ようやく新年に入ってからの旅について書こうと思います。2年越しで行きたかったお宿にようやく行けました。それは「箱根本箱」。新潟の「里山十帖」の系列のお宿が関東に2018年の夏にオープン。その話はずっと前から耳にしていたのだけど、オープン後、1年半の時を経てやっと行ってまいりました。
最寄り駅は箱根登山ケーブルカーの中強羅駅。昨年秋の台風により甚大な被害を受けた箱根登山鉄道はまだ動いていないけど、代行バスがあるからアクセスに問題はありません。こちらの宿に関して言えば、代行バスのバス停が宿のほぼ目の前なので、むしろ楽にアクセスできるんです。
私たちが出かけたのは、東京も雪予報の1日でした。箱根はもちろん到着時から大雪。でもこの雪のお陰で、とても美しい景色を堪能することができました。宿のテラスは夏に大文字焼きが行われる早雲山に向かっており、その日に泊まることができれば最高の立地だと思われます。雪のお陰で大の字もくっきり!

そしてこの宿のコンセプトはその名の通り「本箱」。ロビーを始め、部屋の中や、ありとあらゆる場所に本が飾られており、宿泊客はどの本も自由に読むことができるし、部屋にも持ち帰れるし、購入することも可能という、まさに本好き人間のパラダイスなのであります。テンションが上がるのは、その蔵書数だけでなく、本棚のそこかしこに、隠れ家のような読書スペースが隠されており、自分だけのお気に入りスペースを見つけるのもまた楽しくて。

もちろん共有スペースですので、独占し続ける事はできませんが、「えっ、こんなところにも⁈」みたいなスペースがあるので、本を読みながらも、隠れんぼをしているかのように、ワクワクしてしまうのです。薪ストーブの前も心地よいスペースです。コーヒーを飲みながら読みたければ、ラウンジで、とその時々の気分で気分を変えながらも読書できます。施設内は館内着で過ごせるため、ゆるゆると過ごせるのも良いですね。温泉は大浴場で強羅温泉と大涌谷温泉が楽しめる他、全室に小さな露天風呂がついていて、入りたい時にいつでも温まる事ができます。(自動給水、温度調節されているので、半身浴しながら読書という訳にはいかないみたいですが)少し熱めのお湯が寒い冬にはピッタリでした!
食事はオープンキッチンのカウンターを皆でくるりと囲みます。(早めに予約をすれば個室も2部屋あります〕

里山十帖との違いは、靴下の備え付けは無し。タオルのお持ち帰りも無し。冷蔵庫の中はドリンクフリーだけど、ビールは無し。部屋にテレビ無し。ショートフィルムを上映しているシアターあり。子供はOK。少人数が基本なので2部屋以上の予約は原則受けない。やはり本を読むための宿なので、一人で来る人も多く、パブリックスペースでの盛り上がりトークは多分NG. 滞在中、自由行動を楽しんでいて支障の出ない、気のおけない家族や友人と来る、ご褒美旅としてオススメだと思います。活字に飢えたら、また行きたいなぁ(Blue Storm)