武蔵國日記(むさしのくににっき)

土佐日記にあやかって、「女もすなる日記といふものを、中年男もしてみむとてするなり」

1+1=1

2014-02-12 11:31:38 | サラリーマン
男女雇用機会均等法が大幅改定施行されて、今年で28年。
”同じ仕事をしていて給与に男女間の差があるのはおかしい”
”成果に応じて給与が支払われるべきで、性差によって給与体系に差があるのはおかしい”との
議論が高まり、上記の法が改定成立した。

1987年当初は、夫婦で働くと給与が倍になり生活が豊かになり、
あるいはシングルの家庭でも、十分な給与が得られる喜びに浸れたのだろう。

しかし、その時のある番組でコメンテータとして出演した学者さんが、
「この法は、両刃の剣です。」と言っていたのが思い出される。
曰く、「これは将来、夫婦がともに働かないと普通の生活を維持出来る収入が得られなくなる危険性を孕んでいます。
1+1で2の収入が得られる訳でなく、1+1でやっと1の家庭が維持出来ると云うことです。」
まさしく今、その状態が現出し一人の給料で生計の維持が困難な限界家庭が少なくない。
今更、昔の給与体系に戻すことなど出来はしない。
となると、自分の中の常識をひっくり返すしかないだろう。

落語に、「一人扶持では食えないが、二人扶持では食えるので所帯を持て。」と
大家が縁談を持って来る場面がある。
結婚を安易に考えることを奨励する訳ではないが、
”こんな収入じゃ、結婚なんて出来ない。”と消極的になるより、
二人扶持でやれば、むしろ道が拓けるのではないだろうか。


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