「インドって、乞食多すぎじゃね?」
「・・そうなんだよね・・」
という話を、これまで何度かしたことがありますが、
・・難しい問題ですよね。。
実際、途上国を旅してると、
これは避けて通れない問題で、
その受け止め方によって、
旅の景色が全く変わってくる思います。
今回は、そんな難しい問題について、
実際に見たことや、感じた事についてお話したいと思います。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
ある日のこと。
デリーでリキシャに乗ってました。
交差点の信号待ちで、
ボロを纏った女の子(5歳くらい?)が、
停車中の車両を狙って、恵みを乞いに来ました。
バックパックのポッケから、
あめ玉をいくつか取り出している間に、、
気づいたら、ちびっ子集団に取り囲まれてしまった。
次から次へと、目まぐるしく手が出てきて、
足つかまれるわ、バックパックに手ぇ出されるわ、
あめ玉あげたらケンカになるし、もっとくれとか言われるし。
「もう・・助けて・・許して・・」
・・念じるうちに、信号が青になり、
リキシャのおっちゃんが、
「へあっ!」
といって、ちびっ子たちを振り払った。
そして、こう思ってしまう。
「ふぅ・・解放された・・」(←ひどいよね)
・・善意とは何だったのか・・
結局は、何も出来ない、キリが無いって思い知らされる、
インドではよくある出来事です。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
ある日のこと。
デリーで、人通りの多い道を、
ひとりで歩いていました。
道の隅っこには、
うつむいて座っている貧しい人がポツポツいました。
他の多くの人たちがそうしているように、
何もせず、ただ通り過ぎようとしたところ、
正面から紳士っぽいインドのおっちゃんが歩いてきました。
するとおっちゃんは、
まるで手品のように、指先からコインを出して、
道の隅に座りこんだ貧しい人たちに、
1枚ずつ、軽やかにコインを渡しながら歩いていったのです。
風が通り過ぎるように、自然と・・・。
・・・慣れてるなぁ・・・
施しというものが、
インドの生活に深く染み付いているのを感じる出来事でした。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
ある日のこと。
ニューデリーにある、
超高級ホテルの前を通りかかりました。
ゆえんさんは、基本的に貧乏旅行派なので、
千円前後の宿に滞在してたりするのですが、
目の前の高級ホテルは、
一泊2万円くらいもするのです。
・・にまんって・・
インドの大卒新卒の月収くらいじゃないかな・・
たった一泊の宿代に2万も払える人って、、、
本気でお願いすれば、
100ルピーくらい(150円くらい)軽く恵んでくれそうだよね・・
※100ルピー ← 豪華な夕飯が食えるぞ!
ちょっと物乞いしてみたくなった瞬間だった。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
・・と、まあ、、
こういう体験をしていて思うのですが、
物乞いが多いということは、
裏を返すと、
物乞いが生きていける社会、ということでもある。
そもそもインドって、
カースト制度という強烈な格差社会の伝統を引継いでいるわけで、
それはある意味、身分の低い、貧しい人にも、
それなりの生き方が提供されているということ。
日本って、極端に平等主義なところがあって、
みんなが同じ水準で生活することが、
正しい平和だと何故か植えつけられてる。(気がする)
そして、基準より下にいる人を、不幸、かわいそうと言って蔑み、
基準より上にいる人を、ズルい、悪徳といって引きずり落としたがる。
平等主義が絶対悪いとは言わないけど、、
インドに行って、日本の生活水準と見比べて、
目の前の貧しい暮らしを、かわいそうって決め付けるのって、
失礼なんじゃなかろうか!
貧しくたって、みんな一生懸命生きてるじゃないか!
何で上から目線やねん!
自分の方が絶対上って言えるんか!?
・・はぁ・・
・・はぁ・・(←息切れ)
インドに行くと、こんな葛藤を繰り返すんだよね。。
答えは別に無いんだけど。。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
ある日のこと。
勝手に道案内してくる、
貧しい身なりのインド人がいました。
いつの間にか、仲良くなって、
施しというよりは、正当な対価として、
お金を支払ったら、最高の笑顔をみせてくれました。
※そんなん、お金盗られてるだけやん!
って言われちゃったらそれまでなんだけど。
なんか、そのとき、
すごく嬉しかったのです。
インドって、貧しい人でも、
目がキラキラしてたりするんだよね。
別に、貧しいからって、必ずしも不幸なわけじゃないし、
豊かだからって、必ずしも幸せなわけじゃないよな。
・・・突き詰めていくと、
みんな同じなのかもしれないな・・・
貧しい人を、豊かな人にしてあげるのは無理だけど、
自分と同じように、一緒に笑ったり、喜んだりはできるよね。
そう思えるようになったら、
ちょっと、こころが楽になりました。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
今回の記事には写真がありません。
スラムは何度も通ったし、
物乞いや、芸を披露してお金をもらう子供を何人もみたけど、
カメラを向けてシャッターを押す気にはなれなかった。
いつの日か、
貧しくても幸せな、笑顔とか、
そういう写真が撮れるようになったらいいな。
長い道のりになりそうだけど。
いつか、そんな記事が書ける日が来ることを祈念して。
つづく、かも。
「・・そうなんだよね・・」
という話を、これまで何度かしたことがありますが、
・・難しい問題ですよね。。
実際、途上国を旅してると、
これは避けて通れない問題で、
その受け止め方によって、
旅の景色が全く変わってくる思います。
今回は、そんな難しい問題について、
実際に見たことや、感じた事についてお話したいと思います。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
ある日のこと。
デリーでリキシャに乗ってました。
交差点の信号待ちで、
ボロを纏った女の子(5歳くらい?)が、
停車中の車両を狙って、恵みを乞いに来ました。
バックパックのポッケから、
あめ玉をいくつか取り出している間に、、
気づいたら、ちびっ子集団に取り囲まれてしまった。
次から次へと、目まぐるしく手が出てきて、
足つかまれるわ、バックパックに手ぇ出されるわ、
あめ玉あげたらケンカになるし、もっとくれとか言われるし。
「もう・・助けて・・許して・・」
・・念じるうちに、信号が青になり、
リキシャのおっちゃんが、
「へあっ!」
といって、ちびっ子たちを振り払った。
そして、こう思ってしまう。
「ふぅ・・解放された・・」(←ひどいよね)
・・善意とは何だったのか・・
結局は、何も出来ない、キリが無いって思い知らされる、
インドではよくある出来事です。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
ある日のこと。
デリーで、人通りの多い道を、
ひとりで歩いていました。
道の隅っこには、
うつむいて座っている貧しい人がポツポツいました。
他の多くの人たちがそうしているように、
何もせず、ただ通り過ぎようとしたところ、
正面から紳士っぽいインドのおっちゃんが歩いてきました。
するとおっちゃんは、
まるで手品のように、指先からコインを出して、
道の隅に座りこんだ貧しい人たちに、
1枚ずつ、軽やかにコインを渡しながら歩いていったのです。
風が通り過ぎるように、自然と・・・。
・・・慣れてるなぁ・・・
施しというものが、
インドの生活に深く染み付いているのを感じる出来事でした。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
ある日のこと。
ニューデリーにある、
超高級ホテルの前を通りかかりました。
ゆえんさんは、基本的に貧乏旅行派なので、
千円前後の宿に滞在してたりするのですが、
目の前の高級ホテルは、
一泊2万円くらいもするのです。
・・にまんって・・
インドの大卒新卒の月収くらいじゃないかな・・
たった一泊の宿代に2万も払える人って、、、
本気でお願いすれば、
100ルピーくらい(150円くらい)軽く恵んでくれそうだよね・・
※100ルピー ← 豪華な夕飯が食えるぞ!
ちょっと物乞いしてみたくなった瞬間だった。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
・・と、まあ、、
こういう体験をしていて思うのですが、
物乞いが多いということは、
裏を返すと、
物乞いが生きていける社会、ということでもある。
そもそもインドって、
カースト制度という強烈な格差社会の伝統を引継いでいるわけで、
それはある意味、身分の低い、貧しい人にも、
それなりの生き方が提供されているということ。
日本って、極端に平等主義なところがあって、
みんなが同じ水準で生活することが、
正しい平和だと何故か植えつけられてる。(気がする)
そして、基準より下にいる人を、不幸、かわいそうと言って蔑み、
基準より上にいる人を、ズルい、悪徳といって引きずり落としたがる。
平等主義が絶対悪いとは言わないけど、、
インドに行って、日本の生活水準と見比べて、
目の前の貧しい暮らしを、かわいそうって決め付けるのって、
失礼なんじゃなかろうか!
貧しくたって、みんな一生懸命生きてるじゃないか!
何で上から目線やねん!
自分の方が絶対上って言えるんか!?
・・はぁ・・
・・はぁ・・(←息切れ)
インドに行くと、こんな葛藤を繰り返すんだよね。。
答えは別に無いんだけど。。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
ある日のこと。
勝手に道案内してくる、
貧しい身なりのインド人がいました。
いつの間にか、仲良くなって、
施しというよりは、正当な対価として、
お金を支払ったら、最高の笑顔をみせてくれました。
※そんなん、お金盗られてるだけやん!
って言われちゃったらそれまでなんだけど。
なんか、そのとき、
すごく嬉しかったのです。
インドって、貧しい人でも、
目がキラキラしてたりするんだよね。
別に、貧しいからって、必ずしも不幸なわけじゃないし、
豊かだからって、必ずしも幸せなわけじゃないよな。
・・・突き詰めていくと、
みんな同じなのかもしれないな・・・
貧しい人を、豊かな人にしてあげるのは無理だけど、
自分と同じように、一緒に笑ったり、喜んだりはできるよね。
そう思えるようになったら、
ちょっと、こころが楽になりました。
・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~・~~
今回の記事には写真がありません。
スラムは何度も通ったし、
物乞いや、芸を披露してお金をもらう子供を何人もみたけど、
カメラを向けてシャッターを押す気にはなれなかった。
いつの日か、
貧しくても幸せな、笑顔とか、
そういう写真が撮れるようになったらいいな。
長い道のりになりそうだけど。
いつか、そんな記事が書ける日が来ることを祈念して。
つづく、かも。