な駅です。
この「きれい」さを維持するのにはそれなりの仕掛けがありました。
その仕掛けとは、駅が出来た当時から市は警備員を雇い、管理・監視(?)してきたのです。(管理・監視時間・・・午後1時半から午後8時)

管理・監視とは・・・、
例えばチラシ一つ撒くにも、何らかの署名を集めるにも、今はやりのストリートミュージシャンとして演奏をするにも、この管理下でのみ許されていました。

昨年夏、新浦安駅で一人で署名活動をしていた青年がこの管理・監視人からこんな扱いを受けました。
「道路使用許可を取らない行為は許可できない。ここで署名活動を行なうな」と言われ、この青年は抗議の甲斐なく署名活動を断念せざるを得ませんでした。
その後青年は市側に市民の表現の自由を侵害する行為を止めるように申し入れをしました。

その後、私は独自調査をおこない、自称ストリートミュジシャンからも、この管理・監視人から不当な扱いを受けていることを聞かされました。
「楽器を演奏したいのであれば、東西線の浦安駅に行ってやれ」と言われ、新浦安駅での演奏が出来ない状況に追い込まれていたのです。
そこで、かしこい若者達は、管理・監視人のいない午後8時以降に駅に現れ、演奏活動をすることにしているとのことでした。

こんなことを調査中に、私も今年のはじめに管理・監視人から検閲まがいのことをされました。
ある夕方、舞浜駅北口(ディズニーランドのある改札口とは異なる改札口)で自分の議会報告を配っていましたら、問題の管理・監視人がやってきて、
「何を配っているのですか?」
との質問を受けました。(何を配ろうが勝手です。)
管理・監視人に答える必要はないのですが、私は丁寧にお答えしました。

「自分の議会報告です」
この管理・監視人はどうも「議会報告」の意味が分からなかったようで、再度私に質問をして来ました。
「何を配っているのですか?」
「議会報告です!」
「何を配っているのですか?」
「自分の議会報告です。私は市議をしています。その議会報告です」

ここまで説明してやっと理解したようで、
「あー、市議ですか。それなら良いです」

何故議会報告は良いのか、未だに分かりません。
議会報告でなければ、青年達がされたように、「東西線の浦安駅に行け」と私も言われたのでしょうね・・・。

憲法でも保障された表現の自由を明らかに侵害している一連の行為です。

私はその後、委員会や本会議でも取り上げ、即刻このような行為はしないように訴えました。
しかし、その後の調査でも、以前のような直接静止行為こそは行なっていませんが、依然目視により得た情報を日報(警備報告書)に記載されていることが分かりました。

そこで昨年署名活動を禁止された青年が昨年に引き続き再度市側に以下の申し入れを行なうこととなりました。
今回の問題は、9月末に毎日新聞全国版に大きく取り上げられたこともあり、広く国民の間に知れ渡り、全国各地からエールが寄せられ、浦安市民をはじめ、遠くは沖縄からも賛同してくださる方が出て、合計67名の方々の賛同者で以下の申入書を提出しました。


以下は本日提出した申入書全文です。

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2007年10月17日
浦安市長 松崎秀樹 様
浦安市道路管理課長 杉山成彦 様

駅前での街頭活動監視の中止を求める申入書

本市の行政において、新浦安・舞浜駅前に市の委託により配置されている警備員が、駅前でのあらゆる街頭活動に関して、実施団体・会社名・選挙運動の際の候補者名、活動の態様(署名、チラシ配布、ノボリ、演説、募金等々)、参加人数、実施時間等を「警備報告書」に詳細に記入して市に報告、市の公文書として保管されている事実が明らかとなり、昨年来、市議会で繰り返し問題とされてきたところですが、最近になり『毎日新聞』(本年9月21日付)、『東京新聞』(同9月22日付)がこの問題を報道。さらに当該紙面がテレビ番組で紹介されたとも聞いており、全県・全国にその事実が知れ渡るに至りました。
 市行政が市民の動向を監視し、これを文書化し蓄積するなどという行為は、日本国憲法により保障された集会・結社・言論・表現の自由、プライバシー権を踏みにじる重大な人権侵害であると同時に、さまざまな意見発表をしたいと考える市民への「萎縮効果」をもたらすものに他なりません。これまでの市議会質疑や、『毎日』記事内における憲法学者の水島朝穂教授によるコメントでも、同様のことが指摘されております。
 しかるに、市議会答弁や報道取材への回答に見られる市側の認識は、極めて粗雑かつ乱暴なものと言わざるを得ません。「公共の福祉」を正当性の根拠にしているようですが、それは市民どうしの権利衝突を調整するためにのみ機能する原理というのが憲法学上の常識であり、「公共の福祉」で行政の行為を何でも正当化しようとする姿勢は断じて許されるものではなく、「今後も情報収集を続ける考え」(『東京』)ならば、まさしく言語道断です。
 陸上自衛隊の「情報保全隊」が反戦平和運動をはじめとする市民活動の詳細を記録した文書の存在を、本年6月に日本共産党の志位和夫委員長が記者会見で公表。「違憲・不当な市民監視」として大きな問題となりました。本市の行政による街頭活動のチェック行為も、同文書問題と同根・同質のものとして、厳しく批判されなくてはなりません。
 「わが街・浦安」において、市民の税金から「駅前管理費」という形で多額の支出をし、それが市民への人権侵害行為に使われていることに対し何としても是正を求める立場から、下記の点について質問及び申し入れを行うものです。11月16日を目途として可能な限り早急に、各項目ごとに誠実に回答し、申入れ者宛てに文書にて送付をお願いします。

      記

①街頭活動の情報を収集し、「警備報告書」に内容の詳細を記入するのは、憲法で保障された市民の自由・人権を著しく侵害する監視行為であることを認め、直ちに中止すること。

②「報告書」に見られるような、街頭活動を「異常な行為」とする認識を改めるとともに、街頭活動に対して抑制的なこれまでの施策のあり方を転換すること。

③この事例において、市側の言うところの「公共の福祉」とは一体何なのか。また、詳細記入させることがなぜ「公共の福祉」につながると考えているのか、明らかにされたい。

④その他、この事例に関して、経緯や責任の所在など全容を詳細に解明し、「広報うらやす」や市のホームページ、マスコミ発表などを通して市民に報告、謝罪すること。

⑤市行政全般において、市民の自由や人権を不当に侵害することのないよう、市長以下全職員および委託業者、指定管理者等に至るまで、徹底的に認識を深めること。
以 上
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