Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

リルケ『マルテの手記』

2006-01-04 19:15:20 | 死・自死
リルケ(ドイツ人、詩人)
『マルテの手記』(1910)

昔はこうではなかった。
昔の人は知っていた。
ちょうど果実が果心を持つように、人は己のなかに死を持っていた。
子供たちは小さな死を、大人たちは大きな死を持っていた。
自分の死というものをみんな持っていた。
そして、死を持っているというそのことが、
彼らに独特の威厳と静かな誇りとを与えていた。
そういう状況はもうなくなった。


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