武蔵國日記(むさしのくににっき)

土佐日記にあやかって、「女もすなる日記といふものを、中年男もしてみむとてするなり」

外圧と原爆

2007-08-20 06:06:49 | 随筆
今から書かせて頂くこと、被爆者の方々を冒涜するつもりはありません。
また、以下の投書に賛同するものでもありません。
http://www.mainichi-msn.co.jp/eye/kishanome/news/20070816ddm004070033000c.html
しかし、久間氏の発言に感情的に反応した人達に一言が言いたくて。

日本は「外圧」に弱い国と言われています。
古くは江戸幕府の開国から
近くは繊維関税、オレンジ関税、自動車関税、
身近なところでは大型自動二輪免許の教習所取得、バイク二人乗りの高速道路通行、
そして金融ビッグバン等々。
日本の政策が大きく動く時
そのきっかけとなっているのは「外国からの圧力」であることが多いです。

官民一体となって利権を守ろうとする力が強く
また古くからの因習を科学的に整理するような
ドラスチックな改革は内部からは出来ない国だと思います。

翻って、第二次世界大戦の終わり頃
恐らく軍部のかなりの人間は「この戦争は負ける。」と薄々感じていたのだと思います。
しかし、誰もそれを言い出せない。
それを口にすることは、自らのidentityを否定することになるから。怖いから。
だから「本土決戦」「一億玉砕」と勇ましい言葉を並べて戦争継続を言い立てた。

戦争を止める決断が出来なかった。

それに対する「外圧」こそが原爆だったのではないか?

久間氏の発言の真意は私には分かりません。
しかし、日本人が自らの判断であの時期には戦争終結を決断出来なかったことは明白。
原爆が投下されたことで沢山の命が失われたのは悲しい事実。

戦争の終結を自らの判断で行なえなかった、
時の指導者の不甲斐なさを厳しく反省すべきだと思うし、
あれが有ったから、もしかしたら失われたかもしれない命が救われた。と考えないと
亡くなった方達に申し訳が立たない。


コメントを投稿