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「君が代」不起立処分大阪府・市人事委員会不服申立ならびに裁判提訴当該15名によるブログです。

茶番でしかない教委の教科書採択

2014-07-28 06:28:38 | レイバーネット

根津公子の都教委傍聴記(2014/7/24) 

茶番でしかない、教育委員による教科書採択

 レイバーネットhpより転載

 この日の公開議題は、①来年度の都立特別支援学校の小学部及び中学部教科書の採択について ②来年度の都立中学校及び中等学校(前期課程)用教科書の採択についてのみ。他は校長の任命や懲戒処分等、非公開議題であった。

 ①②では、文科省検定済み教科書を使用する都立特別支援学校(小学部・中学部)用、都立中学校・中等学校(前期中学校課程)用2015年度使用の教科書採択が行われた。すでに都教委ホームページに採択の結果が掲載されている。義務教育段階の学校の教科書は、教科用図書の無償措置に関する法律によって、4年間同一教科書を使用することが定められている。中学校課程は2015年度が4年目となるため、今年度と同じ教科書を使用することが確認された。小学校課程は今年で4年を経過するので、この定例会で新たに採択された。

 指導部長から採択の流れの説明と議案提案がなされた。採択方法は、「『文科省検定済み教科書一覧』の中から学校種別、教科(種目)ごとに1種の教科書を教育委員が選定し、採択する」と定めている。委員長は「事務局があらかじめ採択すべき教科書の候補を1種又は数種に限定する、いわゆる絞り込みを行ってはいけないとされている」と説明を加えた。高校日本史教科書選定の際、都教委が「文部省検定済み教科書一覧」に掲載された実教出版社版を事前に除外し、選定させなかったのは、「絞り込み」とどう違うのか、その説明を抜きにこれを言えてしまう厚顔無恥さ。私は思わず、委員長の顔を見上げてしまった。

 提案を終え、選定記入用紙が各教育委員に配られ、選定、回収、集計、結果発表された。高校や中学校用の採択では、「都教委の考え」と異なる教科書は選定・採択できないように都教委は介入するが、小学校用では、その必要がない。法律に則って粛々と採択したという印象を与えるかのよう。茶番でしかない。各教育委員からは一言の発言もなかった。意見を擦り合わせることによって考えは深化するのに、それはしないのだ。私は八王子市教委の教科書採択を何度か傍聴したことがあるが、そこでは、きちんと論議がされていた。一人も発言せずに選定・採決となるようなことはなかった。

 前回7月10日の定例会において、都教科用図書選定審議会が「適正と答申した「教科書調査研究資料」が配布されていた。前回の定例会は傍聴できなかったために、その資料を傍聴された人から譲っていただいた。 それを見ると、都教委のこだわりがよくわかる。高校の教科書選定・採択の時と同じだ。

 国語の教科書については「神話や伝承を知り、日本文化や伝統に関心を持たせる資料」であるか否か、と並列して、「北朝鮮による拉致問題の扱い」があるか否かを表示する。結果は「なし」とされているが、これを調査し表示することは、普通の感覚ではしないであろうに、資料作成にかかわった人の誰一人、異議を述べなかったということなのか。

 社会科では、「我が国の位置と領土をめぐる問題の扱い」「国旗・国歌の扱い」「神話や伝承を知り、日本文化や伝統に関心を持たせる資料」「北朝鮮による拉致問題の扱い」「防災や、自然災害時における関係機関の役割等の扱い」「一次エネルギー及び再生可能エネルギーの扱い」「オリンピック、パラリンピックの扱い」があるか否かを表示する。東京書籍の地図帳については、「大きな地図と写真で都心の様子を表してあり、2020年オリンピック・パラリンピックの主な会場予定地を確認することができる」と紹介する。こうした資料を参考にし、「都教委の考え」と異なるものは排除する方針の下、教育委員によって教科書採択がされるのは、迷惑な話だ。オリンピック・パラリンピックの主な会場予定地を確認したら、差し迫った課題である貧困や原発汚染が解決に向かうとでもいうのだろうか。

 安倍政権は小学校教科書検定に際し、日本政府の立場を教育現場で徹底させるように迫った。それを受け、どの教科書会社も小学校学習指導要領には書かれていない「領土問題」を入れるなど、国定教科書化に向かっている。敵愾心をあおり、戦争要員として子どもたちを戦場に送り込む教育に、教科書会社も加担していることの問題が大きい。

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「君が代」条例は憲法違反!傍聴と報告集会参加のお願い

2014-07-28 05:36:01 | 「君が代」裁判

明後日(7/30)に近づいてまいりました。傍聴支援、また、法廷に間に合わない方は、報告集会への参加をよろしくお願いします。

大阪「君が代」条例は憲法違反! 
辻谷不起立減給処分取消訴訟第3回法廷の案内

7月30日(水)

◆第3回口頭弁論:16:30大阪地裁809号法廷

◆報告集会:17:00~18:30大阪弁護士会館1002室

アクセス…大阪地裁は下記大阪弁護士会館の西隣です。 


 弁護士会館

■大阪弁護士会館 
 〒530-0047 大阪市北区西天満1-12-5 
  【TEL】06-6364-0251(案内テープ)
【交通手段】
・京阪中之島線「なにわ橋駅」下車 出口1から徒歩約5分
・地下鉄・京阪本線「淀屋橋駅」下車 1号出口から徒歩約10分
・地下鉄・京阪本線「北浜駅」下車 26号階段から徒歩約7分
・JR東西線「北新地駅」下車 徒歩約15分
 「君が代」強制条例は、その目的を「教職員による国歌斉唱についてそれを定めることにより、府民、とりわけ次代を担う子どもが伝統と文化を尊重し、それらを育んできた我が国と郷土を愛する意識の高揚に資する」lことと規定しています。

つまり、教員へ有無を言わさず「君が代」起立斉唱の絶対服従を強いることの狙いは子どもたちへ「愛国心」を注入することにあります。

「君が代」が、小学校・中学校・高校におけるハレの日である入学式や卒業式である種の緊張感のなか、斉唱されることになれば、それは思いのほか新たな国民作りへのマインドコントロールに役立つに相違ありません。たかがウタされどウタ!条例は、あまりにもあからさまな教育への介入です。これをこのままにしておくわけにはいきません。 

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井前処分撤回署名にご協力を!

2014-07-28 05:24:02 | 大阪ネット
こんにちは、「日の丸・君が代」強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワークからお願いと案内です。

[1]府立学校教職員の井前さんが職務命令も出ていないのに「職務命令に違反して不起立した」からと府教委が出した戒告処分の撤回を求めるオンライン署名への協力のお願いです。

一昨年に卒業式、入学式での「君が代」起立・斉唱が教育長からの通達で強制されるようになってから、すでに50人以上の教職員が戒告や減給の処分を受け、さらに再任用を希望する人には再任用拒否のひどい処分がされています。昨年9月には、中原教育長は歌っているかどうか口元をチェックしろという異常な通達を出すまでにいたりました。

しかし、あまりの異常さに自分でも持たないと思ったのでしょう、4月冒頭の校長会で「不起立の教職員が減ったので、職務命令を出すかどうかは校長の判断、マネージメントで」と事実上通達を撤回する指示を出しました。この指示に従って、職務命令を出さなかった学校がいくつも出てきました。井前さんの学校でも校長は通達を配らず、職務命令も出しませんでした。ところが、府教委は「職務命令に反して不起立だった」と戒告処分をしてきました。また、本人に弁明の機会を与えるための「事情聴取」に際して、府教委は「事情聴取に出頭しろ」という異例の職務命令を発し、井前さんが弁護士の立ち会いを求めると、2回目の職務命令違反であると決めつけ、さらに再度の「事情聴取出頭命令」をだし、これに応じなければ3回目の職務命令違反であると恫喝してきました。およそ弁護士(中原教育長)が責任者を務める組織とは思えない人権蹂躙です。現在の職員基本条例では同じ職務命令に3回違反、あるいは違う職務命令でも5回違反で免職にされます。

大阪府教育委員会の横暴に反対の声を集め、井前さんの処分を撤回させるために署名運動が行われています。

http://www7b.biglobe.ne.jp/~hotline-osaka/
サイトから署名用紙もダウンロードできますので、周りで集められる方は是非ご協力ください。

私たちも井前さんへのでっち上げ戒告処分の撤回を要求する緊急署名のオンライン署名サイトを立ち上げました。署名を周りで集めるのは難しいが自分だけでも署名したいという方や、メールなどで署名のことを知らせることができる方がおられましたら、以下のサイトで署名運動にご協力ください。なお、知人、友人、あるいは教え子に知らせるなどしていただけると大変ありがたいです。府教委に怒りの声を届けるためにがんばりましょう。

緊急オンライン署名URL 
https://ssl.form-mailer.jp/fms/abd91b67312154


[2]もう一つは、「これで処分! 私は許さない8・1集会」の案内です。是非お集まりください。

日時 8月1日(金) 開会18:30

場所 エル大阪南館5階ホール

内容 シンポジウム「井前さんが語る、怒!」

  橋下・維新と闘う当事者からの報告と今後の闘いの提起

※ 資料代500円

主催 「日の丸・君が代」強制反対・不起立処分を撤回させる大阪ネットワーク

協賛 許すな!『日の丸・君が代』強制、止めよう!安倍教育破壊全国ネットワーク
(仮称・準備会)
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