上発地村から

標高934mぐらい日記

海 その初体験

2013年04月22日 | Weblog
桜が咲いたと浮かれていたら大雪になった。

畑が乾いていたので少し雨が欲しいなと期待していたのだが、穀雨にならず
生憎の穀雪になってしまった。
今朝の気温は-6℃まで下がり、雪の下とはいえキャベツには正直しんどい状況だ。

まあGWに雪が降ったこともあったので、そんなに驚きもしなかったのだが
ここにきてのこの積雪量は春雪の域を遥かに超えている。
そんなこんなで畑の雪が消えるまでする仕事が無くなってしまった。

先週の火曜日、去年一緒に農場で働いていたK君の手ほどきで、生まれて初めて
海釣りを経験した。それも釣船に乗っての舟釣り、44歳のおっさん初体験だ。

参加者は俺とK君と代行仲間Mちゃんの総勢三名。前日の夕方軽井沢を出発、K君の実家
三鷹市井の頭を経由し、吉祥寺の焼き鳥屋で英気を養ってから一路銚子の海へと向かった。

気分が高揚していたため、千葉に入るまでスマホを落としたのにも気付かずにいた。
多分首都高の退避場所で小便をした時にポロっといったんだと思うが、未だに行方は分からない

そんなこんなもありながら、釣り宿に午前1時頃到着、綺麗に用意されてあった布団にもぐり込む。
朝は4時に起床し、淹れたてのお茶をいただきながら受付をすまし5時の出船を待った。

今回はすべてK君まかせの釣りなので、釣竿や仕掛けをすべて用意してもらったのだが
「サンダルと半ズボンでいいと思うよ」というレクチャーはなんの役にも立たなかった。

夜が明けいよいよ出航、港を出てすぐに太平洋の荒波にもまれる。
雨は降っていないのだが、風が強く海面はぐわんぐわんとうねっていた。
船尾に腰かけて初海原を楽しんでいこうなどと思っていたのだが、しっかり
二ーグリップしていないとケツが浮くような波が次から次へとやってくる。

船室から出てきた年配のおじさんは、尻もちつきながらも必死で船べりに掴まっていた。
遊園地のジェットコースターより、もっとスリリング、インナーマッスルの強化には
もってこいですわ!

40分程船にしがみつきながらなんとか魚場に到着、もう銚子の陸は全く見えず
大海原で戸板一枚になった。波の谷間に命の花が十二並んで咲いていたのだ。
停泊したものの海は相変わらずぐわんぐわんしていて、頭の中も舟酔いでぐわんぐわん
もう釣りなんかどうでもいいから陸に帰りたい、もしくは横になって寝たいっていう
気分になっていた。とは言え300kmの車と20km船を乗り継ぎやっとここまで来たのだ
とりあえずK君にエサのエビの付け方から、リールの使いかたなどを教えてもらい
釣り糸をぐわんぐわんの海の中に垂らしてみた。
するといきなりアタリがきたじゃあーりませんか!慌ててリールを巻いたのだが、
なかなかの手ごたえ、何が何やらわからずとりあえず巻きに巻いていたら
水面に赤ピンク色の魚が浮かび上がってきた、とっちらかりながらもそのまま船の中まで
引っ張りあげて魚を確保、人生で初めて海で魚を釣るという快挙を成し遂げたのだ。

K君に聞いたらそれはまさしく真鯛であった。今回は花鯛(ちだい)を狙っていたのだが
真鯛ならそれ以上、十分な獲物だった。
その後は立て続けに鯵(あじ)が釣れ、少し釣れなくなったものの、ポイントを
変えたら、今度は花鯛が何匹も釣れはじめた。
大酒を飲んでも吐くことなど無かった俺だが、今回の舟酔いはかなりキツく、
移動の度に気持ち悪くなっては吐き、朝飯に食べたおにぎりはすべて撒き餌になってしまった。
K君はそんな中、顔色一つ変えず握り飯を頬張っている。彼の身体的能力の高さには
あらためて驚かされたが、やはり人間最後の切り札は「丈夫な体」なのかもしれない。

その後もぐわんぐわんの海から、花鯛が何匹か上がり、美しい羽根を持った魴鯡(ホウボウ)や
べら、ショウサイフグまでも釣り上げ、見事六目釣りを達成、華々しいデビューを
飾ることができた。
一緒に行ったK君もMちゃんも結構釣っていたけど、トータルでは俺が一番よかった。
パチンコ屋でわけも分からず連チャンしている初心者の光景に似ている。

それにしても船長さんの仕事っぷりはすばらしい。俺が釣り初心者でマゴマゴしてるのを察知
操舵室から的確なアドバイスをしながら、かたや釣っている人達の糸がおまつり(絡み合う事)
しないように船を操り、隙を縫って新鮮な釣り餌をみんなに配給するその身のこなしは
ゲーゲーしている俺にとって、もはや釣りの神様にしか思えなかった。

思ったより寒く荒れた海だったので「サンダルと半ズボンでいいと思うよ」という
レクチャーは全く無駄だったけど、ほとんどK君や船長さんのおかげで釣ることが
できたと言ってもいい。ほんとにいいインストラクターに導いてもらったと感謝している。
ゲーゲーしてたのも最後にはすっかり忘れてしまった。

帰りの船はまさに波に乗りながらの帰還、相変わらず荒れていたが、追い風と追い波
さらにいい釣果で気分も波に乗っていた。

正午頃陸に上がり、水道で塩辛い顔を洗った後、船宿で暖かいカレーうどんをいただいた。
さっきまでの船酔いは幾分やわらいでいたし、何せ実質朝飯を食っていないので
腹がスゲーすいていたのだ。
20匹弱、結構釣れたと思うのだが、やはり荒れていて全体的な釣果はイマイチだった
ようで、最後にお土産にと鯵の開きをいただく。至れり尽くせりでありがたい。


スマホがなかったので何の写真も撮ることができなかったが、竿にかかった鯛の手ごたえは
身体がしっかり覚えている。

なるほど釣りなるものはこういうことなのだな....

で、軽井沢に帰ってきたらこの有様、今朝から消防団のポンプ朝練がはじまりました。

しばらくは余韻を楽しみながら過ごしてみます.....

   今日の一曲  加山雄三  海 その愛
  http://www.youtube.com/watch?v=NBHarWRG6RI




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2 コメント

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Unknown (GMT)
2013-04-23 12:49:28
携帯通じるようになったんスか?早くしてくださいよ。
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GMTさんへ (やす)
2013-04-30 20:32:02
OKです!
当分いけそうです。スマホのスペアも確保しました!
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