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ゆえん

 

インド人と、輪廻とか死生観について話し合った。

2012-03-13 21:15:03 | インド
インドみたいな、信仰心の深い国をひとりで旅してると、
いつのまにか、現地の人と、宗教的な話題になることがあります。

ゆえんさんは、ここらへん勉強不足で、
話が噛み合ない事が多々あるのですが、

参考までに、どんな会話が成されたか、
紹介したいと思います。


※インドでも人によって考え方には個人差があるっぽいので、
 あくまで個人の主観ということでご認識ください。



・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~



長距離列車で隣になった、マリオのおっちゃん。

参照:インドの一等車輛にて~謎の金持ちインド人~

この人とは、、4時間ほど車内でお隣でして、
「仕事は?」「月収は?」「家族の仕事は?」
などなど、不躾な質問を浴びせられまくったのですが、

そんな質問攻めの項目のひとつに、

「死者とは、どのように関わるの?」

というお題がありました。


  ・・・え・・死者・・?
     お化けってこと・・?
     なにそれ怖い・・・


困惑した表情を瞬時に見破ったマリオのおっちゃん。
続けて気の利いた補足を入れてくれます。


「つまり、君の国では、
 人が亡くなったとき、関係者はどのように振る舞い、
 死者はどこに行くと考えられているのか、
 ということを伺いたいのだが。」



  ・・・うわぁ・・・むずい・・・
     あたしまだ若いんで(嘘)
     そういうのよく知らないんだよね・・・



「えっと・・ まず、亡くなったその日に、
 セレモニー、スモールセレモニーするの。(←通夜って言いたい)

 で、翌日に、本格的セレモニーをするの・・・。(←葬儀って言いたい)」


とかなんとか、その後も、つたない表現力で、
四十九日や納骨について知りうる限りを言い終えると、

「ふむ・・やはりな・・」

と、いかにも「知ってました」という表情で、
頷きながら納得してました。


「つまり、死者が最終的に行き着くのは、墓、ということだね。
 だとすると、死後に生まれ変わる、という概念は無いのかな?」


と、聞いてきた。どうやら、


「死後の身体が墓に閉じ込められてしまったら、
 一体どうやって、生まれ変わると言うの?」

という疑問らしい。



  ・・え・・いや・・ なんとなくだけど・・
    死んだら、魂が ぴゅ~って抜けて、

    いい子にしてたら、天国に行って、しばしご歓談して、

    で、また魂が、どっかの赤ちゃんに ぴゅ~って宿って、
    次の人生始まる・・って感じじゃないんっすかね・・?

    ↑これ合ってんの??



この後、議論すること数十分。

どうやら、インドでは、
生まれ変わるという概念として、
魂とか、精神的なことだけでなく、
物質的な概念も併せ持っているようです。


そもそも人間の身体って、主に、
炭素(C)、水素(H)、酸素(O)、窒素(N)とかで構成されていて、

燃やせば、そのほとんどは、
灰(C)とか、二酸化炭素(CO2)とか、水(H2O)とかに、
なる・・んだっけ・・・?
(細かい事は忘れたけど)


かつては自分の肉体であった物質が、
死後、別の形になって、存在し続ける。

それが、空気とか、水になって、
草木や花になったりして、
それを捕食した動物、人間になったりするかもしれない。


物質的な意味も含めた輪廻か・・


  ・・なるほど・・
    その発想は無かった・・



帰国後、wiki先生に聞いてみた。


--<wiki先生「ヒンドゥー教における輪廻」>------------------------
ここでは、「輪廻」という語は用いられず、「五火」と「二道」の説として現れる。
(中略)
五火説とは、5つの祭火になぞらえ、死者は月にいったんとどまり、
雨となって地に戻り、植物に吸収されて穀類となり、
それを食べた男の精子となって、
女との性的な交わりによって胎内に注ぎ込まれて胎児となり、
そして再び誕生するという考え方である。

二道説とは、再生のある道(祖霊たちの道)と再生のない道(神々の道)の2つを指し、
再生のある道(輪廻)とはすなわち五火説の内容を示している。
------------------------------------------------------------------



 へぇ・・

 これ読んだだけだったら、
 全っっっ然、理解できなかったと思うけど、

 マリオのおっちゃんの、ありがたいお説教のおかげ(?)で、
 なんか、ちょっと分かる気がしました。



この会話に至る数日前に、ガンジス川の火葬場で、
ひとつの人生を終えた肉体が、炎に包まれて、
美しい自然に帰っていく姿を見ました。

参照:ガンジス川にある火葬場に行った時のことを話します

あの荘厳な光景を思い出してみると、
単純に「死んだらお墓に・・」という話だけを聞いたインド人が、
誇らしげに輪廻の思想を語る気持ち、分からなくもない。


ヒンドゥ教徒には、お墓が無いそうな。

※タージマハールはお墓だし、町中にもお墓はありますが、
 それはだいたい、ムスリムの人のお墓です。


今生きてる人間の目線で考えると、
お墓があれば、年に何度かお参りしたり、
人生の節目に、報告できたりするんだけど、

いつかは自分も死ぬって考えると、
ぱーっと自然に帰ろうぜっ!て気持ちも、
分からなくもないと、言えなくもないかな。




・・・一応、旅先では、
   自称仏教徒を公言しているため(本当にごめんなさい)、
   本来は、仏教のこういう話、きちんと説明できなきゃダメなんだよね・・


今回の件で、無知っぷりが痛く身にしみたので、
仏教の基本的な思想について、ぐぐっとくことにします。




・・最後に・・

  インドでお祈りしている人たちの姿をご覧いただきながら、
  お別れしたいと思います。

ガンジス川のほとりで



沐浴するひとびと



ではまた!

インドからプレゼントが大量に届いた

2012-03-05 23:09:50 | インド
数週間前、お誕生日だったんですが、
ドンピシャ、その日に、インドから荷物が届きました。

インドのナイスガイ、プレム氏からです。
なんて良く出来た息子さんなんでしょう。


 ※本当は、もっと早く記事あげたかったんですが・・
  珍しく強烈な風邪に侵されて床に臥してました。
  (あとスカイリムのせい)


こちらがその荷物。すごい、でかいです。

(個人情報が若干晒されてますがスルーしてね。)


なんか、こんなん書いてある。


税関検査のため開披されたものを、弊社
にて再装しました。


・・・中身を見られただと!?
   まさか・・変なもの入ってないよね・・


  ちなみに、ガキの頃、中国の北京に住んでまして、
  「家庭の医学」とかいう書籍を日本から送ってもらったら、
  特定のページが破られてた、ということがあったそうな。



  ・・・折角の贈り物、無傷だといいけど・・・



ちょっとドキドキしながら開封すると、
超マジメな代物がいっぱい入ってました。


まずはこちら、本が3冊とペン2本。



  うわぁ・・
  ガッツリ英語の書籍が届いたわ・・

  -------------------------------
  ・the power of simple prayer
  ・POWER THOUGHTS
  ・A New Way of Living
  -------------------------------


英語の書物なんて、、
北米版の洋ゲー買って取説読むくらいしか機会ないんだけど、
これは、勉強になりそうですわ・・。




続いて、有名な絵のレプリカ
マダムビジェルブランと娘、ジャンヌ-ルーシールイーズ(1780-1819)


サイズ的には、先ほどの荷物の写真から察しが付くかと思いますが、
なんかこれ、結構高くないか・・?

参考にさせていただいたサイト:AllPosters



  ・・ってゆーか、、

    ・・宗教、違くない???



ちなみに、本も少しずつ読んでるのですが、
やたら、神様やジーザスさんが登場します。

しかも、その登場の仕方がすごい。

 「そういう時は神様が○○します。」
 「なぜなら神様が○○だからです。」

ってなフレーズが何度もでてきて、
全ての結論が「だって神様が」ってくくりになってる。


  ・・ここまで力強く断言されると、
    何も言えなくなるよな・・



従順なヒンドゥー教徒として、
こんなにジーザス連呼な本はどうなんだろう。

本人に、聞いてみた。


ゆえん 「あの・・本、ありがとう。」

プレム氏「ああ、すばらしい本だぞ?
     ヒンドゥー語版を読んだんだが、
     実に良い内容だったので、
     君にも読んでもらいたいと考えたんだ。」

    「英語版があったので、送ったよ。
     僕も今、英語版を読み進めているところだ。」



    ・・母国語版で既に読了している本を、
      さらに英語版で読みたくなるって、なんか、すごいね・・



ゆえん 「あ、ってゆーかさ、、
     これ、キリスト教の人が読む本じゃないの・・?」


プレム氏「ああ、そうだぞ?」


ゆえん 「あの。。あなたはヒンドゥー教徒だよね・・・?」


プレム氏「ふふ・・君が不思議がる気持ちも理解できる。
     しかし、僕はこう考えているんだ。

     真に絶対的な神たる存在という認識のもとに、
     自己を高めるという人類の普遍的な営みにおいて、
     宗教という分類は、最早意味を成さないのだよ。」


ゆえん 「・・・???

     そ、、そう・・・
     なんか、、すごいね・・・」



何を言ってるのかあんまり理解できなかったけど、
すごく崇高なこと言ってるっぽい雰囲気だけは感じました。


日本人って、盆や正月は和風な感じでお祈りするのに、
クリスマスやら結婚式には、西洋かぶれた儀式をマネして、
なんだか、信念がないというか、ダサい感じがしてたのですが、

インドはインドで、
独特な宗教のグローバル化が展開されているのですね。



プレムくん、ありがとぉおお!


さて、そんなわけで、
英語の書物に没頭しつつ、
崇高な価値観を学びたいと思います。



関連記事:インドからお菓子が届きました


また、お礼の品を吟味しないとな。

ではまた!

OL弾丸貧乏旅行のお値段@インド・パキスタン国境越えの旅

2012-02-10 22:42:00 | インド
最近、旅の記事ばっかり上げてるので、
ずっと海外にいるっぽい印象を与えちゃってますが、
むっちゃ日本に居るんです。

普段は普通にOLやってますので、
一般的な連休に、弾丸で旅に出ているだけなのです。

団体行動キライなので、ツアーには参加せず、
自分で好きなようにいろいろ組んでます。

レシートとかの整理をしたので、
あんまり参考にならないかもですが、詳細を共有します!



▼今回紹介する弾丸貧乏トラベル

テーマ:ガンダーラ遺跡を巡る~印パ国境越えの旅
目 的:ガンダーラ遺跡群の観光
    インド・パキスタン陸路国境越え
期 間:2011年8月13日(土)~8月21日(日)9日間



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No. 日   項目  価格(円) 備考
--------------------------------------------------------------
1. 1日目  航空券  93,530 ※往復 諸税空港使用料全部込み
2. 1日目  宿   3,000 ※デリー初日
3. 2日目  宿   3,000 ※デリー2日目
4. 3日目  電車   450 ※デリー~アムリトサル 車中泊
5. 4日目  リキシャ  400 ※アムリトサル~ワガー
6. 4日目  TAXI   500 ※ワガー~ラホール
7. 4日目  電車   800 ※ラホール~ラーワルピンディ
8. 4日目  宿   3,500 ※ラーワルピンディ初日
9. 4日目  食費   150 ※ラーワルピンディ初日の食費
10. 5日目  TAXI   500 ※ラーワルピンディ~タキシラ
11. 5日目  入場料   200 ※タキシラ博物館
12. 5日目  入場料   200 ※ガンダーラ遺跡群
13. 5日目  寄付   1,000 ※遺跡の各所出お世話になった人たちにお礼 3人分くらい
14. 5日目  TAXI   300 ※イスラマバード観光
15. 5日目  宿   3,500 ※ラーワルピンディ2日目
16. 5日目  食費   150 ※ラーワルピンディ2日目の食費
17. 6日目  リキシャ  100 ※宿から駅まで
18. 6日目  電車   800 ※ラーワルピンディ~ラホール
19. 6日目  リキシャ  1,000 ※ラホール観光~ワガー
20. 6日目  ロッカー  50 ※国境クロージングセレモニー参加に必須
21. 6日目  リキシャ  100 ※ワガー~アムリトサル
22. 6日目  電車   1,600 ※アムリトサル~デリー 車中泊
23. 6日目  食費   150 ※移動日食費
24. 7日目  宿   3,000 ※デーリー最終日
25. 8日目  お土産   3,000 ※内1,000円は郵送費
26. 8日目  豪遊費   5,000 ※お世話になったPrem氏に一括支払い
26. 9日目  航空券   0 ※No.1に含む 機内泊
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27. 9日間  計  125,980
--------------------------------------------------------------
※インドルピー・パキスタンルピーを当時のレートから日本円に換算してます


・・日付指定のツアーで自由度低くてよければ、
  もっと安く行けると思うんですけどね・・

ツアーが嫌いなので、仕方ないかな。


以下、いくつか詳細を添えさせていただきます。


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■海外航空券
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-------------------------------
1. 1日目 航空券 93,530 ※往復 諸税空港使用料全部込み
-------------------------------

これは、エアインディアの直行便を使った場合のお値段です。
時間がある人は、中国やシンガポール、マレーシア経由で、
もっと安い便があると思います。

参考:インドの旅 最後の日~恐怖のエアインディアに乗って~


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■宿
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<ニューデリー>
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2. 1日目 宿 3,000 ※デリー初日
3. 2日目 宿 3,000 ※デリー2日目
24. 7日目 宿 3,000 ※デーリー最終日
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初日だけ日本から宿を予約したのですが、
従業員の皆さんと仲良くなっちゃいまして、
ちょっと割高なんだけど、最後までお世話になりました。


ホテル アジャンタ
ニューデリー駅近 ネット無料 評価は人それぞれ

※500円くらいの安宿に泊まりたいなら、
 駅とかでボケっと立ってれば、インド人に声かけられて、
 ホイホイついて行くと、何軒でも確認させてもらえます。


<パキスタン・ラーワルピンディ>
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8. 4日目 宿 3,500 ※ラーワルピンディ初日
15. 5日目 宿 3,500 ※ラーワルピンディ2日目
-------------------------------

パキスタンのビザをゲットするには、
現地の宿泊証明が必要です。。

仕方なく、ネットで予約しました。

※宿泊証明の偽造を試みたけどあっさりNGを食らいました。
 宿屋オーナーの手書きサインが無いとダメとか言われ、
 数日間ゴネ倒してやっとビザゲットできました。


参考:地球の歩き方 パキスタンより
<治安とトラブル対策 ホテルでの被害>
・従業員が宿泊客の留守に荷物や金銭を抜き(ry
・○○エリアは女性の単独での宿泊は避けた方が(ry
・男性も他人事ではない。男好きの男性がかなり普通に(ry


  ・・・怖えぇよ!!


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■移動手段
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-------------------------------
 4. 3日目 電車 450 ※デリー~アムリトサル 車中泊
22. 6日目 電車 1,600 ※アムリトサル~デリー 車中泊
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行きと帰りで全然値段が違うのは、
座席のランクが違うからなのですが、
実際乗ってみると、ランクの低い方で充分。

↓ランク低い席 450円くらい


↓安い寝台のだらしない寝床


↓お値段が高い寝台 1,600円くらい


・・・ね?あんまり変わんないでしょ?
まぁ盗難とか怖い人は高い方がいいのかも。


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 5. 4日目 リキシャ 400 ※アムリトサル~ワガー
21. 6日目 リキシャ 100 ※ワガー~アムリトサル
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こちらも同じ距離で全然値段が違いますが、
これは、行きは一人でリキシャに乗って、
帰りは乗り合いリキシャでギュウギュウだったためです。

↓ギュウギュウのリキシャ(酷い写真ですいません)


参考:インドの乗り物リキシャ 大人の乗り方入門


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 6. 4日目 TAXI 500 ※ワガー~ラホール
-------------------------------

ワガーからラホールにバスが出てるという噂はデマかも。
国境付近はちょっと商店があるだけで、人はほとんどいなくて、
怪しいTAXIが1台あっただけでした。

仕方なく近くの町まで乗せてもらう予定が、
結局ラホールまで来てしまった。

全然降ろしてくれなくて、ちょっと怖かった。


-------------------------------
19. 6日目 リキシャ 1,000 ※ラホール観光~ワガー
-------------------------------

ちょっと移動するつもりで乗ったリキシャのおっちゃんが、
結局1日中オススメの観光地を巡ってくれて、
食べ物も与えてくれたりして、
いい人だったのでチップも含めて支払いました。
(パキスタンの通過、もう使わないし。)




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■デリー滞在中の移動費・観光費
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26. 8日目 豪遊費 5,000 ※お世話になったPrem氏に一括支払い
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今回はデリー滞在中、
インドのナイスガイ、プレム氏が全部支払ってくれたので、
完全に、タダでした。

参照:インドイケメン遊戯~プレムの日~



で、最後の日、
マジでお金払わなきゃって思って、、、


ゆえん 「あのね・・
     お金・・両替したんだけど、余っちゃったの・・(←本当)
     だから、、これ受け取ってくれないかな・・・」

プレム氏「いらないよ。
     日本のお金に両替すればいだろ?」

ゆえん 「・・それがね、
     ルピーから日本円には両替できないんだよ。(←ウソ)」

プレム氏「そんなはずはない。
     オレの友達が何人もジャパンを訪れてるんだぞ?
     そいつらは、ルピーから日本円に替えたはずだ。
     方法が分からないなら、そいつらに尋ねてやろうか?」

ゆえん 「いや・・それはいいや、、
     両替、可能ではあると思うんだけど・・

     損するの、損。
     手数料とかいっぱい取られてさ。(←本当)」

プレム氏「あっちゃー
     じゃあ、次にキミが来るときまで預かっておくよ。」

ゆえん 「いや、、いいよ・・使って使って。」

プレム氏「なら、うちのマザーにこのお金送るよ。」


ゆえん 「・・・・・・・・ (´;ω;`)ブワッ」



という感じで、何とか返済したのでした。

5,000円くらい支払って、
2人分だとギリギリ足りるか足りないかくらいだと思います。

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ま、こんな感じで、
時間もお金もあんまり無いけど、
弾丸貧乏旅行を楽しんでいるわけでした。

たった9日間でも、すっごい充実するんだよねー。


いつか、
お金と時間に余裕が持てるような立派な大人になって、
のーーーんびり旅をしたいと思ってます。


これくらいの旅なら誰でも行けるはず!
でも危ないことはマネしちゃダメだよ?



ではまた!

インドを旅してきたので物乞いや貧困の問題について考えた

2012-01-30 21:54:31 | インド
「インドって、乞食多すぎじゃね?」

「・・そうなんだよね・・」

 
という話を、これまで何度かしたことがありますが、
・・難しい問題ですよね。。
 
 
実際、途上国を旅してると、
これは避けて通れない問題で、
 
その受け止め方によって、
旅の景色が全く変わってくる思います。
 
今回は、そんな難しい問題について、
実際に見たことや、感じた事についてお話したいと思います。



・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~


ある日のこと。
デリーでリキシャに乗ってました。

交差点の信号待ちで、
ボロを纏った女の子(5歳くらい?)が、
停車中の車両を狙って、恵みを乞いに来ました。

バックパックのポッケから、
あめ玉をいくつか取り出している間に、、
気づいたら、ちびっ子集団に取り囲まれてしまった。

次から次へと、目まぐるしく手が出てきて、
足つかまれるわ、バックパックに手ぇ出されるわ、
あめ玉あげたらケンカになるし、もっとくれとか言われるし。


「もう・・助けて・・許して・・」


・・念じるうちに、信号が青になり、
  リキシャのおっちゃんが、

「へあっ!」

といって、ちびっ子たちを振り払った。
そして、こう思ってしまう。


「ふぅ・・解放された・・」(←ひどいよね)


・・善意とは何だったのか・・

結局は、何も出来ない、キリが無いって思い知らされる、
インドではよくある出来事です。


・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~


ある日のこと。

デリーで、人通りの多い道を、
ひとりで歩いていました。

道の隅っこには、
うつむいて座っている貧しい人がポツポツいました。

他の多くの人たちがそうしているように、
何もせず、ただ通り過ぎようとしたところ、

正面から紳士っぽいインドのおっちゃんが歩いてきました。


するとおっちゃんは、
まるで手品のように、指先からコインを出して、
道の隅に座りこんだ貧しい人たちに、
1枚ずつ、軽やかにコインを渡しながら歩いていったのです。


 風が通り過ぎるように、自然と・・・。


 ・・・慣れてるなぁ・・・


施しというものが、
インドの生活に深く染み付いているのを感じる出来事でした。


・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~


ある日のこと。

ニューデリーにある、
超高級ホテルの前を通りかかりました。


ゆえんさんは、基本的に貧乏旅行派なので、
千円前後の宿に滞在してたりするのですが、

目の前の高級ホテルは、
一泊2万円くらいもするのです。


・・にまんって・・


インドの大卒新卒の月収くらいじゃないかな・・


たった一泊の宿代に2万も払える人って、、、

本気でお願いすれば、
100ルピーくらい(150円くらい)軽く恵んでくれそうだよね・・
※100ルピー ← 豪華な夕飯が食えるぞ!


ちょっと物乞いしてみたくなった瞬間だった。


・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~



・・と、まあ、、
こういう体験をしていて思うのですが、

物乞いが多いということは、
裏を返すと、
物乞いが生きていける社会、ということでもある。

そもそもインドって、
カースト制度という強烈な格差社会の伝統を引継いでいるわけで、

それはある意味、身分の低い、貧しい人にも、
それなりの生き方が提供されているということ。



日本って、極端に平等主義なところがあって、
みんなが同じ水準で生活することが、
正しい平和だと何故か植えつけられてる。(気がする)

そして、基準より下にいる人を、不幸、かわいそうと言って蔑み、
基準より上にいる人を、ズルい、悪徳といって引きずり落としたがる。


平等主義が絶対悪いとは言わないけど、、


インドに行って、日本の生活水準と見比べて、
目の前の貧しい暮らしを、かわいそうって決め付けるのって、
失礼なんじゃなかろうか!

貧しくたって、みんな一生懸命生きてるじゃないか!
何で上から目線やねん!
自分の方が絶対上って言えるんか!?



 ・・はぁ・・

    ・・はぁ・・(←息切れ)



インドに行くと、こんな葛藤を繰り返すんだよね。。
答えは別に無いんだけど。。


・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~


ある日のこと。

勝手に道案内してくる、
貧しい身なりのインド人がいました。

いつの間にか、仲良くなって、
施しというよりは、正当な対価として、
お金を支払ったら、最高の笑顔をみせてくれました。


※そんなん、お金盗られてるだけやん!
 って言われちゃったらそれまでなんだけど。


なんか、そのとき、
すごく嬉しかったのです。

インドって、貧しい人でも、
目がキラキラしてたりするんだよね。

別に、貧しいからって、必ずしも不幸なわけじゃないし、
豊かだからって、必ずしも幸せなわけじゃないよな。



 ・・・突き詰めていくと、
    みんな同じなのかもしれないな・・・



貧しい人を、豊かな人にしてあげるのは無理だけど、
自分と同じように、一緒に笑ったり、喜んだりはできるよね。


そう思えるようになったら、
ちょっと、こころが楽になりました。


・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~


今回の記事には写真がありません。

スラムは何度も通ったし、
物乞いや、芸を披露してお金をもらう子供を何人もみたけど、
カメラを向けてシャッターを押す気にはなれなかった。



いつの日か、
貧しくても幸せな、笑顔とか、
そういう写真が撮れるようになったらいいな。


長い道のりになりそうだけど。


いつか、そんな記事が書ける日が来ることを祈念して。


つづく、かも。

ガンジス川にある火葬場に行った時のことを話します

2012-01-13 20:07:59 | インド
「ガンジス川って、
 死体とか下水が普通に流れてるんでしょ~?」

 ↑「そーだよ?」


という会話を何度もした気がしますが、
そんなことは、どうでもいいのです。

実際にガンジス川を目の前で見ると、
美しすぎて、本当にそんなことはどうでもよくなりました。


※実際はもっと美しいです


今回はそんな美しきガンジス川にある、
火葬場のお話をしたいと思います。

※先に申し上げておきますが、火葬場の写真はありません。
 そもそも撮影禁止ですからね。


さて、ガンジス川の川っぺりには建物がいっぱいありまして、


↑ど真ん中の一番有名な所


↑平均的な人口密度の所

この「ガード」と言われる建物たちが、
ずーーっと連なって、こんなになっているのですが、




これらのガードのうち、2カ所が火葬場になっていて、
歩いていると、イヤでも情報が入ってきます。


火葬場とのファーストコンタクトは、
インド人の無邪気なちびっ子でした。


ちびっ子「ねぇねぇねぇ!

     ボート乗った?
      チャイ飲んだ?
       シルク買った?
        お寺行った?
         火葬場みた?」

ゆえん 「チャイは飲んだ。あとは何も。」

ちびっ子「火葬場、まだ見てないの?
     こちっだよー!この先!
     人間がねー、燃えてるんだよー!」


    「・・・・・・・・!!!」



無邪気にサラっとすごいこと言った・・
なんか急に怖くなって、
正直30%くらいは、
行くのやめようかと思った・・

こころの整理ができなくなって、
ちびっ子とどうやって別れたのか記憶にないのですが、
気がついたら、ひとりで火葬場のガードに来てました。


マニカルカー・ガードという、
北側にある火葬場。


このガードが視界に入った瞬間、
いろいろ難しく考えてたことが、
すべて、一瞬にして、ふっとびました。


なぜなら・・・


すっごい人だかりだったのです。
明らかに、列席者ではなく、見てるだけ。
炎すら、ほとんど見えないレベルに大混雑。


数秒前まで、
火葬場を興味本位で見るなんて不謹慎かも、とか、
人間の身体が目の前で燃えるなんて現実を受け入れられるだろうか、
とか、とか、考えて、考えて、
脳をフル回転しても、何も起こらなかった。


でも、実際来てみたら、この人だかり。
みんな、普通に見てる。むっちゃ見てる。

※時期や時間帯によって状況は異なります。



・・見たいなら、見ればいいじゃん。
  ただ、それだけのことだ。



ということで、見ることを決意したのですが、
人だかりを押しのけたり、順番待ちする感じではなかったので、
ガードにある階段っぽい所に上って、腰をかけました。


※火葬場の写真は無いのですが、
 似た構造のガードの写真があったので、
 参考画像として紹介します。



こんな感じで、砂浜みたいな所があって、
火葬場のガードでは、ここで儀式や火葬が行われます。

薪がいっぱい積まれていて、すすや煙が漂い、
異様な雰囲気であったことは否めません。


後ろに階段みたいのがありまして、
腰をかけることができます。



・・・気づいたら、3時間以上そこに居ました。



厳かに行われる儀式の様子を見ていたり、
人だかりが少なくなった時は、炎を間近で見たりもしました。


炎の上がる薪の中から、足だけが出てた。
でもそれを見ても、特に動揺とかすることはありませんでした。

ガンジス川の雄大な流れと、
青い空。鳥たちがいっぱい飛んでる。

そして、炎に包まれて、自然に帰っていく。

何の違和感もなく、ただ、そこに立っていました。



  ・・そうだよね・・
   みんな死ぬんだよね、いつか。
   ってかみんな、結局は単なる肉体なんだよね。



なんか、こんな感じでした。


立派な方が書いてらっしゃる旅行記などでは、
皆さん、崇高な見解を述べていらっしゃるので、
自分も何か、激しく感情が揺さぶられるのではないか、
などと思っていたのですが。

実際に行ってみると、なぜかすごく穏やかな気持ちで、
目の前の光景が、すーっと意識に溶け込んでくる感じでした。


なんでかは、まだよく分かりません。


ガンジス川が、美しすぎるからかもしれないな。



いつかまた、ガンジス川のことを書きたいと思っています。
本当に不思議な力に包まれた、美しきガンジス川。


新たな記事が書ける日が来ることを祈念して、


つづく、かも。

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