若い頃の春の山歩き、まだ冬の名残のある山中、出会う花の一つがこの辛夷だった。
芽吹き前の林の中、その楚々とした美しさに和まされたものだ。
辛夷は「里」には少ない気がする。
木が大きくなるので、とくに住宅地などでは手に負えないのであろうか。
そばの公園に一本だけある辛夷が咲きだした。
この木は、一昨年だったか、バッサリと切り詰められてしまった。
そのため花の数は以前より少ないが、まだまだ樹勢はたくましく、枝はぐんぐん伸びている。
来年あたりは、びっしり花が咲いてくれそうである。