6月9日に由布院の「玉の湯」に1泊させて頂いた。
その後すぐにこの宿の会長の溝口薫平さんからお礼のお手紙を頂いた。
あんな有名旅館なのに田舎住まいのただのオバサンにこういう丁寧なことを
して下さるのかと感激し、私もお礼の手紙を差し上げた。
しばらくして今度は「由布院ものがたり」という本を送ってきて下さった。
丁度その頃私は宮尾登美子さんの「朱夏」「櫂」「春燈」に熱中していて
せっかくの「由布院ものがたり」を読むのを後回しにしてしまった。
「由布院ものがたり」は「玉の湯」の溝口薫平さん、「亀の井別荘」の
中谷健太郎さん、「夢想園」の志手康二さんなどが結束して知恵を出し合い
次々に押し寄せる難題と闘い由布院ブランドと呼ばれる今の由布院を
作り上げた歴史が克明に記されていた。
宮尾登美子作品に負けず劣らずのとても中身の濃い本で、「面白い」「面白い」
と独り言を言いながら一気に読み上げた。
当時西日本新聞記者の野口智弘さんという方が1年1ヶ月毎週溝口さんの元を訪れ取材し
西日本新聞に連載した記事を、1冊の本として中央文庫がまとめ出版したものだ。
今の由布院を作り上げるのには、こういうご苦労の数々があったのかと感じ入り
頭が下がる思いがした。
感想を言ったり書いたりするのが苦手でうまく書けないが私の由布院を見る目が
変わった事は確か。
先達がご苦労して作り上げた由布院ブランドを同じ県民としてもっと応援し大切
にしていきたいと思った。