人の暖かさ、切なさを表現したら、この作者が世界一だろうな。
「ふしぎな岬の物語」「津軽百年食堂」が映画化されて、多くの人に感動を与えた人だよ。
電車の中で、大粒の涙が止まらなくなるんだから、本当に困るよ。
地蔵さん、ヤスばあちゃん、切ないよ、本当に切ない。
雲月、プロの彫士の名言が二つあったよ。
「どんなに器用な人間でもな、成し遂げる前に諦めちまったら、そいつには才能がなかったことになる。
でもな、最初に本気で肝をくくって、命を懸ける覚悟を決めて、なし遂げるまで死に物狂いでやりぬいた奴だけが、後々になって、天才って呼ばれるんだ」
「神は細部に宿る。だから、爪の先ほども妥協するな」
作者は船橋に住んでいて、バイクで房総を走ったそうで、物語のモデルになった「たけ屋」は実在するらしい。
また、その店を営む老親子も実在するらしいんだ。