いろいろあって、
苦労して辿り着いた洛陽。
深夜に着いて、
怖い客引きに囲まれて、
女性の客引きなら安心だろうと思い、
一泊千円の安宿に泊まったら、
ダニにやられ、顔は腫れ、
眠れぬまま迎えた、洛陽の朝でした。
洛陽~嵩山少林寺~鄭州の旅。
なんとなーく、日本地理に換算してみると、
京都~三重の伊勢神宮~名古屋
くらいな感じでしょうか。
朝の6時、早速バス停へ。
まずは中国三大石窟の一つ、
龍門石窟を目指します。
…ここにきて、またしても客引き戦争。
「ねーちゃん!少林寺へ行くのかい!?」
「うちのツアーは、○○と△△にも寄って、100元(1,200円くらい)だよ!」
と、朝早いのに、襲いかかってくる客引きたち。
しかも、悪く無い営業トーク。
ちらっと見えてるバス停も、
システムがよく分からないし、
もー、めんどくさいからいいや!
ということで、一番人の良さそうなおっちゃん捕まえて、
オリジナルツアーを交渉して、
500元(6,000円くらい 現地じゃかなりの大金)払って、
タクシー感覚での観光となったのでした。
そして、オープンと同時くらいに、
楽しみにしてた龍門石窟に到着。
もう興奮して、写真がちゃんと撮れてない。
朝焼けに照らされた幻想的な世界。
ついに入り口、大興奮!
すぐに出会える、大量の石窟たち。
この穴の全てに、仏像たちがいるのです。
一番の見せ場がこちら。
こんな感じで、大小合わせ15,000体もの仏像が並びます。
と、コレはキレイな所の写真なのですが、
実は、とても残念な保存状態で、
7割くらいの仏像が、首や手を壊されているのです。
こんな感じ。
雨風に曝されて風化するのは仕方ないけど、
明らかに、首の部分だけ削られている。
過去に宗教的な戦争でもあったのかな。
罰当たりなことするなぁ。。
と、思っていたその時、
ちょうど、通りすがりのツアーが、
その件について説明を始めたのです。
「仏像の多くは、顔や手が無くなっていますね。
これは、日本人によって壊されたものです。」
……!?!?
ま じ で !?
足がガクブルして、動けなくなった。
階段に腰掛けて、早速ぐぐってみると、こんな記事が。
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これらの仏像は、戦前、観賞用に手頃なものは全て盗鑿され、
古美術商の手などを経て、欧米や日本のコレクターに買い取られてしまった。
日本の博物館などで、北魏や唐代の石仏の首が展示してあるのをよく見かけ、
そのときはさほど考えたことはなかったが、こうして石窟を巡ってみると、
偉大な文化遺産をどうしてこんなにまで惨めな姿にしてしまったのかと、
その痛々しい有様に、本当に心が痛む。
ネタ元:
埃まみれの書棚から74
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なんたる事実。
ゆえんさんの全身全霊を込めて、
仏像さんたちの冥福を祈りました。
そんな悲しい過去も含めて、
今回の旅で出会った、最も美しい景色たち。
石窟から見えたお寺と、
そのお寺から見えた石窟。
こころゆくまで堪能して、
次は嵩山少林寺へ向かいます。
あの、ジェットリーを生み出した、
嵩山少林寺へ!
つづく かも。
つづき:
中国陸路の旅 貸切ツアーで少林寺!の巻