Death & Live

いわゆる日記とは違うようで。死に様や心の疲労について、つれづれなるままに書き綴るだけ。

映画 『大いなる陰謀』

2008-04-27 19:34:11 | 映画 「お段」
『大いなる陰謀』  2007年
原題 : LIONS FOR LAMBS
監督 : Robert Redford

今回は邦題がちょっと。
字幕は戸田氏でしたが、
政治モノではいつも意訳に突っ走ってしまうところ、
今回はそんなでもなかったかな、と。
というか、こういう作品で戸田氏を使う、
配給会社ってどうなの?ってのもあり。
もっと言っちゃえば、字幕はもういいんじゃないか、と。
ハリウッドスター来日時の
観光ガイドとして人気らしいので、
そっちでいいよ。
字幕はもっと上手い人たくさんいるんだし。
引退して下さいって言いすぎかもしれないけど、
本音です。

で、映画ですが、
やっぱりロバート・レッドフォードは素晴らしい。
どのパーツの出演者もほとんどシチュエーションが
変わらないまま、交わりも無いまま。
それでいて、ダラダラするどころか、
緊迫感はしっかりあって、
じゃあ、この映画のメッセージは何かと言えば、
そんなことはどうでも良いことで、
この映画の内容のように、
実際に政治も戦争も混沌としていて、
前進も後退もできずに、泥沼にいて、
だからこそ、トム・クルーズみたいなのが、
恐ろしい机上の空論を実行してしまったりする。
そうやって自国の国民である兵士を殺し、
自分たちで勝手に作り上げた敵を殺し、
そのことに罪悪感や嫌悪感やらを感じる市民がいて、
そんな広い視野を持つ、それら全てを肌で感じる、
そういう政治家はいないんだってことが、
ロバート・レッドフォードは解っている。
ハリウッドという輝かしい世界の中で、
中庭だけを眺めていることもできた彼は、
そんなところに納まっておらず、
サンダンス映画祭以降、
ただの映画人として以上のメッセージを、
それでも媒体はあくまでも映画を使って投げかけている、
そこが素晴らしいんだよね。

ちょっと映画のレビューではなくなってしまったけど、
まぁ、いいやね。

おっとぉ~、メリル・ストリープも良かったですよ。
彼女と並ぶとトム・クルーズもヒヨッ子に見えますね。