スウェーデンの今

スウェーデンに15年暮らし現在はストックホルム商科大学・欧州日本研究所で研究員

今年のスポーツイベントの結果報告 (1)

2015-06-23 12:35:15 | Yoshiの生活 (mitt liv)
前回の更新から少し時間が経ってしまったが、その間、スウェーデンの初夏を思う存分に満喫していた。4週末連続でスポーツイベントに参加していたからだ。

具体的に言えば、
● 5月23日(土):Göteborgsvarvet ヨーテボリ・ハーフマラソン(21.095km)出場9回目
● 5月30日(土):Stockholm marathon ストックホルム・マラソン(42.195km)出場6回目(公式4回目)
● 6月 7日(日):Halvvättern ハーフ・ヴェッテルンルンダン(自転車150km)出場2回目
● 6月12(金)-13日(土):Vätternrundan ヴェッテルンルンダン(自転車300km)出場10回目
の4大会に出場した。

上に書いた出場回数から想像がつくように、最初の2つのランは近年、毎年出場している。ただ、例年と異なるのは今年は間に週末がないこと。つまり、例年は別の週末が間に挟まれていたために休息を取ることができたが、今年はヨーテボリ・ハーフマラソンの開催日が遅く、立て続けの開催になってしまった。だから、体力が十分に回復できるかが気掛かりだった。

それから、その次の自転車150kmレースには昨年から出場するようになったが、1週間足らず後には300kmの自転車レース(本大会)が控えているので、体力が続くのかどうかが心配で今年も最後まで悩み、申し込み締め切り当日に参加を決めた。

実は昨年もこの4大会にすべて参加したのだが、ストックホルム・マラソンにおいて不運にもリタイアを経験してしまい、すべての完走は達成できなかった。

さて、今年は・・・?
昨年に比べたら冬の間もジムで屋内トレーニングを続けたものの、春になってから2度も日本に渡航したため、トレーニングができない期間があり、昨年の記録を果たして維持できるかどうか不安だった。

しかし、結論から言えば、今年は4大会すべてで完走。そして、すべてで自己記録を更新できた。


【Göteborgsvarvet ヨーテボリ・ハーフマラソン(21.095km) 】

今回で9回目の参加だが、この大会の開催日にはヨーテボリは毎年なぜか好天に恵まれる。(2年前の大会では局所的に15分ほど夕立と雹が降ったこともあったが、その15分を除けば晴天だった。)ヨーテボリ贔屓の私は、これはヨーテボリの守り神ポセイドンと天気の神様がそういう長期契約を結んでいるからだと思っている(笑)。


昨年は気温が20℃を上回り、少し暑いくらいだったが、今年は快晴なのに気温が15℃前後という絶好のコンディションだった。

毎年5月半ばに開催されるヨーテボリのこの大会はハーフマラソンとしては世界最大の規模を誇る。毎年のように人気が高まり、参加者が増えていった結果、今年のエントリー数は64325人。当日に実際にスタートした人の数は47013人、そして完走者は46500人だった。

6万人以上のエントリーなので、もちろん時間差スタートである。2000~2500人ずつ、30のスタートグループに分かれ、3~8分間隔で順次スタートしていく。だから、一番最初のグループが13:00にスタートして走り終わっても、ゴールとほぼ同じ場所にあるスターと地点ではまだまだスタートが続いており、最後のグループは16:00にスタートする。

自分がどのスタートグループになるかは、昨年もしくは一昨年のこの大会での成績による。私は近年はずっと第2グループでのスタート。だから、国内外からの招待選手や、一般参加者の中でも早い人達が13:00にスタートし、その3分後に私もスタートした。


撮影:筆者

自分の周りはペースの似たような人ばかりなので、とても走りやすい。周りの人につられてオーバーペースになったかも、と少し心配したけれど、幸いそのペースを後半戦でも維持できた。残り3kmになって時計を確認したら、昨年の自己記録を更新できそうだということが分かったので、なんとか気力を維持でき、最後の1kmはスパートしてゴール。記録は1時間31分47秒。昨年の記録を51秒更新した。

40歳になるまでに1時間30分を切ることも夢ではない気がしている。ただ、この大会のコースはスタートからまもなく急な上り坂(アシカの池がある所)があり、5km地点には大橋、そして13km地点にも別の大橋、そして、最後の4kmはなだらかな上り坂が続くので、これ以上記録を伸ばすのは難しいかもしれない。

沿道で何度か「Yoshi!」と声援をかけてもらった。何人かは声で誰かが分かったけれど、若い学生の声も何度か聞こえたので、きっと統計学の講義で教えた学生だったのだと思う。教え子からの声援はとっても嬉しい。


【 Stockholm marathon ストックホルム・マラソン(42.195km)】

その一週間後に開催されたのが、このフルマラソン。ヨーテボリのハーフマラソンと全く対照的に、このストックホルム・マラソンの日はいつも天気が悪い。今年も例に漏れず、雨、雨、雨。気温も10℃を下回り、とても寒かった。(ただ、5年ほど前の大会では雨が降った上に、気温が4℃ほどしか無かったこともあるから、それよりは少しマシ)

スウェーデンの西海岸に位置するヨーテボリは、よく「あの街では雨が多くて斜めに降ってくるんだよ」と評されるが、あれはストックホルム人がヨーテボリを馬鹿にするために言い出したことなんだろう、と私はヨーテボリの友人とよく話をする。実際のところ、ストックホルムのほうが雨が多いように思う(確かに風はあまりないかもしれないが)。


撮影:筆者

というわけで、この大会では今回も何にも良い思い出がない。12:00のスタートに合わせるように雨がしとしと降り始めた。前半は周りにつられてオーバーペースになり、後半はペースが維持できず、ズルズルと後退。「3時間半」のペースキーパーが率いる一群の少し前を走っていたけれど、30km地点を過ぎた辺りで追い越されてしまった。必死についていこうとしたけれど余力はもはやなかった。幸いにも一昨年の記録は何とか更新できそうだったので、最後は気力だけで走り、3時間37分34秒でゴール。自己記録を2分11秒更新した。

やっぱり、ストックホルムなんかよりもヨーテボリがいいな、と改めてヨーテボリ愛を確認できた大会だった(笑)。


【 Halvvättern ハーフ・ヴェッテルンルンダン(自転車150km)】

Vätternrundan(ヴェッテルンルンダン)という、ヴェッテルン湖の周り300kmを自転車で走る大会が6月半ばにあるのだが、10年ほど前からその半分の距離の自転車レースが同じ街で開催されるようになった。名前はHalvvättern(ハルヴ・ヴェッテルン)だが、分かりやすいようにここではハーフ・ヴェッテルンルンダンと呼んでおこう。

この150kmレースを走りきった後、わずか6日後に300kmの本大会を走るのはかなり酷だ。どうしようかと思ったけれど、そもそも今年はランニングのトレーニングが中心で、自転車のトレーニングをほとんどしていなかったので、トレーニングも兼ねて参加することにした。

ヴェッテルン湖を一周する本大会のように湖沿いの道を走っていてはスタートとゴールが別の場所になってしまう。だから、このハーフの大会では、本大会とは異なるコースを使っている。これが結構楽しいのだ。


Motala(モータラ市)をスタートした後、最初の30kmは広大な田園地帯、それから50kmまでは丘の中腹を等高線に沿いながら細い道を進み、70~90kmはカーブの多い森林・牧場地帯。その後、ゴールまでいくつかの集落を通り過ぎ、風力発電の風車を間近に眺めながら再び田園地帯を駆け抜け再びモータラ市に戻ってくるというコース。今年は、菜の花が満開で素晴らしかった。

今年も昨年同様、天候に恵まれた。この大会は60人ずつの時間差スタートで、私は朝8時16分にスタート。最初の50kmは向かい風で集団に付いているときは少しは風よけになるものの、集団を離れて単独行をするとたちまち体力を消耗してしまう。


出典:大会主催事務局のプレス用写真アーカイブ

ただ、90kmを過ぎた辺りから追い風に変わり、その後は努力しなくてもどんどんスピードが出た。しかも、110km地点を過ぎたあたりでNorrköping(ノルショーピン)のMTBグループ(ただしこの大会にはロードレーサーで出場)に加えてもらったお陰で、平地で時速40~45kmくらい出しながら快走した。喋ってばかりいる陽気な6人組のこのMTBグループには女の子が2人いたが、彼女らはこの前日に開催されたTjejvättern(ガールズ・ヴェッテルンルンダン)という100kmの大会にも出場したというので、かなりタフだ。300kmの本大会は出るかと尋ねたけれど、それは出ないと答えていた。(私がヨーテボリに住んでいた時に所属していたサイクリングクラブでは、100kmのTjejvättern、150kmのHalvvättern、そして300kmのVätternrundanの3つをすべて制覇する女の子が何人かいた)


緑のシャツが私。 撮影:Sportograf(購入)

結局6時間5分でゴール。これも自己記録更新。タイムは全然気にしておらず、むしろ楽しみながら走れたのが良かった。

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そして、次回は自転車300kmのレース・Vätternrundan(ヴェッテルンルンダン)について。

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