幸隆の国から

歴史の跡、自然、いい湯などを訪ねて出掛けたときの記録。
また、四季折々、日々の雑感です。

カルガモ観察日記6・移住に失敗

2022-05-15 | 野鳥

昨日、公園の池から近くの用水を使って、子育ての最適な場所へと移動した。

・・・と、見ていたみんなが思ったのだが、一家は引き返して池に戻ってきた。

そのわけは、移動に使う「用水」に水が流れていないということにあるらしい。

なんと、上流で工事の予定があり、せき止めてしまっているとのことだ。

 

それを見ていた近隣の住民が動いた。

「カルガモが移動する間だけでも水を流すことは出来ないのか!」

市役所に電話するもの、市会議員に電話するもの、「カルガモを救え」との動きが沸き上がった。

土日とも重なって役所はお休みであり、現実は、そう簡単に水門を開けられるものでもないらしい。

 

その結果、今朝はまだカルガモ一家は池で過ごしていた。

一日でも多く可愛いカルガモを観ていたい人たちが、大勢集まっていた。

 

引き返してきた親は、池の岸辺で9羽のひなをすべて羽の下の隠した。

身体がまーるく膨らんだ。

 

少し時間が立つと、羽の下から出して遊ばせ始めた。

 

母親が水に入ると、あとを追ってヒナが続く。

 

この一家の行動を見ていると、いつまでも飽きることがない。

それはそれとしてヒナの将来を考えると、早く用水に水が流れ移住先に移動できるようにならないものだろうか。

そして大きな川にたどり着き、無事に大空を飛べるように育ってほしいものである。

 


「カルガモ観察日記」5・巣立ち

2022-05-14 | 野鳥

前の公園のカルガモが巣立っていった。

勝手な思い込みで、昨年と同様に早朝に巣立つものだと油断していた。

なんと、正午ごろの巣離れであり意表を突かれてしまったが、人のざわめきで気が付いてよかった。

 

誕生した池で、これからの旅立ちに緊張しているのか。

 

遊歩道を渡り、一家は近くの水路に移動する。

今年は、9羽が無事に誕生して、そろってお母さんについていく。

 

待ち構える第一の難関は、遊歩道からわきを流れる水路へのダイビング。

幸いにも今日は上流で水を止めたのか、水の流れはなかった。

お母さんがまず飛び降り、コガモたちを「降りてきなさい」と待っている。

 

一羽が飛び出すと、続いて、次々競って水路にむかって飛び出した。

まだ飛べるはずもなく、転げ落ちるようなものだ。

 

9羽すべてが水のない水路に着地出来た。

母親は、まだ上に残っている子がいないかを確認している様子である。

 

カルガモの母親が子育てするのはどこなのだろうか。

この水路はこの先で暗渠になり、その先がどこへ通じているのかは分からない。

きっと、その場所を知っていて、そこに向かうのであろう。

道草を食いながらも、コガモたちが必死に母親を追っていくその姿がなんともかわいらしい。

 

大勢の見物人が名残惜しそうに、去っていく一家を見送った。

いつも樹の上から見ているカラスも姿を見せず、私がひそかにポケットに忍ばせていたパチンコも出番がなかった。

カルガモのカップルが公園の池に来るようになってから、巣作り、抱卵、巣立ちと見てきた。

巣立ってしまったあとの池の周りは、なんとなく寂しさが漂っている。

来年もまた、子育てにやってきてほしい。

 


香る「エゴノキ」の花

2022-05-12 | 花木

近くの公園に花の香りが漂っているが、その源は「エゴノキ」の花らしい。

この小さな公園は元は雑木林だったので、ケヤキ、松、くぬぎ、辛夷など、ほとんど自然の樹木なのだ。

その中に、10本ほどある「エゴノキ」が満開になっている。

 

「エゴノキ」の花の香りは強くはなく、鼻をくっつけて嗅いでもその匂いはほのかに感じる程度である。

それでも咲いている花の数が半端ではない。

密集している花は数にものを言わせて、周囲をこの花の香で包み込んでいるようだ。

ただ、なんか重い感じがするこの匂いは、私が好きな匂いではない。

 

葉の緑と真っ白な花が、とても涼し気できれいだ。

 

隣のお宅の庭にも2mぐらいのエゴノキがあるが、「これは植えた木ではないよ」とおっしゃる。

野鳥の仕業か・・・。

花の後は小豆より小さい実がなるので、野鳥が運んできたその実が根付いたのかもしれない。

 

 

 

 


捨てられる運命だったバラ

2022-05-11 | 

 

方々でバラを見る季節になった。

我が家にも、冬に切り詰めた根元から枝が伸び、真っ赤なバラが咲いた。

 

このバラは、坂城町(長野県)のバラ園に咲いていたバラの一枝から育った。

花の後、剪定され、捨てられていた枝をもらってきて、挿し木にしたものである。

3~4種の挿し木をして、地植えしてからも成長したのはこれだけだった。

そんな物語のある一株のバラなので、毎年咲くのが楽しみである。

 


いずれがアヤメかカキツバタ

2022-05-06 | 

またまた今年も、公園の池に咲く二つの花の区別に迷ってしまった。

(花に詳しい方には笑われてしまうだろう)

 

 

似たような花に、アヤメ、カキツバタ、ショウブがあり、咲く時期も同じころである。

アヤメとショウブは、辞書に出てくる漢字まで同じ”菖蒲”であるからややこしい。

 

おさらいをしてみる。

見分ける第一のポイントは、花弁の付け根にある模様にある。

アヤメには、網目のような模様がある。

カキツバタは、スーッと白いとがっただけのシンプルな模様である。

その他、カキツバタの方が背が高いのと、水中に生育していることが異なる特徴として挙げられている。

ここまでは、現物で確認できた。

 

さて、菖蒲(ショウブ)は、花弁の付け根の模様が黄色らしいのだが、こちらは未確認である。