海 猿

■ 伊藤英明主演『海猿』。海上保安庁の潜水救命士を目指す訓練生たちの物語です。どことなく『愛と青春の旅立ち』に似た雰囲気の映画でしょうか。ドラマ化されてテレビでも放映されていましたね。

■ 笑いあり、涙あり、恋愛あり、挫折あり、そしてハラハラ・ドキドキのスリリングな展開あり…と見ていて飽きない展開です。映像も綺麗だし、この時間でこれだけの内容を盛り込むなんて、もう完璧!! かなり、完成度の高い作品だと思いました。

■ 水深40メートルで一人分の酸素しか残っていなかったらどうするか…。何度となく繰り返し出されていた課題が、最後に現実のものとなります。そして、その答えとは…。教官自身の過去の体験なども、映画の冒頭から伏線が張られていて、見ているものの溜飲を下げます。

■ 『救命病棟』でもそうだったけど、悩める青年役をやらせたら伊藤英明ってうまいですね。もう一人の伊藤君もいい味出してますが…。あの“鬼”教官を演じているのは誰だろう、と最後まで気になっていたのですが、そうでした。藤竜也でした。

■ 非番の日に海の中をきれいな熱帯魚と泳ぐシーンなどは、サイパンを思い出してしまいました。ラストの東京でのシーンも、なんてことはないありきたりの都会の風景なんだけど、何故だかとても懐かしい気がしてしまいます。

■ 今回は、なかなか“当たり”の日本映画でした。