顎鬚仙人残日録

日残りて昏るるに未だ遠し…

涸沼のしじみ漁

2016年07月01日 | サイクリング
周囲22kmの涸沼は海水と淡水が交わる汽水湖であり、那珂川に流れ込む涸沼川ともども養分が豊富であることから、島根県宍道湖・青森県十三湖とともに日本三大しじみ産地として知られています。
水温が温かくなり今まで砂の中に深く潜っていたシジミが湖底の表面へと上がってくるこの季節が年間を通してしじみ漁に適した時期になり、蜆舟がずらりと並びます。

しじみ漁師は、上限240人のため今は空き待ちの状態とか、資源を守るために漁の時間、漁獲量、カゴ網の目径12mm以下は採らないなど、ルールが厳しく定められています。
さらに、涸沼のしじみは、「手採りカッター漁」という、舟から湖底に下ろした「カッター」と呼ばれるカゴ付きの竿を使う昔ながらの漁法で採られています。動力は使わず、潮の流れや風の力を利用し、少しずつ舟を動かしながら、しじみを掻き揚げる体力のいる採り方で乱獲を自粛しています。
それでもここ数年漁獲量がだんだん減っているようなのは心配です。

竿一本身体あずけて蜆舟  顎髭仙人    (蜆の季語は春です)

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