ガンジス川で全身沐浴。
自分でも未だによくわからないのですが、
この、決意というか、願望というか、
とにかくガンジス川で沐浴したい、しなきゃって気持ちは、
ある日当然というわけでもなく、
随分前から、じわじわ何かが訴えかけてくるような、
なんだか不思議な、表現できない謎の力に少しずつ包囲されて、
いつの間にか、強烈な願望と義務感になっていたのです。
・・で・・
恐る恐るガンジス川の状況について調べてみると、
--wiki先生からの情報---------------------------------
信者以外の観光客が沐浴を行うことは避けるべきである。
ガンジス川には近隣の下水が流しこまれているため、
地元の人間と違って免疫のない人がガンジス川の水に浸かったり
飲用したりすれば多種多様な感染症に罹病する危険が大きい。
-------------------------------------------------
とかなんとか、怖い情報ばっかり。
旅の猛者、おかんですら、
「やめときなさいアンタ!
○○さん(金持ちなマダム)なんかね、
帰りの飛行機で、下痢が止まらなくって、
おしりビチョビチョのまま、家に帰ったらしいわよ!」
とか強烈なネタを披露してくる。
とまぁ、そんな情報たちに若干ビビリつつも、
確固たる意思で、
ガンジス川、母なるガンガーに辿り着いたのです。
ガンガーとのファーストコンタクトは、
とあるゲストハウスからの絶景。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/f2/771e2c819a3f67005c9f8b1ac4be27a8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/74/cb1faddfa33ea532de4a88e5d26311ce.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/98/d3d2a85b258fcd806b1f4a5f90c345db.jpg)
音も、風も、匂いも、その全てが美しくて、
何度かシャッターを切ってみたけど、
ばかばかしくなって、すぐにやめた。
この神秘に包まれたら、
「汚い」とか「病気になる」とか、
そんな心配は、即、消滅しました。
よーーーっし!
沐浴するでーーーー!
迷彩柄の水着を装備して、
(下着を確保するために持参しました)
現地で仕入れたパンジャビードレス
(現地の人の普段着)を着て、
テンションあげあげで支度を進めます。
ここで、最大の懸念事項が。。
貴重品、、どうするんだっけ。。
当初は、宿に置いとけばいいかなーと思ったのですが、
宿の鍵、これだし。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/84/8b08f8937e83924d42ef9f4df26f3fc9.jpg)
しかも、ベランダ、これ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/4d/44538c16c905750e9ee740eea3421d4a.jpg)
※誰でも通れる廊下から撮影しています。
ベランダから部屋に入る戸は、
人間どころか、
猿でも簡単に侵入できるような構造になっていて、
ここに貴重品を置いて行くのはチャレンジングすぎる。
仮に、置いて出かけたとしても、
きっと不安がずっと襲いかかってきて、
清らかな気持ちで沐浴することは不可能だろう。
と、いうことで、
最小限の貴重品を持参して、
川っぺりに出かけます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/63/ad03a1cc97a90331089a8cde41c27c6f.jpg)
最初にここに来たときは、
リーダーたけし激似のインド人と一緒だったので、
安心して歩けたのですが、
いざ、一人になってみると、
常に、インド人が話しかけてくる。
・・・実にうざい。。。
ちょっと水に触れてみようかと思って、
川に近づいてみたものの、
そこにいるインド人が、
全員こっちガン見。
なんかもう、真っすぐ歩く以外の行動が許されないような、
そんな緊張感に苛まれながら、
少しずつ、現地の文化に馴染むのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/69/782de60819174341a42e562839fe8acf.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/0f/2c714b3d559451056c1f9937884604fa.jpg)
ウシさんも沐浴。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/e8/0aed9674472bb0828cf599bcd88079f5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/ac/3b045a0644d3c8692005314afa145d02.jpg)
犬ちゃんも沐浴。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/8d/edfd6a07cbd2da583c75de4d97c9fa2c.jpg)
不思議な事に、コレをみても、
この川を汚いだなんて全く思いません。
インド人の子供が、
イタズラで、ビニール袋にガンガーの水を入れて、
観光客の二人組の白人に、
後ろから水ぶっかけてたのですが、
(これはちょっとヒドい)
その水が汚いかのような表現で喚く観光客に、
違和感すら感じつつ、
インドの子供に混じって、
一緒に爆笑できたゆえんさんでした。
そんなこんなでいろいろありつつ、
やっぱり沐浴できずにいたゆえんさんは、
とりあえず、ボートに乗ってみる事に。
宿のあんちゃんの紹介で出会った、
ちゃんとしたボートマン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/e7/61ce0da5d9f120fdbd6721d172d74704.jpg)
わーい、出発しゅっぱーつ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/d3/945e3d1111b249ce5d61971b774044ff.jpg)
ボートで大興奮。おっちゃんも苦笑い。
沐浴する人、雑談する人、
目に飛び込んでくる全てに感激。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/95/75476bc49865279efc08a8c9d3f93e40.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/2c/b6dfb3cb3761913842ff1a7f5ee3f5f0.jpg)
瞑想する人いっぱい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/90/7fe98d9c2421f28dbb6d840288c5c29f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/75/79922ae2fd29e7bf042badb02784c59c.jpg)
沐浴から上がって、
タオルを身に纏った爺さんが、
こちらをみながら、
「ほーーーーーぉらっ!」
って、タオル全開にして、
アレを丸見せにしてる。
・・・・・・・・・。
ま、日本にもいるしね、そういう人。
動画も撮影してみた。
360°ガンガーに包まれた景色。
※船酔いに注意
結局この日は、おっちゃんのボートに2回乗って、
沐浴は出来ずに終了。
そして翌日、
朝一でおっちゃんのボートに乗って、
イケてる沐浴ポイントに連れてきてもらったのです。
「おっちゃん、ちょっとだけ待ってて!」
と言って、ついに川に身を浸します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/19/a2d2fae779044b3accdb0adc9c85af66.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/a8/19bdac5c636ecc4b1859a2da3b80c955.jpg)
3月の早朝、まだ空気が少し冷えるけど、
川の水は、心地よい冷たさで、
全身を浸せたらどんなに気持ちいいだろう、
と思いました。
でも、この時は、
荷物があったので、断念。
そして、4度目のボート。
ゆえんさんは、このおっちゃんに、
全てを託す決意をします。
貴重品、ボートに置かせてもらおう。
このおっちゃんとは、もう顔見知りだ。
きっと持ち逃げなんてしないと思うし、
もし逃げても、本気のクロールで追えば、
きっと、追いつける。
それに、こんだけ人がいるんだし、
ドロボーって騒げば、
きっとみんな、助けてくれるさ。
そう信じて、
荷物を預かって欲しい旨を切り出そうとすると、
おっちゃんはこう言ってきた。
「荷物はボートに置いて行きなよ。
キミは泳ぎたいんだろ?
ここで荷物とキミを見ててやるから、
行ってこい。」
・・・おっちゃん・・・・
マジありがとう!!!!
少し躊躇するような芝居をしつつも、
おっちゃんは、「大丈夫だから!」って
念を押してきて、
ゆえんさんを見送ってくれました。
さっきみたいに、
少しずつ、川に身を浸していきます。
今回は、カメラも、パスポートも、財布も持ってない。
どんどん進んで、ついに腰まで浸かると、
ひゃぁぁーっ!つめたい!きもちい!
ボートのおっちゃんの方を見ると、
「もっと進め!行け!行け!」
って凄いテンションで捲し立ててる。
わ、わかった、わかったよ、おっちゃん!
胸のあたりまで身体を浸すも、
若干躊躇してるのを見るに見かねて、
ついにおっちゃんは、
ゆえんさんのバッグを持って、
ボートを飛び出した。
(一瞬持ち逃げかと思ってビビったけど)
おっちゃんは、こっちに近づくと、
周りのインド人に何か言ってます。
みんなを捲し立ててるみたい。
近くにいたインド人が、
「よく来たな!
マザーガンガーでキミもグッドカルマだぜ!」
「早く頭のてっぺんまで潜っちまいな!
こうやるんだ!」
とかいいながら、
一緒になってハシャぎはじめるゆえんさん。
そして、三人くらいのインド人と一緒に、
「せーーーーーーのっ」
ざっぶーーーん!
水から顔をあげて、
みんなで、ぎゃはははははって大笑いして、
「これでキミは一生病気にならないよ!」
なんて言われたりしながら、
ついにマザーガンガー全身沐浴を果たしたのでした。
なんかすごい達成感。
ここまで来るの、楽じゃなかった。
いろいろ思い出しながら、
ゆっくり、浮かんでみる。
空。
鳥がいっぱい飛んでる。
水がばしゃばしゃ鳴る音も、
たくさんのインド人が騒ぐ声も、
風も、空気も、ここで感じる全てが、
ガンガーの一部なんだなーとか。
全身をガンガーにあずけながら、
いろんなことを考えたのでした。
きっと時間にしたら数分なんだろうけど、
なんか、時間とかそういう概念を超越したような、
不思議な感覚につつまれます。
危険を犯してでも、
沐浴できて本当に良かった。
一緒に泳いだインド人たちに別れを告げて、
ボートのおっちゃんの所に戻ると、
おっちゃんは嬉しそうに迎えてくれて、
再びボートに導いてくれます。
水浸しの格好で、
ボート濡らしちゃうの悪いなーと思って、
躊躇していると、
おっちゃんは、
「いーから乗れよ。」
ってボートの中から手を引いてくれます。
そして、水浸しのパレオを絞ってくれて、
頭の上から、ヴェールみたいにかぶせてくれて、
「どうだ、涼しいだろ?」
って、笑顔でいいながら、
ボートをこぎ始めます。
・・・・・・・・、
惚れてまうやろーーーー!
そんなこんなで、
沐浴を果たして、再びガンガーを眺めると、
何だかもっと、美しく感じられたのでした。
夜のガンガー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/ff/9cd4dcb86b4208ca7ad0bb185c842bf7.jpg)
ガンガーの日の出。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/05/af81d746b525a618d6efc89bf6f672e1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/b0/2ca0db096a53fdc0f420204eaeb9a156.jpg)
こうしてすっかり勢いづいたゆえんさん、
インドの旅はまだまだ続きます。
▼関連記事:ガンジス川にある火葬場に行った時のことを話します
自分でも未だによくわからないのですが、
この、決意というか、願望というか、
とにかくガンジス川で沐浴したい、しなきゃって気持ちは、
ある日当然というわけでもなく、
随分前から、じわじわ何かが訴えかけてくるような、
なんだか不思議な、表現できない謎の力に少しずつ包囲されて、
いつの間にか、強烈な願望と義務感になっていたのです。
・・で・・
恐る恐るガンジス川の状況について調べてみると、
--wiki先生からの情報---------------------------------
信者以外の観光客が沐浴を行うことは避けるべきである。
ガンジス川には近隣の下水が流しこまれているため、
地元の人間と違って免疫のない人がガンジス川の水に浸かったり
飲用したりすれば多種多様な感染症に罹病する危険が大きい。
-------------------------------------------------
とかなんとか、怖い情報ばっかり。
旅の猛者、おかんですら、
「やめときなさいアンタ!
○○さん(金持ちなマダム)なんかね、
帰りの飛行機で、下痢が止まらなくって、
おしりビチョビチョのまま、家に帰ったらしいわよ!」
とか強烈なネタを披露してくる。
とまぁ、そんな情報たちに若干ビビリつつも、
確固たる意思で、
ガンジス川、母なるガンガーに辿り着いたのです。
ガンガーとのファーストコンタクトは、
とあるゲストハウスからの絶景。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/f2/771e2c819a3f67005c9f8b1ac4be27a8.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/74/cb1faddfa33ea532de4a88e5d26311ce.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/19/98/d3d2a85b258fcd806b1f4a5f90c345db.jpg)
音も、風も、匂いも、その全てが美しくて、
何度かシャッターを切ってみたけど、
ばかばかしくなって、すぐにやめた。
この神秘に包まれたら、
「汚い」とか「病気になる」とか、
そんな心配は、即、消滅しました。
よーーーっし!
沐浴するでーーーー!
迷彩柄の水着を装備して、
(下着を確保するために持参しました)
現地で仕入れたパンジャビードレス
(現地の人の普段着)を着て、
テンションあげあげで支度を進めます。
ここで、最大の懸念事項が。。
貴重品、、どうするんだっけ。。
当初は、宿に置いとけばいいかなーと思ったのですが、
宿の鍵、これだし。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/84/8b08f8937e83924d42ef9f4df26f3fc9.jpg)
しかも、ベランダ、これ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/22/4d/44538c16c905750e9ee740eea3421d4a.jpg)
※誰でも通れる廊下から撮影しています。
ベランダから部屋に入る戸は、
人間どころか、
猿でも簡単に侵入できるような構造になっていて、
ここに貴重品を置いて行くのはチャレンジングすぎる。
仮に、置いて出かけたとしても、
きっと不安がずっと襲いかかってきて、
清らかな気持ちで沐浴することは不可能だろう。
と、いうことで、
最小限の貴重品を持参して、
川っぺりに出かけます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/63/ad03a1cc97a90331089a8cde41c27c6f.jpg)
最初にここに来たときは、
リーダーたけし激似のインド人と一緒だったので、
安心して歩けたのですが、
いざ、一人になってみると、
常に、インド人が話しかけてくる。
・・・実にうざい。。。
ちょっと水に触れてみようかと思って、
川に近づいてみたものの、
そこにいるインド人が、
全員こっちガン見。
なんかもう、真っすぐ歩く以外の行動が許されないような、
そんな緊張感に苛まれながら、
少しずつ、現地の文化に馴染むのでした。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/69/782de60819174341a42e562839fe8acf.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/71/0f/2c714b3d559451056c1f9937884604fa.jpg)
ウシさんも沐浴。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/e8/0aed9674472bb0828cf599bcd88079f5.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/ac/3b045a0644d3c8692005314afa145d02.jpg)
犬ちゃんも沐浴。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2d/8d/edfd6a07cbd2da583c75de4d97c9fa2c.jpg)
不思議な事に、コレをみても、
この川を汚いだなんて全く思いません。
インド人の子供が、
イタズラで、ビニール袋にガンガーの水を入れて、
観光客の二人組の白人に、
後ろから水ぶっかけてたのですが、
(これはちょっとヒドい)
その水が汚いかのような表現で喚く観光客に、
違和感すら感じつつ、
インドの子供に混じって、
一緒に爆笑できたゆえんさんでした。
そんなこんなでいろいろありつつ、
やっぱり沐浴できずにいたゆえんさんは、
とりあえず、ボートに乗ってみる事に。
宿のあんちゃんの紹介で出会った、
ちゃんとしたボートマン。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/76/e7/61ce0da5d9f120fdbd6721d172d74704.jpg)
わーい、出発しゅっぱーつ!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/d3/945e3d1111b249ce5d61971b774044ff.jpg)
ボートで大興奮。おっちゃんも苦笑い。
沐浴する人、雑談する人、
目に飛び込んでくる全てに感激。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4a/95/75476bc49865279efc08a8c9d3f93e40.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/65/2c/b6dfb3cb3761913842ff1a7f5ee3f5f0.jpg)
瞑想する人いっぱい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/90/7fe98d9c2421f28dbb6d840288c5c29f.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/50/75/79922ae2fd29e7bf042badb02784c59c.jpg)
沐浴から上がって、
タオルを身に纏った爺さんが、
こちらをみながら、
「ほーーーーーぉらっ!」
って、タオル全開にして、
アレを丸見せにしてる。
・・・・・・・・・。
ま、日本にもいるしね、そういう人。
動画も撮影してみた。
360°ガンガーに包まれた景色。
※船酔いに注意
結局この日は、おっちゃんのボートに2回乗って、
沐浴は出来ずに終了。
そして翌日、
朝一でおっちゃんのボートに乗って、
イケてる沐浴ポイントに連れてきてもらったのです。
「おっちゃん、ちょっとだけ待ってて!」
と言って、ついに川に身を浸します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2c/19/a2d2fae779044b3accdb0adc9c85af66.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/a8/19bdac5c636ecc4b1859a2da3b80c955.jpg)
3月の早朝、まだ空気が少し冷えるけど、
川の水は、心地よい冷たさで、
全身を浸せたらどんなに気持ちいいだろう、
と思いました。
でも、この時は、
荷物があったので、断念。
そして、4度目のボート。
ゆえんさんは、このおっちゃんに、
全てを託す決意をします。
貴重品、ボートに置かせてもらおう。
このおっちゃんとは、もう顔見知りだ。
きっと持ち逃げなんてしないと思うし、
もし逃げても、本気のクロールで追えば、
きっと、追いつける。
それに、こんだけ人がいるんだし、
ドロボーって騒げば、
きっとみんな、助けてくれるさ。
そう信じて、
荷物を預かって欲しい旨を切り出そうとすると、
おっちゃんはこう言ってきた。
「荷物はボートに置いて行きなよ。
キミは泳ぎたいんだろ?
ここで荷物とキミを見ててやるから、
行ってこい。」
・・・おっちゃん・・・・
マジありがとう!!!!
少し躊躇するような芝居をしつつも、
おっちゃんは、「大丈夫だから!」って
念を押してきて、
ゆえんさんを見送ってくれました。
さっきみたいに、
少しずつ、川に身を浸していきます。
今回は、カメラも、パスポートも、財布も持ってない。
どんどん進んで、ついに腰まで浸かると、
ひゃぁぁーっ!つめたい!きもちい!
ボートのおっちゃんの方を見ると、
「もっと進め!行け!行け!」
って凄いテンションで捲し立ててる。
わ、わかった、わかったよ、おっちゃん!
胸のあたりまで身体を浸すも、
若干躊躇してるのを見るに見かねて、
ついにおっちゃんは、
ゆえんさんのバッグを持って、
ボートを飛び出した。
(一瞬持ち逃げかと思ってビビったけど)
おっちゃんは、こっちに近づくと、
周りのインド人に何か言ってます。
みんなを捲し立ててるみたい。
近くにいたインド人が、
「よく来たな!
マザーガンガーでキミもグッドカルマだぜ!」
「早く頭のてっぺんまで潜っちまいな!
こうやるんだ!」
とかいいながら、
一緒になってハシャぎはじめるゆえんさん。
そして、三人くらいのインド人と一緒に、
「せーーーーーーのっ」
ざっぶーーーん!
水から顔をあげて、
みんなで、ぎゃはははははって大笑いして、
「これでキミは一生病気にならないよ!」
なんて言われたりしながら、
ついにマザーガンガー全身沐浴を果たしたのでした。
なんかすごい達成感。
ここまで来るの、楽じゃなかった。
いろいろ思い出しながら、
ゆっくり、浮かんでみる。
空。
鳥がいっぱい飛んでる。
水がばしゃばしゃ鳴る音も、
たくさんのインド人が騒ぐ声も、
風も、空気も、ここで感じる全てが、
ガンガーの一部なんだなーとか。
全身をガンガーにあずけながら、
いろんなことを考えたのでした。
きっと時間にしたら数分なんだろうけど、
なんか、時間とかそういう概念を超越したような、
不思議な感覚につつまれます。
危険を犯してでも、
沐浴できて本当に良かった。
一緒に泳いだインド人たちに別れを告げて、
ボートのおっちゃんの所に戻ると、
おっちゃんは嬉しそうに迎えてくれて、
再びボートに導いてくれます。
水浸しの格好で、
ボート濡らしちゃうの悪いなーと思って、
躊躇していると、
おっちゃんは、
「いーから乗れよ。」
ってボートの中から手を引いてくれます。
そして、水浸しのパレオを絞ってくれて、
頭の上から、ヴェールみたいにかぶせてくれて、
「どうだ、涼しいだろ?」
って、笑顔でいいながら、
ボートをこぎ始めます。
・・・・・・・・、
惚れてまうやろーーーー!
そんなこんなで、
沐浴を果たして、再びガンガーを眺めると、
何だかもっと、美しく感じられたのでした。
夜のガンガー。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/01/ff/9cd4dcb86b4208ca7ad0bb185c842bf7.jpg)
ガンガーの日の出。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3d/05/af81d746b525a618d6efc89bf6f672e1.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/b0/2ca0db096a53fdc0f420204eaeb9a156.jpg)
こうしてすっかり勢いづいたゆえんさん、
インドの旅はまだまだ続きます。
▼関連記事:ガンジス川にある火葬場に行った時のことを話します
惚れてまうやろ~!!!
かっこ良過ぎ。
旅してないと、死んじゃうんだ。
もっと、旅して、おもろな旅行記求む。
ゆえん記事、おもろ過ぎ。
旅こそが人生じゃ。
次はシリア行きたい。
まーエロいことには違いない。
インド人を刺激しないようにパレオでカバーしたけどね!