薫 風 ~KUNPOO~

初夏に薫る爽やかな風に思いをよせ、YukirinとKaorinが日々の出来事などを綴るページです。

高嶋ちさこ ハートフル・コンサート

2006-10-25 | 音  楽
■ 高嶋ちさ子のバイオリン・コンサートに行って来ました。会場は松本市民芸術館。例によって前から2列めの席をGET!今回は託児サービスがあるというので、babyを連れての鑑賞です。

■ でも市民芸術館には専用の駐車場がないというのが最初の関門。近所のカタクラモールに停めてしまうという荒業もあるけど、子供も一緒だし素直に近くの有料駐車場に入れることにしました。しかし、南源池駐車場に停めようと思ったら、なんとここは現金でなくてカードでなければ駐車場に入れないのですね。先行車がそのまま道路にバックしてくるので、“一体何やってんだ!?”と思っていたら、普通なら駐車券を受け取る機械のところに“事前に市民芸術館で購入したカードを挿入してください(大意)”などと小さな文字で書いてあるではありませんか。ただでさえ交通量の多い東町の通りへ、そのままバックで出なければならない羽目となってしまいました。

■ さて、コンサートの幕が上がって(ここは緞帳はないけれど・・・)颯爽と登場した高嶋ちさ子さんは青のドレスを身に纏っていました。でも、なんだか見た目ふっくらとしてるなぁ、と思っていたら、ナント現在妊娠7ヶ月とのこと。しかも、来年2月に出産(予定)したあと、3月からはコンサートに復帰するということでした。お大事にネ!!

■ 体調のせいもあってかコンサートはピアノとチェロを交えたアンサンブル。しかもプログラムのうち、前半と後半の2曲はピアノとチェロがソロ(メイン)の曲。そうだよなぁ、最初プログラムを見たとき“ショパンの『英雄ポロネーズ』なんて、一体どうやってバイオリンで弾くんだろ?”と思っていたけれど、しっかりピアノ・ソロでした。

■ ピアノの藤満さんは、本職が作曲家だとのことで、コンサートのときだけ伴奏をお願いしているとか。それでも『英雄ポロネーズ』なんていとも簡単に(?)弾いてしまうのだから、大したもの。でも、とくに前半部分はメロディラインの叙情的な部分などで、今ひとつしっくりとこないような気がしました。やっぱり本職のピアニストには及ばなかったか…。それでもさすがに後半になると、演奏自体もだいぶノッてきましたけどね。弾き終ったあと、“オペラ用のオーケストラ・ピット部分を舞台としたステージだったため、床が揺れて弾きにくかった”と弁解しておりましたが。とはいえ、私のお気に入りの曲を聴くことができてとても満足しました。

■ 全体的には、プログラムの曲はみなどれもどこかで耳にしたことがあるような馴染み深く親しみやすい曲ばかりだったので、とても楽しい2時間でした。しかも、バイオリンの演奏方法や曲の解説もあり、さらにはチェロ講座なんかもあったりして、盛りだくさん。そうそう、チェリストの江口さんのお父さんは、現在松本市にある鈴木鎮一記念館の館長をしているとのことでした。

■ それにしても音楽家を目指すような人たちは、みな2~3歳という幼少の頃から楽器に触れているような人たちばかりで、バイオリンにも子供向けのミニサイズの楽器があるとのことでした。何でも一番小さいものは10分の1サイズ。そして、普通のサイズまで、全部で10段階くらいサイズを変えて練習するのだという。それも、最初のうちは2~3万円だけど、レギュラーサイズになると最低でも20~30万円。芸大を目指すような人たちは高校生でもウン百万円もする楽器を手にしているのだとか。う~ん、芸術にはお金がかかりますな~。ここはひとつ、わが娘にはバイオリンの道は潔く諦めてもらうこととしよう。

■ また2~3万円で売られている廉価なバイオリンと数千万円するストラディバリウスの弾き比べのコーナーもありました。「皆さん、目を瞑って聞いてみて」と言われ、何だか「芸能人格付けランキング」に参加している気分。結果から言うと、ストラディバリウスの音色を見事聞き分けることができたのですが、なかなかどうして、大量生産によるバイオリンでもプロが鳴らすと結構いい音に聞こえます。実際、会場でも数人が間違えていました。でもやっぱり、響き方がぜんぜん違うんですよね~、とても心地よいというか。とりあえず、よかったよ~、当たって。我が家のオーディオ計画(?)も、この音を目指しますかね。

■ そんなこんなで、久しぶりに優雅な時間を過ごした夜でした。Babyもいい子にしていてくれるか心配でしたが、泣くこともなく、お兄さん、お姉さんたちと仲良く遊んでいた様子でひと安心。メンデルスゾーンのピアノ三重奏曲など、またじっくりとCDで聴いてみたい曲が増えました。